Archive for the ‘刑事事件’ Category
埼玉県狭山市の置き忘れの財布から窃盗罪
埼玉県狭山市の置き忘れの財布の窃盗罪
埼玉県狭山市の居酒屋で食事を楽しんでいた公務員男性Aさんは、隣の客Vがテーブル上に財布を置き忘れていったことに気付き、財布に入っていた紙幣2万円を盗み、財布はテーブルの上に置いたままにして帰宅しました。
財布の忘れ物を取りに戻ったVが財布から紙幣が抜き取られたことに気付き、埼玉県警狭山警察署に被害を訴えたため、警察は捜査を開始し、犯行時刻近辺で店内に出入りしていたAさんの身元を特定したうえで、AさんにVの財布について任意の事情聴取を求めたところ、Aさんが財布から紙幣を抜き取ったことを認めたため、窃盗罪の疑いで事件を検察官に送致(書類送検)しました。
(フィクションです。)
上記刑事事件例では、所有者が置き忘れした財布から現金を抜き取った場合において窃盗罪が成立しうるケースを示しました。
罪名のイメージでは、所有者の占有を離れた物や金銭を自分のものとして横領した場合、逸失物(占有離脱物)横領罪(刑法第254条)が成立するようにも思えます。
しかし、どのような財産犯罪が成立するかを判断する上で、本来の所有者が当該財物に対してどのような意思を持っているかが重要であり、人がその所有物を置き、一時その場所を去ったとしても、所有者がその財物の存在を認識し、かつ当該財物を放棄する意思が無い場合には、当該財物はなお所有者の支配に属すると解されており(判例)、特に財物の置き忘れの場合、すぐに気づいて戻ってくることができる範囲内においては、財布は依然として所有者の実質的な支配下にあったと認めることが相当であるとする判例が多数存在します。
つまり、形式的に財物が所有者の手を離れたか否かではなく、所有者の当該財物に対する認識を客観的かつ合理的に推察した結果、なお所有者の手元にあると判断することが妥当な範囲であれば、所有者は一時的に手元を離れた財物に対する所有権および占有を失った訳ではなく、この状態を利用して財物を奪った者に対しては窃盗罪が成立するとされています。
ある犯罪事実が判明した場合に、捜査機関が逮捕に踏み切るかについては捜査機関側に裁量の余地があり、警察の犯罪捜査規範によれば、逮捕権は、犯罪構成要件の充足、その他の逮捕の理由、逮捕の必要性、被疑事実に関する疎明資料の有無、収集した証拠の証明力等を充分に検討して、慎重かつ適正に運用することとなっています。
被害者が置き忘れた財物を盗取した場合においては、被疑者が事実を認めている場合には、逮捕に至らず在宅のまま捜査が行われるケースが多いようです。
ただし、被疑事実を否認しており逃亡や罪証(証拠)隠滅の疑いがある場合、被害金額が高額な場合、被疑者が2名以上の共犯で行われた場合、「置き引き」に近い態様で行われた窃盗行為等については、被疑者が逮捕された例も見受けられます。
このような窃盗罪の刑事事件では、被害額がポケットマネー程度で済むこともあり、被疑者が魔が差して窃盗してしまったことを素直に詫びる等、被害者に対して真摯な謝罪や損害の賠償を申し出ることによって、被害者の許しを得ることが十分考えられ、態様が悪質でなく、被害者との示談が成立した場合には、検察官が不起訴処分とする可能性が高いと思われます。
このような事例は刑事事件の示談の経験豊富な弁護士に依頼することが迅速かつより安全であり、強くお勧めいたします。
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(埼玉県警狭山警察署への初回接見費用:41,200円)

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、日本で数少ない刑事事件・少年事件を全国規模で取り扱う弁護士事務所であり、当法律事務所さいたま支部は、大宮駅近くに事務所を構え、さいたま市を中心に埼玉県及び関東地方一円の刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件を専門とする弁護経験が豊富な弁護士が、初回の法律相談や接見から事件解決まで一貫して、適切な対応を致します。
当事務所では土日祝日を含め、24時間体制で、無料相談や接見(面会)・同行サービスを受け付けております。弁護士のスケジュール次第では、電話口で事情をお伺いしてから直ちに相談・接見サービスを提供することも可能です。相談したいけれど遠方、障害、発熱などの事情で事務所まで行けないという方には、オンライン相談や電話相談も行っています。
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埼玉県富士見市の自転車運転で重過失致死傷罪
埼玉県富士見市の自転車運転で重過失致死傷罪
休日、会社員のAさんが、埼玉県富士見市の歩道をスポーツタイプの自転車で走行していたところ、前方への確認を怠り急に進路変更を行ったため、対向から自転車で走っていた主婦Vさんと衝突しました。
VさんはAさんとの衝突により車道に倒れこみ、運悪く車道を走っていた乗用車に衝突され、病院へ搬送されたものの間もなく死亡してしまいました。
Aさんやトラック運転手からの事情聴取を終えた埼玉県警東入間警察署は、Aさんの前方確認が不十分であったことや急な車線変更により自転車同士の衝突を招いてしまったことを確認し、Aさんもその事実をみとめていたため、重過失致死罪の疑いで在宅のまま事件を検察庁に送致(書類送検)しました。
(フィクションです。)
数年前からロードバイクやスポーツタイプの自転車の人気が高まっており、自転車産業振興協会の調査によれば、自転車販売店1店あたりの年間総販売台数は過去15年ほどに間に約26%ほど減少してしまった反面、車種別内訳を見るとスポーツタイプの自転車の販売台数は、同じ期間の間で約5倍の伸びを見せているそうです。
総販売台数に占める構成比は1.6%から11.8%と、約7倍も拡大し、自転車産業における存在感を増しているようです。
このようなスポーツタイプの自転車は、軽量で、道路の整備された市街地では従来の家庭用自転車に比べてかなりのスピードが出せることから、昨今ではこのような自転車が歩道を走らないよう呼びかける啓発運動や、車道に自転車専用レーンを整備した道路も増えてきています。
このような、スポーツタイプ自転車による事故の報道や歩行者や自動車に対するマナー違反等の批判の声も高まっており、社会問題化しつつあります。
上記刑事事件例は、大阪市の歩道をスポーツタイプの自転車で走行中、前方の確認などを怠り急な進路変更を行い、対向してきた女性が運転する自転車と衝突し、弾みで車道上に転倒した女性がトラックにひかれて死亡する事故を起こしたとして、重過失致死罪で書類送検された男性の事例をモデルにしています。
以前のブログでご紹介したとおり、自転車運転における重大な過失によって他人を死傷させた場合には、重過失致死傷罪(刑法第211条後段)が適用される可能性があります。
自転車運転において重過失致死傷罪が適用された例としては、スマホ見ながらの運転やイヤホン着用、飲み物を片手に持った不注意運転、遅刻して送れそうになったとの理由による危険な猛スピード運転等が挙げられ、過失の大きさによっては検察官によって起訴されて公開の刑事裁判となり、実刑判決が求刑された例も見受けられます。
このような自転車運転による重過失致死傷罪の刑事事件では、被疑者・被告人側が否認する例はほとんど見られず、過失の事実を争うことは実際にはほとんどありません。
よって、被害者やご遺族に対する真摯な謝罪、損害の賠償、そして謝罪金やお見舞金、場合によっては贖罪寄附等を検討し、様々な点から効果的な情状主張を行い、より軽い処罰を求めることが効果的ですので、このような場合は刑事事件の経験豊富な弁護士に依頼することをお勧めいたします。
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(埼玉県警東入間警察署への初回接見費用:38,900円)

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埼玉県桶川市の触らない嫌がらせでも威力業務妨害罪成立
埼玉県桶川市の触らない嫌がらせでも威力業務妨害罪成立
<事例1>
埼玉県桶川市の道路を自動車で走っていた会社員のAさんは、タクシー運転手Vさんが客を乗せるために歩道側に車を寄せて停車したことで自分の運転が妨害されたと腹を立て、客を乗せたタクシーを後ろから追いかけ、タクシーの横を並走しつつ、所持していたレーザーポインターでVさんの目元を照射し、Vさんの運転を妨害しました。
Aさんの行為に危険を感じたVさんはすぐに110番通報し、Aさんは駆けつけた埼玉県警上尾警察署の警察官によって威力業務妨害罪の疑いで逮捕されました。
<事例2>
埼玉県桶川市の荒川河川敷にある飛行場において、施設管理者が運用するヘリコプターの離発着訓練が行われていたところ、操縦士のVさんは何者かによって目元付近に強い光が当てられたため、一時訓練が中止されました。
施設管理者は、何者かによってヘリコプター操縦士に強い光を当て、離発着訓練を妨害した者がいるとして埼玉県警上尾警察署に被害を訴えたところ、付近の目撃者の証言により桶川市内に住む自称自営業のAさんが出力を強める改造を施したレーザーポインターでヘリコプター操縦士の顔付近に強い光を当てたと認めたため、威力業務妨害罪の疑いでAさんを逮捕しました。
(上記いずれもフィクションです。)
他人に嫌がらせをするにあたって、暴行や脅迫のような直接的に不法な手段をとることなく、相手の注意をそらしたりする間接的な手段で嫌がらせをして刑事事件化する例があります。
平成29年7月、東京都目黒区の路上で車を運転中、同じ車線にバスが割り込んできたことに腹を立て、バスに車を横付けし、持っていたレーザーポインターをバス運転手の左目に照射したとして、無職男性が威力業務妨害罪の疑いで逮捕されました。
被疑者男性がレーザーポインターでバス運転手の目を照射したため、バス運転手は一時的に視覚不良となり、バス会社本社に連絡し、終点まで運転したところで、その後の運行は別の運転手に交代したと言います。
幸いにもバスの乗客・乗員に怪我はなかったようですが、これによりバス会社は、バス運行の遅延や急な人員交代で業務を妨害された被害が発生しています。
また、2015年では伊丹空港において、着陸直前の旅客機の操縦席が何者かによってレーザーポインターで照射されたり、米軍基地の航空機に対してレーザーを照射したとして、威力業務妨害罪の疑いで逮捕された者が出ております。
威力業務妨害罪を定める刑法第234条は、威力を用いて人の業務を妨害することを禁じ、その違反に対して3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。
威力業務妨害罪は、必ずしも業務妨害の結果が発生する必要はなく、業務を妨害するに足りる行為があれば成立します(抽象的危険犯、最高裁判例)。
威力業務妨害罪における「威力」とは、一般に、人の意思を圧迫するに足りる有形・無形の力の行使を言うとされていますが、ある眼科医によれば、強いレーザー光線を目に照射されると、太陽を直接見るのと同様に網膜にダメージを与え、急に目が見えなくなり、視力が回復するのに時間がかかると言われており、車両や航空機を操縦する者の目や顔にレーザーを照射する行為は、間違いなく「威力」に該当するでしょう。
特に、上記事例では、威力業務妨害により、操縦者や乗客の生命にかかわる業務が妨害された事例であり、態様が悪質であり迅速な逮捕につながった可能性が高く推察されますので、被疑事実を認めているのであれば、刑事事件に強い弁護士を通じて、被害者に対する謝罪と損害賠償を試みることが何よりも重要です。
埼玉県桶川市で触らない嫌がらせによって威力業務妨害罪で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
(埼玉県警上尾警察署への初回接見費用:36,400円)

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埼玉県さいたま市中央区のパチンコ景品交換所で強盗
埼玉県さいたま市中央区のパチンコ景品交換所で強盗
埼玉県さいたま市中央区のパチンコ店に併設された景品交換所に、無職Aさんが刃物を持って押しかけ、交換所の職員に対して刃物をつきつけたうえで、「強盗だ。怪我したくなかったら金を出せ」と脅して、現金約40万円を脅し取って逃走しました。
交換所の職員に怪我はなく、職員は現金を奪われたあと、すぐに110番通報し、埼玉県警浦和西警察署がすぐに捜査を開始しました。
(フィクションです。)
【強盗事件は減少傾向?】
警察庁の資料によれば、金融機関や郵便局を対象とした強盗事件は、バブル崩壊後の不況で増加し、平成13年に237件の認知件数を記録し、これは営業日ベースで換算すると、ほぼ1営業日に1件の割合で発生していたことになります。
しかし、平成14年以降はおおむね130~140件台、20年以降は2桁台、29年は26件まで減少し、中でも銀行強盗は7件で26年以降は10件以下で留まっています。
つまり、過去および15年間、国内の金融機関等が被害に遭う強盗件数は9分の1以下に激減していることになります。
この強盗事件減少の背景として指摘されるのが、高性能な防犯カメラや非常通報装置の設置など金融機関側の防犯対策の強化です。
強盗犯の侵入を防ぐための板を受付に設けたり、特殊塗料入りのカラーボールを配備したりする金融機関も増え、強盗を実行しにくくする努力を進めるとともに、事件後の犯人発覚を容易にする工夫も洗練化しています。
強盗犯の高い検挙率も抑止に役立っていると思われ、警察庁の統計では、金融機関等に対する強盗の検挙率は20~29年、各年76.9~96.3%で推移しています。
金融機関に限らず、公共の場所における防犯カメラの設置数の増加や性能の向上により、屋外での犯罪に対する捜査の効率化が図られており、コンビニ強盗やパチンコ店の景品交換所等に対する強盗事件でも迅速な犯人の特定や逮捕につながっています。
強盗罪は、暴行または脅迫を用いて他人の財産を奪うという点で、被害者に対する身体的・財産的な損失が発生するだけでなく、暴行や脅迫を用いた点で被害者に対して強い遺恨を残すため、被害者は犯行後すぐに捜査機関に被害届や刑事告訴を行うことが通常であり、かつ、強盗犯に対して強い処罰感情を抱いていることが多いです。
また、強盗罪の法定刑は5年以上の有期懲役と非常に重いため、刑事弁護活動として迅速に被害者に対する謝罪や被害弁償を申し出て、少しでも被害者の損害や被害感情を和らげることが何より重要であり、場合によっては、強盗罪からより法定刑の軽い犯罪への罰条変更の可能性も残すことができます。
埼玉県さいたま市中央区でパチンコ景品交換所で強盗行為を行って刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
(埼玉県警浦和西警察署への初回接見費用:36,400円)

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埼玉県寄居町のあおり運転に対して過剰な報復
埼玉県寄居町のあおり運転に対して過剰な復讐
埼玉県在住の会社員Aさんが、埼玉県寄居町の道路を自動車で走っていると、後ろを走っていた軽自動車を運転するVが、Aさんに対してクラクションを乱暴に鳴らしたり急に車間距離を詰める等のあおり運転を行ってきたため、Aさんは減速して路肩に自動車を止め、Vに道を譲りました。
AさんはVによる悪質なあおり運転に対して激しい怒りを覚え、後からVの車の後を追いかけ、Vがコンビニに駐車して買物して帰ってきたところを待ち伏せし、持っていたナイフでVの腹を刺して、Vに対して全治1か月の重傷を負わせました。
埼玉県警寄居警察署はAさんを殺人未遂罪の疑いで逮捕し、Aさんは警察の調べに対し、「Vがあおり運転をしてきたので復讐しようと思った」「刺したのは間違いありませんが、殺すつもりはなかった」と殺人未遂罪の事実を一部否認しています。
【たとえ相手に非があっても過剰な報復で重大犯罪に】
昨今では「あおり運転」の様子を捉えたドライブレコーダーの画像や動画が頻繁に報道またはアップロードされ、あおり運転の悪質性が世間に浸透してきています。
確かに、あおり運転は極めて悪質で、周囲のドライバーを不愉快にさせるだけでなく、あおり運転の対象とされたドライバーおよび同乗者の生命や安全をも脅かすことにもなりかねず、実際に悪質なあおり運転が悲惨な死亡事故に発展した事件では、大いに世間の被害者に対する同情と加害者に対する怒りを掻き立て、加害者は危険運転致死罪や殺人罪等の罪により非常に重い実刑判決が下されています。
しかし、たとえ悪質なあおり運転を受けた場合であっても、自分と同乗者の生命や安全を守る限度の防衛行為であればともかく、怒りに任せて復讐を行うことは日本の法律では厳に禁じられており、その復讐行為が新たな刑事事件に発展して自分の身を滅ぼしてしまうことにもなりかねません。
上記刑事事件例では、悪質なあおり運転に対する復讐として、ナイフで相手の腹を刺してしまった場合において殺人未遂罪が成立する可能性を取り上げました。
まず、確かに事の発端として被害者があおり行為を行ったことが原因であったことは間違いないのですが、相手のあおり運転が終わったにも関わらず、自分の復讐心を遂げるために相手に復讐行為として暴行を加えることが、正当防衛(刑法第36条)や緊急避難(刑法第37条)に該当することはありません。
あおり運転が「急迫不正の侵害」であることは間違いないにしても、その侵害が終了した、あるいはやり過ごした段階では、自分や他人の権利を防衛する機会を失っているのであり、防衛や避難の要件を満たすことにはなりません。
次に、復讐心に駆られて相手を怪我させるつもりで刃物で相手の腹を指す行為について、上記事案では殺人罪の故意(殺意)はなく、傷害罪の故意をもって傷害の結果を発生させたと主張したいようです。
しかし、殺人罪における故意(殺意)とは、自分の暴行によって相手を死に至らしめてしまう可能性があると認識しながら、あえてその行為を行ったという場合にも殺人の可能性を承知していた(未必の故意)ことも含むと解されており、殺人未遂罪が成立すると解されています。
このような事例では、自分の暴行自体を認めているのであれば、むしろ効果的な情状主張により、想定される刑事処分を軽くする方向へ促すことが有効と考えられ、刑事事件の経験豊富な弁護士に依頼して主張すべきことを主張することが望ましいでしょう。
埼玉県寄居町であおり運転等に対する復讐行為で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
(埼玉県警寄居警察署への初回接見費用:42,560円)

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埼玉県深谷市のパチンコ店でICカードを拾得して書類送検
埼玉県深谷市のパチンコ店でICカードを拾得して書類送検
埼玉県深谷市在住の無職Aさんは、市内のパチンコ店でパチンコを遊んでいたところ、前の客が置き忘れたICカードに気付き、これを自分のものとして拾得し、約5000円ほどの現金を引き出して自分のものとしました。
数十分後、ICカードの取り忘れに気付いた客VさんがICカードが何者かにICカードを持ち去られたとパチンコ店に伝え、同時に埼玉県警深谷警察署に自分のICカードが持ち去られたと被害を訴えました。
警察はパチンコ店内の防犯カメラから、AさんがVさんのICカードを持ち出したことを割り出し、AさんがICカードを持ち去ったこと、およびそのICカードから現金を引き出したことを認めたため、その供述を調書にまとめた上で、遺失物横領罪および窃盗罪の疑いで事件を検察庁に送致(書類送検)しました。
【パチンコ店特有の刑事事件?】
パチンコ店では、従来のパチンコ玉による運用に加え、現金をICカードに替えてその電子情報で運用する方法も定着しています。
いわば、ICカードは、パチンコ店内における電子マネーのようなものですが、このICカードの置き忘れを拾得したりすることで刑事事件化してしまう事例があります。
まず、逸失物・漂流物・その他占有を離れた他人の物を横領した場合、1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料が科せられます(逸失物等横領罪)。
パチンコ店に限った話ではありませんが、通常、人が物をある場所に置き忘れてしまった場合、その物に対する所有権を放棄する意図は全く無く、ただ占有状態にないことを失念しているだけであって、もし物を置き忘れたことを思い出した場合には、すぐに取りに戻ることが想定されます。
このように主観的には物への所有の意思を失った訳では無いのに、所有者の置き忘れという状況を利用して当該物を取得することは許されないことであり、それほど重い法定刑ではないものの、刑事処罰が下される可能性があります。
次に、取得したICカードを利用して、あたかも自分が所有しているICカードであるかのように見せかけ、そのICカードに記録された残金を引き出す行為について、窃盗罪が成立する可能性があります。
通常、人を欺いて財物を交付させる行為は詐欺罪が成立すると考えますが、あくまで欺かれる対象は人間であり、ICカードを読み取る機械は詐欺の対象とはならないため、現金を機械を通じて引き出すことを目的としてそのツールであるICカードを盗んだという扱いで窃盗罪が成立する可能性があります(もちろん窃盗の意思(故意)がある必要があります)。
パチンコ店内にはほとんどすべての場所に防犯カメラが設置されており、実際には、置き忘れたICカードを横領したり、そのICカードを利用して現金を引き出したり、商品等に交換する行為はすぐに捜査機関に発覚することになることが多く、防犯カメラという客観的な証拠が残っている可能性が高い以上、被疑事実を否認したり沈黙することは後の刑事手続で不利になることに繋がりかねません。
むしろ、このような事案では、早期に刑事事件の示談に経験豊富な弁護士に介入してもらい、謝罪と被害弁償を進め、不起訴処分を目指すことが有効な場合が多いため、刑事事件弁護士への相談や助言を求めることが強く推奨されます。
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埼玉県本庄市であおり運転の証拠映像で逮捕
埼玉県本庄市であおり運転の証拠映像で逮捕
ある日曜日の夕方、会社員Vさんとその奥さんが埼玉県本庄市の道路を自動車でドライブしていると、後方からスピードを出してきた軽自動車を運転するAさんが激しくクラクションを鳴らしてきました。
どうやらAさんは片道一車線にも関わらず、前方を走るVさんに道を譲るよう後方から合図しているようで、Vさんが道を譲らないことに業を煮やして、Vさんの車に急接近を繰り返して物理的な圧力を加える「あおり運転」を行いました。
Aさんの異常なあおり運転にVさんは恐くなり、奥さんにAさんのあおり運転を携帯電話の動画機能で撮影するよう指示し、次の交差点で左折してAさんのあおり運転から逃れた後、埼玉県警本庄警察署に直行してあおり運転の被害にあった旨を申告し、Aさんのあおり運転の様子を撮影した動画のデータを警察に提供しました。
本庄警察署は、前方のVさんの車にクラクションを鳴らしながら急接近を繰り返す様子を確認し、当該あおり運転行為が刑事上の犯罪行為に該当すると判断し、暴行罪の疑いでAさんを逮捕しました。
警察の調べに対し、Aさんは「記憶にありません」とあおり運転の事実を否認しています。
(フィクションです。)
昨今の重大犯罪の検挙率アップの背景には、街頭監視カメラの増加や機能向上による捜査能力の向上が挙げらると指摘されています。
同様に、自動車事故を未然に防ぐための技術革新も日進月歩で進化しており、昨今では危険物を自動で感知してブレーキをかける仕組みや、視認性の低い後方や後ろ側面を移す車内カメラ等が増えてきています。
そして、昨今の「あおり運転」による悲惨な死亡事故の社会的影響から、自動車の運転状況を客観的に記録するためのドライブレコーダーも爆発的に広まっており、運転手の間で自動車運転における安全意識が急速に高まっています。
刑事事件の関係では、警察庁が全国の警察署に対して「あおり運転」の危険性を国民に周知徹底するよう呼びかけ、人の生命や安全を脅かすあおり運転に対して、あらゆる法令を適用して厳格に処罰していくことを通達しています。
これを受けて、最近では、車の急接近をする「あおり運転」に対して暴行罪を適用して処罰するケースが多く報道されるようになり、その報道が増えるにつれて、全国のドライバーが自分や同乗者の安全を確保するためにドライブレコーダーを設置する流れが加速しています。
暴行罪の法定刑は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金または拘留もしくは科料とされています。
通常、30万円以下の罰金が見込まれる場合には、被疑者が罪を認めていることを前提に、検察官が公開の刑事裁判を開かずに略式に処分を求め、それを裁判所が決定した場合には、裁判を開くことなく30万円以下の罰金命令が下され、罰金を裁判所に納付することで迅速に刑事手続が終了することになります。
しかし、検察官が懲役を見込む場合には、検察官は起訴し、裁判所が認めることで公開の刑事裁判が開かれることになります。
この点、今のところ「あおり運転」による暴行罪で起訴されたケースは見当たりませんが、上記のように「あおり運転」を行った客観的証拠映像等が残っているにも関わらず、被疑者が否認をつづけ、かつ「あおり運転」の態様が悪質な場合には、検察官が起訴する可能性も少なからずあるでしょう。
埼玉県本庄市で「あおり運転」によって刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
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埼玉県さいたま市で防犯カメラ映像で検挙率上昇
埼玉県さいたま市で防犯カメラ映像で検挙率上昇
<事例1>
ある日の深夜、埼玉県さいたま市のコンビニ店に2人組の強盗犯が押し入り、店員にナイフを突きつけて金を出せと脅迫し、レジ内にあった現金約10万円を奪って用意していた自動車で逃走しました。
強盗犯は、コンビニ内の防犯カメラから身元を特定されることを回避するために全身に黒い服を着て目出し帽をかぶって強盗行為に及んだものの、コンビニ付近に設置されていた街頭防犯カメラにより逃走に使用した自動車のナンバーを判別することができ、埼玉県警浦和東警察署は強盗犯2名の身元を特定することができ、当該2名を強盗罪の疑いで逮捕しました。
<事例2>
会社員男性Aさんは、埼玉県さいたま市の路上にて、通りすがりの女性Vさんに無理矢理胸を触ったり下腹部を触った等として、埼玉県警浦和東警察署によって強制わいせつ罪の疑いで逮捕されました。
警察の調べに対し、Aさんは「ナンパのつもりでVさんに声を掛け、仲良くなったので胸や下半身を触った。Vさんも嫌がってはおらず、同意があった」と供述し、強制わいせつ罪の事実を否認しています。
しかし、その後の警察の調べにより、強制わいせつが行われた疑いのある犯行現場付近に設置された防犯カメラの解析が進み、Aさんが声をかけるのを嫌がって無視しているものの、それでも構わずVさんの後をついてくるAさんの映像が発見されました。
(上記いずれの事例もフィクションです。)
平成31年2月7日の共同通信社の記事によれば、殺人や強盗などの重大犯罪に関する昨年1年間の警視庁(東京都)の検挙率(暫定)が戦後初めて90%を超え、93.9%を記録したようです。
東京では、日本全国の重大犯罪の認知件数の1割超(1504件)が集中しており、これに対して非常に高い検挙率を達成したことは、日本全国のみならず世界の警察組織と比べても非常に稀有な事例と言えます。
その驚異的な検挙率の背景には、防犯カメラ設置件数の増加と、防犯カメラ映像の解析による捜査機関の証拠収集能力の向上が背景にあると見られています。
なお、防犯カメラ等による設備や技術の向上を背景に、日本全国でも重大犯罪の検挙率は右肩上がりで上がっており、2008年の約63%からほぼ年々上昇し続けて2018年には約85%まで上昇しています。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部においても、受任となった刑事事件が、検察官によって起訴された場合には、捜査機関が収集した証拠資料を閲覧・謄写して弁護活動に役立てておりますが、その証拠記録の中でも、防犯カメラによる被疑者・被告人の行動の記録がかなり鮮明に記録されていることが多いところです。
何らかの犯罪が捜査機関によって発覚し、被疑者として任意の呼び出し、または逮捕されて捜査機関に被疑事実について聞かれた場合、あくまでこの段階では「犯罪を犯した疑いがある」に留まり、被疑者はかけられた疑いを否認する権利を有し、被疑事実を否認したからと言って、最終的な刑事処分が重くなるという扱いを受けることはありません。
ただし、被疑者の身柄を拘束する「勾留」という手続きにおいては、被疑者が犯罪事実を隠避・隠匿・隠滅する可能性(おそれ)があることが勾留の必要性を認める要件の1つとされており、被疑事実を否認していることから犯罪事実を隠滅等するおそれがあると判断される危険性は否定できません。
重大犯罪であるとを問わず、何らかの犯罪の嫌疑がかけられ刑事事件化または逮捕された場合には、客観的に犯行時間や場所でどのような行為が行われ、その時点でどのような証拠が想定されるのかを刑事事件を専門とする弁護士に判断してもらい、慎重な捜査対応をすることが後々の刑事手続きで重要な意味を持ってきます。
埼玉県さいたま市で何らかの犯罪で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、防犯カメラ映像等の証拠の可能性も踏まえ、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
(埼玉県警浦和東警察署への初回接見費用:37,700円)

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、日本で数少ない刑事事件・少年事件を全国規模で取り扱う弁護士事務所であり、当法律事務所さいたま支部は、大宮駅近くに事務所を構え、さいたま市を中心に埼玉県及び関東地方一円の刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件を専門とする弁護経験が豊富な弁護士が、初回の法律相談や接見から事件解決まで一貫して、適切な対応を致します。
当事務所では土日祝日を含め、24時間体制で、無料相談や接見(面会)・同行サービスを受け付けております。弁護士のスケジュール次第では、電話口で事情をお伺いしてから直ちに相談・接見サービスを提供することも可能です。相談したいけれど遠方、障害、発熱などの事情で事務所まで行けないという方には、オンライン相談や電話相談も行っています。
ご不明な点やお悩みがある方は、ぜひお早めにご相談ください。
埼玉県川越市で被害者が示談強要して加害者に
埼玉県川越市で被害者が示談強要して加害者に
埼玉県川越市在住の会社員女性Aさんは、友人と市内のオープンカフェで談笑していたところ、不審な男性VがAさん達の周りを徘徊していたため注意してみたところ、Vが持っている紙袋に不自然な点が認められたため、「あんた盗撮しているでしょう」とVに詰め寄りました。
Vは愕然として沈黙していましたが、Aさんは「いますぐ賠償金を払わなければ警察に突き出して刑務所送りにしてやる」と強い口調でVに迫り、Vはその場で持っていた現金をすべてAに渡しました。
この後、Vは埼玉県警川越警察署に対して、話し合いの余地なく乱暴な言動で無理矢理示談を迫られ現金を取られたと被害を訴えたところ、間もなく、Aさんは恐喝罪の疑いで逮捕されました。
警察の調べに対し、Aさんは「そもそもVが盗撮行為をしていたのが悪い。自分は被害者として損害賠償を求めたに過ぎない」と供述し、被疑事実の一部を否認しています。
(フィクションです。)
刑事事件の被害者は、加害者(被疑者)によって被った物理的損失や精神的苦痛について、民事上の損害賠償請求をする権利が発生するのが一般的です(民法第709条)。
刑法において、犯した罪に対して刑罰が科せられている根拠として、被害者の保護すべき法律上の利益(法益)を侵害したことが挙げられており、つまり、ある犯罪で侵害された法益が、後の被害弁償や慰謝料の支払いによって回復された場合には、成立した犯罪の違法性が事後的に減少すると考えられています。
これが刑事弁護活動における「示談」と呼ばれるものであり、刑事事件弁護士は被害者との示談が成立した場合には、示談が成立した旨を検察官に連絡し、検察官が示談書を確認したり被害者に自由な意思に基づいて示談に応じたかを確認することができれば、検察官は刑事処分をより軽いものへ、または刑事処分の必要はない(不起訴)と判断することもあります。
ある犯罪行為に対して、被害者が加害者に対して損害賠償請求を行うことは民事上認められた正当な権利ではありますが、その権利の主張が社会通念に反して悪質なものである場合、正当な権利主張のつもりでおこなった損害賠償請求行為が一転して犯罪行為になる危険があります。
刑法第249条によれば、人を恐喝して財物を交付させた場合、10年以下の懲役が科されます(恐喝罪)。
犯罪の加害者に対する損害賠償請求も含めて、法律上他人より財物または財産上の利益を受けることができる権利を有する者であっても、その権利行使が社会通念上認容すべき範囲を逸脱する場合には違法であり、それによって財物の交付がなされた場合には、正当な権利行使をしていれば受けられたであろう権利も含めて恐喝罪が成立するとされています(最高裁判例)。
上記刑事事件のように、相手の犯罪行為または民事上の不法行為を前提とすれば、それに対する権利行使が感情的になってしまうことは心情的には理解できますが、相手に害悪が及ぶことを通知して相手を畏怖させること(恐喝)までやり過ぎてしまった場合には、リスクを負うことになりかねません。
一般に、通常の恐喝罪であれば、被害者を畏怖させた性質上被害者に対する示談は非常に困難になる傾向がありますが、上記のように被害者にも刑事上または民事上の非が認められる場合(上記刑事事件例では、Vについて埼玉県迷惑行為防止条例違反が成立する可能性があります)には、刑事事件に適切な知識を有する第三者である弁護士が介入することによって、スムーズに示談成立へと導く可能性が高くなるでしょう。
埼玉県川越市で被害者が示談強要して恐喝罪等で加害者となってしまいお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
(埼玉県警川越警察署への初回接見費用:38,700円)

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、日本で数少ない刑事事件・少年事件を全国規模で取り扱う弁護士事務所であり、当法律事務所さいたま支部は、大宮駅近くに事務所を構え、さいたま市を中心に埼玉県及び関東地方一円の刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件を専門とする弁護経験が豊富な弁護士が、初回の法律相談や接見から事件解決まで一貫して、適切な対応を致します。
当事務所では土日祝日を含め、24時間体制で、無料相談や接見(面会)・同行サービスを受け付けております。弁護士のスケジュール次第では、電話口で事情をお伺いしてから直ちに相談・接見サービスを提供することも可能です。相談したいけれど遠方、障害、発熱などの事情で事務所まで行けないという方には、オンライン相談や電話相談も行っています。
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埼玉県蓮田市で老人介護に関する罪
埼玉県蓮田市で老人介護に関する罪
<事例1>
埼玉県在住の会社員Aさんは、会社勤めと並行して年老いた父Vの介護を行っていましたが、Vの認知症の進展とともに介護のストレスが増し、もうこれ以上Vの介護はしたくないという思いが強くなり、ある日、埼玉県蓮田市のサービスエリア(SA)までVを連れてドライブし、人で賑わう場所SAでVとはぐれたことを装ってVをSAに置き去りにしました。
Vが夜遅くになっても一人でSA内に残っていたことを不審に思ったSA職員が声を掛けたところ、要介護状態のVがSAに一人置き去りにされたという事実に思い至り、埼玉県警岩槻警察署にVを保護してもらうよう通報しました。
岩槻警察署はVの身元を特定した結果、同居の親族Aさんが判明したため、事情聴取を求めたところ、Aさんは介護疲れによるストレスでVを置き去りにしたことを認めたため、保護責任者遺棄罪の疑いでさらに詳しい話を聞くことにしました。
<事例2>
埼玉県在住の無職Aさんは、生活保護を受給しながら、年老いて寝たきりの母Vを介護して生活していました。
しかし、ある日Vが亡くなっていることに気付いたAさんは、ショックと混乱のあまりAの死体を警察や病院に連絡することなく、しばらく放置していました。
Vを担当していた民生委員が「最近接触できない高齢者がいる」と市に連絡し、Vが孤独死している可能性を考慮して、埼玉県警岩槻警察署の警察官と蓮田市職員、民生委員がV宅を訪ねたところ、Vの死体を発見し、同じくV宅にいたAさんがVの死体を放置した事実を認めたため、死体遺棄罪の疑いで現行犯逮捕しました。
(上記いずれもフィクションです。)
厚生労働省の人口動態統計によると、平成30年において死亡した推計数は約137万人であり、平成29年に比べて約3万人増加しています。
日本は未曽有の少子高齢化という人口モデルに突入しつつあり、今後も高齢者の死亡数は増加の一途をたどり、それに伴って高齢者の介護や死後の扱いについて刑事事件化するケースも増えることが予想されます。
上記刑事事件例1では、老人介護に疲れた家族が老人を置き去りにすることによって保護責任者遺棄罪が成立しうる例を示しています。
老人(老齢者)、幼年者、身体障害者、病者は法律上保護する義務があると扱われ、これらの者を保護する義務がある者がこれらの者を遺棄、または生存に必要な保護をしなかった場合、3月以上5年以下の懲役が科せられます。
これらの要保護者を保護する義務がある者とは、親族、同居の者、病院や介護事業者など、契約によって要保護者を保護する権利義務が発生した者、交通事故等で加害者となった者などを言います。
上記刑事事件例2では、老衰や病気で死亡してしまった老人について、とるべき必要な措置を取らずに放置していたことにより死体遺棄罪が成立しうる例を挙げています。
死体「遺棄」と言う場合、語感としては死体が他者に見つかることを恐れて人の目に触れない場所に隠すことを意味することを想像してしまいますが、死体の葬祭をする義務のある者が、葬祭の意思を持たずに死体を放置しておくことも「遺棄」に該当するとされています(大審院判例)。
特に、死体遺棄罪は、年金受給者がいまでも生存しているように偽装する不正受給の詐欺罪と結びつく可能性も高く、捜査機関による厳しい追及が予想されるところです。
今後刑事事件化が増加すると予想される老人介護に関わる犯罪について、たとえ介護疲れや強いストレス等の同情に値する事情がある場合であっても、捜査機関に対して適切な主張や事実認定を求めなければ、不要に厳格な刑事手続や、不相当に重い刑事処分が下される可能性も考えられるため、刑事事件化または逮捕された場合には、刑事事件を専門とする弁護士に直ちに助言を求めることを強くお勧め致します。
埼玉県蓮田市の老人介護に関わる刑事事件化または逮捕でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
(埼玉県警岩槻警察署への初回接見費用:37,500円)

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、日本で数少ない刑事事件・少年事件を全国規模で取り扱う弁護士事務所であり、当法律事務所さいたま支部は、大宮駅近くに事務所を構え、さいたま市を中心に埼玉県及び関東地方一円の刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件を専門とする弁護経験が豊富な弁護士が、初回の法律相談や接見から事件解決まで一貫して、適切な対応を致します。
当事務所では土日祝日を含め、24時間体制で、無料相談や接見(面会)・同行サービスを受け付けております。弁護士のスケジュール次第では、電話口で事情をお伺いしてから直ちに相談・接見サービスを提供することも可能です。相談したいけれど遠方、障害、発熱などの事情で事務所まで行けないという方には、オンライン相談や電話相談も行っています。
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