・即決裁判とは
即決裁判手続は,事案が明白かつ軽微な事件について,即決裁判手続きによって審判をする旨の決定から判決言渡しまでを原則として1日で行う手続きのことです。
・即決裁判手続の申立て
検察官が,即決裁判手続の申立てをすることができる要件は以下のとおりです。
- 死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる事件でないこと
- 事案が明白であり,かつ軽微であること,証拠調べが速やかに終わると見込まれることその他の事情を考慮し,即決裁判手続きによることが相当であること。
- 即決裁判手続きによることについて被疑者の同意があること。
- 被疑者に弁護人がある場合は,弁護人が即決裁判手続きによることについて同意をしているか,又は,少なくともその意見を留保していること。
・手続の特徴
この手続きの一番の特徴としては,この手続において懲役又は禁錮の言渡しをする場合には刑の執行猶予の言渡しをしなければならないとされていることと言えます。
・即決裁判手続によることのメリットとデメリット
メリット
- 裁判の手続きから早期に解放されます。裁判の手続き自体,判決の言渡しも含めて1日で終わることに加え,起訴されてから実際に裁判が行われるまでの期間も原則として起訴から14日以内となっています。
- 前記の通り,この手続きによる場合,即日刑務所へ行かなければならないという内容の判決が出ることはありません。法律上は,罰金刑か,執行猶予付きの判決を言い渡すことができるのですが,実際にはほぼ確実に執行猶予付き判決が言い渡されることとなっています。
デメリット
- 起訴された内容を争っている場合には,この手続きによることができません。
- 事実誤認を理由とする控訴ができないこととなっています。
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