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万引きのつもりが裁判員裁判に?

2022-04-03

万引きのつもりが裁判員裁判に?

万引きで問題となる罪と、それが事後強盗罪強盗致死傷事件に発展した場合に考えられる裁判員裁判の手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説致します。

【ケース】

埼玉県川口市在住のAは、専業主婦として生活をしています。
Aは生活に困っていたわけではありませんが、生活費を少しでも浮かせたいと考え、いつも利用しているスーパーマーケットで日用品を購入する際、商品数点をレジを通さず買い物かごに入れる万引き行為を日常的に行っていました。
被害に遭っていたスーパーマーケットでは私服警備員を配備し、事件当日もAが万引き行為を行った場面を現認しました。
そこで、警備員VはAが店を出たところで「清算していない商品をお持ちですよね」と問いかけました。
Aは怖くなって逃げようとしましたが、警備員VはAの前に立ち尽くしたため、逃げようと思い警備員Vを突き飛ばしました。
警備員Vは弾みで道路に倒れ込み、頭部を激しく打って後遺症がでる重症を負いました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【万引きと事後強盗】

ご案内のとおり、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店舗で陳列棚などから商品を盗む行為は、いわゆる万引きと言われ窃盗罪にあたります。
条文は以下のとおりです。

刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

しかし、今回の事件のように、店員や警備員などから声をかけられ、商品を取り上げられたり通報されそうになったりした場合に、相手に対して暴力行為をしたり脅迫する行為は、事後強盗という罪に当たります。
刑法238条に記載のとおり、事後強盗にあたる行為は強盗罪として扱われます。
ケースについて見てみると、Aの事後強盗事件により警備員Vは道路に頭部を激しく打って後遺症が生じるほどの外傷を負っています。
強盗事件を起こした結果、被害者が死傷してしまった場合、強盗致傷罪・強盗致死罪という罪にあたります。
事後強盗事件の場合も同様に扱われるため、以下で引用している刑法

刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
刑法240条 強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

【事後強盗が被害者を怪我させた場合は裁判員裁判の対象に】

裁判員裁判は、以下のいずれかに当たる罪を犯した場合に開かれます。(裁判員の参加する刑事裁判に関する法律2条1項各号)
①死刑又は無期の懲役・禁錮に当たる罪に係る事件
②法定合議事件(死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役・禁錮に当たる罪(強盗等を除く。))であって故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係る事件

ケースの場合、つまり強盗致傷罪の場合は、無期懲役刑が用意されているので、裁判員裁判対象事件にあたります。

裁判員裁判対象事件で起訴された場合、司法試験に合格して法曹資格を有する「裁判官」だけでなく、一般人で構成する「裁判員」も審議に参加し、有罪か無罪か、有罪の場合の量刑はどうするか、決めることになります。
裁判員裁判は通常の裁判とは異なる点が少なくありませんが、
・公判前整理手続や裁判員の選任手続きがあるため起訴から判決宣告までに時間がかかる
・裁判官だけでの審議に比べ、市民感覚が反映されより厳しい刑罰が科せられる可能性がある
という特徴が挙げられます。
そのため、集中審議前に保釈請求を行ったり、集中審議では裁判員にもわかりやすいような書類等の作成・説明が求められたりするなどといった、技術や経験が不可欠です。
よって、裁判員裁判対象事件で起訴される可能性がある場合、早期に裁判員裁判の経験がある弁護士に依頼することが望ましいと言えます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当法人では、これまで数多くの刑事事件を経験していて、判員裁判で無罪、あるいは執行猶予を獲得した経験もあります。
埼玉県川口市にて、家族が万引きをしたところ店員や警備員に制止され、突き飛ばすなどして事後強盗事件や更に重い強盗致傷事件に発展した場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部に御連絡ください。

建造物等以外放火で逮捕

2022-03-24

建造物等以外放火で逮捕

建造物等以外放火逮捕された場合における弁護活動等について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説いたします。

事例

埼玉県蕨市在住のAは、蕨市内の会社に勤める会社員です。
ある日、蕨市内の駐車場にて、駐車されていたVの自動車に何者かが放火し、周りに駐車されていた他の車3台を含めてこれらを焼損させました。
消防からの通報を受けて臨場した蕨市内を管轄する蕨警察署の警察官は、捜査の結果Aによる放火事件であるとし、建造物等以外放火事件で通常逮捕しました。
なお、Aは上記事実を否認しています。
Aが逮捕されたと聞いたAの家族は、刑事事件に強いと評判の弁護士に相談することにしました。
(本件は事実をもとにしたフィクションです。)

~建造物等以外放火罪~

放火罪はその危険性から重大な犯罪として、(個人のみならず社会の安全を脅かすものとして)位置付けられている犯罪です。
放火罪は、取り返しのつかない重大な被害が生じる危険性が大きいことから法定刑も重い犯罪ですが、その放火の対象によって成立する犯罪や法定刑が大きく異なります。
本件で、放火の対象として問題となっているのは建造物等以外の物です。

(建造物等以外放火)
第110条 放火して、前2条に規定する物以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
2 前項の物が自己の所有に係るときは、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

「前2条」とは、現住建造物等放火罪(刑法108条)と非現住建造物等放火罪(刑法109条1項・2項のことを指し、本件の放火対象からは外れます。
本件では、Vの自動車という「前2条に規定する物以外の物」が放火の対象となっています。
そして、放火の対象となった自動車は「自己の所有」ともいえないことから、刑法110条1項の他人所有建造物等以外放火罪の成否が問題となるのです。
110条1項においては、108条や109条1項とは異なり、明文で「公共の危険」の発生を犯罪の成立要件としています。
では、「公共の危険」とは、どのような事態を指すのでしょうか。
判例(最決平成15年4月14日)は、「公共の危険」とは、「108条及び109条1項に規定する建造物等に対する延焼の危険に限られるものではなく、不特定又は多数の人の生命、身体又は前記建造物等以外の財産に対する危険も含まれる」としています。
本件では、Aはマンションの駐車場内でV所有の自動車に放火し、これを含め4台の車を焼損させたとされています。
この事実を前提とすると、上記判例においては「駐車場において、放火された自動車から付近の2台の自動車に延焼の危険が及んだ」ことをもって「公共の危険」の発生を認めていますから、実際に他の3台を焼損させるに至った本件においては「公共の危険」は明らかに認められるといえるでしょう。

~刑事弁護士の役割~

被疑者(容疑者)や被告人の弁護活動というと、世間からは必ずしも理解を得られないことがあります。
よくある世間の方からの疑問は「なぜ悪い奴の味方をするのか」といった類いのものでしょうか。
しかし、犯行のその瞬間を写した鮮明な防犯カメラなどの映像があれば別かもしれませんが、絶対的な真実に到達することはそう容易いことではありません。
多くの事件では、グレーな部分が残るのであり、否認事件に限らず事実関係を含め争いが一切ないケースの方が稀なのではないでしょうか。
特に、本件のような否認事件の場合には、捜査官は被疑者・被告人から不利益な供述を得ようと躍起となる場合も少なくありません。
それは、過去に(そして現在も)捜査機関が違法な捜査等によって冤罪事件を生み出し続けていることからも非現実的な想定とはいえないのです。
そこで、弁護士として、捜査官に対する対応を含め、具体的に分かりやすい対応策を説明することが重要になってきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部は、放火事件を含む刑事事件を専門的に扱っている法律事務所です。
埼玉県蕨市内にて、ご家族が建造物等以外放火事件で逮捕された場合、年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡ください。
担当の者が弁護士との無料相談や警察署等への初回接見サービスについて詳しくご案内いたします。

【改正少年法】19歳が強姦事件で刑務所に?

2022-03-14

【改正少年法】19歳が強姦事件で刑務所に?

令和4年(2022年)4月1日施行の改正少年法により、18歳・19歳の少年が刑務所に収容される場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説致します。

【ケース】

埼玉県川口市在住のAは、埼玉県内の専門学校に通う19歳です。
事件当日、Aは専門学校の帰宅途中に川口市内の路上を歩いていたところ、通行人Vとすれ違いました。
Aは欲情をもよおし、背後からVの胸を鷲掴みしたうえで近くの公園に連れ込み、恐怖で抵抗できないVの衣服を脱がせて性行為をしました。
また、Vは公園に連れ込まれる際に転倒し、擦過傷(切り傷)を負いました。

行為後、Vの通報を受けて捜査を開始した川口市内を管轄する武南警察署の警察官は、捜査の結果Aによる犯行であるとの裏付け捜査をしたうえで、Aを通常逮捕しました。
逮捕の連絡を受けたAの家族は、Aが20歳未満であるにも関わらず、実刑判決を受け刑務所に行く可能性があると知らされました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【いわゆる強姦事件について】

暴行・脅迫をして被害者と性行為をする行為は俗に強姦と呼ばれ、刑法177条の強制性交等罪に当たります。
また、その過程で被害者は怪我をしていることから、本件では強制性交等致傷罪が適用されます。
条文はそれぞれ以下のとおりです。

(強制性交等)
刑法177条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。(以下略)
(強制わいせつ等致死傷)
刑法181条2項 第177条、(略)又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は六年以上の懲役に処する。

【少年法改正について】

公職選挙法の改正により選挙権年齢が、民法改正により成年年齢が、それぞれ引き下げられることとなりました。
これにより、改正少年法が令和3年5月21日に成立、同年5月28日に交付され、令和4年4月1日に施行(スタート)されます。

少年法改正後も、少年の定義は「20歳未満」として扱われます。(少年法2条1項)
但し、18歳・19歳は「特定少年」として、少年とは異なる取り扱いがなされます。(改正少年法62条各項)
≪通常の少年の手続きについては、こちらも併せて御覧ください。≫
この章では、その中でも重要な内容である「逆送対象事件の拡大」について見て行きます。

まず、特定少年についても、18歳未満の少年と同じく捜査機関の捜査を受けたのち家庭裁判所に送致されます。
次に、家庭裁判所は、少年の調査を経て審判を行い少年に対する保護処分を下すか、少年に対する検察官送致(通称:逆送)の決定を下します。
逆送の決定を受けた場合、検察官は少年を成人と同じように起訴することができます。

この逆送の対象について、以下のような区別がなされます。
①少年すべてに対応
⑴少年法では、死刑、拘禁刑(現時点では懲役刑/禁錮刑)に当たる罪の事件を犯した少年について、調査を行い罪質と情状を検討して、刑事処分が相当であると判断した場合には逆送することができます。(必要的逆送―少年法20条1項)

⑵上記に加え、故意の犯罪行為で被害者を死亡させた事件について、犯人が事件当時16歳以上だった場合には、原則として必ず逆送されます。(原則逆送―少年法20条2項)
これには、殺人罪や傷害致死罪、危険運転致死傷罪、保護責任者遺棄致死罪などが挙げられます。

⑶このほかに、事件当時は少年だったが捜査や調査の過程で20歳の誕生日を迎えてしまったという年齢超過の場合には、必ず逆送されます。(少年法19条2項)

②改正少年法による「特定少年」
上記①に加え、18歳・19歳の特定少年は
⑴調査を行った結果、家庭裁判所裁判官が「刑事処分が相当である」と判断した場合、罪名を問わず逆送することができます。(改正少年法62条1項)

⑵①⑴の場合に加え、特定少年が「死刑又は無期若しくは短期1年以上の拘禁刑(現時点では懲役刑/禁錮刑)」に当たる罪を犯した場合には、原則として逆送されます。(改正少年法62条2項)

【逆送によるデメリット】

今回ケースで想定している強制性交等致傷罪について見ると、罰条が「無期又は六年以上の懲役」とされています。
これは、少年法改正前であれば上記①⑴の必要的逆送対象になるため、逆送するかどうかの判断は家庭裁判所裁判官に委ねられていました。
しかし、改正後は特定少年として②⑵に該当することから、Aは必ず逆送されることになります。

逆送された場合、一部の事件は家庭裁判所に再送致されますが、原則として刑事裁判に処されます。
特にAについて言うと、強制性交等致傷罪という重い罪で起訴されることになるため、実刑判決を受けて刑務所に収容される可能性が高いと言えます。

また、家庭裁判所での審判は非公開の審判廷で行われますが、特定少年が起訴された場合には成人と同じ法廷で、傍聴人の前で裁判(Aの場合は強制性交等致傷罪での起訴なので裁判員裁判)を受けることになります。
それだけでなく、特定少年が起訴された場合には推知報道の原則が適用されなくなるため、実名報道・顔写真や護送中の映像などがテレビ・新聞・インターネット上で公開することができます。(改正少年法68条)

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部では、これまでに数多くの少年事件に携わってきました。
令和4年4月1日施行の改正少年法対象事件についても、これまでの経験を踏まえて適切な弁護活動・付添人活動を行っていきます。

埼玉県川口市にて、18歳・19歳の特定少年に当たるお子さんが強制性交等致傷事件などの刑事事件を起こしてしまい、逆送される恐れがある場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部に御相談下さい。

建造物損壊罪で逮捕

2022-03-04

建造物損壊罪で逮捕

建造物損壊罪逮捕された場合の弁護活動等について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説いたします。

事例

埼玉県さいたま市西区在住のAは、さいたま市西区内の会社に勤める会社員です。
Aは事件以前からさいたま市西区の自宅において、かつてからトラブルの絶えなかった隣人Vの家の玄関ドアを蹴るなどして破損しました。
Vからの通報を受けて臨場した、さいたま市西区を管轄する大宮西警察署の警察官は、Aを建造物損壊の疑いで逮捕しました。
Aの家族は、刑事事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~刑法第40章 毀棄及び隠匿の罪~

まず、本事例の行為から素朴に考えらえる犯罪として、器物損壊罪(俗に器物「毀損」などと言われることもありますが、法律上は器物「損壊」が正しいです)が想起されるのではないでしょうか。
刑法は、器物損壊罪について以下のように定めています。

(器物損壊等)
第261条 前3条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。

ここで、注意すべきなのは、器物損壊罪は「前3条」つまり刑法258条、259条、260条に当たらない場合に成立する犯罪であるということです。
258条と259条は文書の毀棄に関する犯罪ですから、本件はこれに当たらないことは明らかです。
では、260条はどうでしょうか。

建造物等損壊及び同致死傷)
第260条 他人の建造物又は艦船を損壊した者は、5年以下の懲役に処する。よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

本件では、AはVの家の玄関ドアを蹴るなどして、このドアを物理的に破損させるに至っています。
これによって、人を死傷させたりはしてないため、本件で問題となるのは260条の前段ということになります。
このような玄関ドアを壊してしまうような行為も、他人の「建造物」の損壊といえるのでしょうか。
この点に関し、判例は損壊された物と建造物との接合の程度や当該物の機能的重要性を考慮して、「建造物」という本条による処罰対象たる客体となるかどうかを判断するとしています。
住宅の玄関ドアは、住宅という建造物と強く接合されており、住宅の出入り口等として重要な機能を有していることから、「建造物」に含まれると解するのが通常でしょう。
したがって、Aの行為には建造物損壊罪(260条前段)が成立することになります。
なお、本罪は器物損壊罪等が親告罪であるのに対して、非親告罪(264条参照)であることにも注意が必要です。

~刑事弁護士による身体拘束解放(釈放)に向けての活動~

本件のように逮捕されてしまうと、多くの場合は勾留というより長期の身体拘束に移行します。
もっとも、裁判官による勾留の裁判に対しては、裁判所に対して準抗告を申し立てることができます。
これは、刑事訴訟法429条1項2号に基づく不服申し立てであり、一度された勾留を認める裁判を、その裁判官所属の裁判所に対して取り消すこと等を求めるものです(簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に不服を申し立てることになります)。
(被疑者)勾留の要件は、勾留の理由および勾留の必要性からなります(刑訴法207条・60条。87条1項も参照)。
そのため、準抗告では、これらの要件を認めた裁判官の裁判に対して、これらの要件が満たされないことを主張することになります。
これらの要件の中でも、最も争いになるのが、「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」(60条1項2号)があるかどうかです。
勿論、この要件(俗に罪証隠滅のおそれと呼ばれます)が満たされるかどうかはケースバイケースですが、裁判官はこれを比較的容易に認める傾向があるため、勾留決定をした裁判官の判断の誤りを説得的に主張していくことで安易な身体拘束を防ぐことは、弁護士としての重要な弁護活動となります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部は、建造物損壊罪なども含む刑事事件専門の法律事務所です。
埼玉県さいたま市西区にて、建造物損壊事件逮捕された方のご家族は、24時間365日対応可のフリーダイヤル(0120-631-881)にお問い合わせください。

過失運転致傷及びひき逃げで逮捕

2022-02-22

過失運転致傷及びひき逃げで逮捕

過失運転致傷及びひき逃げで逮捕された事案を題材に、刑事弁護士による情状弁護活動などについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

事例

埼玉県さいたま市見沼区在住のAは、さいたま市内の会社に勤める会社員です。
Aは、仕事でさいたま市見沼区内の路上を走行していたところ、判断ミスで歩行者Vと衝突し怪我を負わせてしまいました。
それにもかかわらず、Aは、警察に通報したりVを救護したりすることなくその場から逃走してしまいました。
さいたま市見沼区を管轄する大宮東警察署の警察官は、Aを「過失運転致傷」及び「ひき逃げ」の疑いで逮捕しました。
Aの家族は、刑事事件に強いと評判の弁護士に相談することにしました(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~交通犯罪について(自動車運転死傷行為処罰法・道路交通法)~

現在、かつては刑法の規定によって処罰されていた交通犯罪の多くは特別法(特別刑法)によって処罰されるに至っています。
「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」は、従来は旧刑法208条の2や211条2項で処罰されていた交通犯罪を、その悪質性と危険性に鑑み、新たに特別法として括り出したものです。

同法5条本文は、かつて旧刑法211条2項によって処罰されていた交通犯罪を処罰するものですが、この法律の新設にあたり、法定刑が「5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」(旧刑法211条2項)から「7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」(自動車運転死傷行為処罰法5条本文)へと加重されることになりました。
したがって、自動車の「運転上必要な注意を怠り」よってVに怪我を負わせたAには、同法5条の過失運転致傷罪が成立することになります。

また、Aは怪我をしたVを救護することなくその場から逃げていることから、道路交通法72条1項の救護義務違反が認められます。
これにより、Aの行為にはいわゆるひき逃げが成立し、「10年以下の懲役又は100万円以下の罰金」と比較的重い法定刑を定めた罰則規定(同法117条2項)が適用されることになります。
そして、これらの罪は併合罪(刑法45条前段)となり、同47条により併合罪加重の対象になることにも注意を要します。

~ 刑事弁護士による情状弁護活動~

捜査弁護(起訴前弁護)、公判弁護(起訴後弁護)のいずれにおいても、被害者対応は刑事事件にとって非常に重要な活動となります。
とりわけ被害者との間で示談を締結することは、弁護活動の中でも少なくないウェイトを占めるものです。
ここでの対応を誤れば、被疑者・被告人にとって様々な不利益が生じる可能性があることもまた事実です。
したがって、示談・被害弁償等の交渉能力に長けた弁護士を選任するメリットというのは、極めて大きいものとなります。
特に、起訴前の逮捕・勾留段階では、時間が限られており、被害者とコンタクトを取ることも時間との戦いという側面を有します。
この点、どうしても他の民事事件等との兼ね合いで時間を奪われがちな国選弁護人よりも、刑事事件を専門的に扱う私選弁護人の方がフレキシブルな対応が可能であるという点は否めません。
また、民事事件の相手方に対する対応と、刑事事件における被害者(そもそも後者は訴訟の当事者ではありません)に対する対応は大きく異なることから、この点にも専門性を有する刑事弁護士のサポートを受けるメリットが存するといえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部は、自動車運転死傷行為処罰法や道路交通法違反等の交通事件を含む刑事事件を専門的に取り扱っている法律事務所です。
交通事件では、被害者対応が弁護活動の肝を握るといっても過言ではありません。
埼玉県さいたま市見沼区にて、御家族が過失運転致傷事件やひき逃げで逮捕された場合、年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)に いち早くお問い合わせください。

女性を監禁し怪我させた男を逮捕

2022-02-12

女性を監禁し怪我させた男を逮捕

監禁傷害によって逮捕された事例を題材に、刑事弁護士の弁護活動について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説いたします。

事例
埼玉県さいたま市大宮区在住のAはさいたま市大宮区内の会社に勤める会社員です。
ある日、Aはさいたま市大宮区内の路上で知人Vを殴り怪我を負わせるなどした後、Vを無理やり自車に乗せ、6時間余り脱出不可能な状態にしました。
さいたま市大宮区を管轄する大宮警察署の警察官は、Aを監禁等の疑いで逮捕しました。
Aの家族は、刑事事件に強いと評判の弁護士に相談することにしました。
(本件は事実をもとにしたフィクションです。)

~監禁・傷害で逮捕~

まず、本事例において監禁罪(刑法220条)が成立することに大きく争いはないと思われます。
Aが、Vを無理やり自車に乗せ、6時間に渡って移動の自由を奪った行為は「不法に人を……監禁した」に当たることは明白といえるからです。
もっとも、Aは監禁行為とは別にVを殴り怪我を負わせています。
では、AがVに怪我を負わせた行為にはどのような犯罪が成立するのでしょうか。

刑法221条は「前条(注:逮捕監禁)の罪を犯し、よって人を死傷させた者」に逮捕等致死傷罪が成立すると規定しています。
そうすると、本件のようにいわば監禁の過程でVに怪我を負わせたケースにおいては、監禁致傷罪が成立するとも考えられます。
しかし、刑法44条は「未遂を罰する場合は、各本条で定める」としており、未遂罪が成立するためには未遂処罰規定が定められている必要があることに注意が必要です。
そこで、逮捕及び監禁罪を定める第31章(220条以下)を見てみると、監禁罪には未遂処罰規定が存在しないことが分かります。
したがって、上記221条が「前条(本件では監禁)の罪を犯し」、「よって人を」死「傷させた」と規定している以上、監禁致傷罪が成立するためには、傷害結果を負わせる前に監禁(既遂)罪が成立している必要があることが文言上明らかです。
よって、本件AがVに傷害を負わせた行為には、別途傷害罪(204条)が成立することになると考えられます。

~逮捕・勾留段階で保釈?~

法律に明るくない一般の方や急に刑事事件に巻き込まれてしまった方が勘違いしがちであることとして「保釈」というものがあります。
保釈とは、刑事訴訟法88条以下に規定されており、勾留中の「被告人」を身体拘束状態から解放する制度をいいます。
「被告人」とは、犯罪の疑いをかけられた者の起訴後の呼称であり、起訴前の「被疑者」(マスコミ用語でいうところの容疑者)とは異なります。
刑訴法は189条以下に、「第二編 第一審 第一章 捜査」に関する規定を置いています。
その中でも、207条1項をみてみると、同条項は「(前3条の規定による)勾留の請求を受けた裁判官は、その処分に関し裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。但し、保釈については、この限りでない」としています。
ここでは、但し書きに注目してみてください。
つまり、ここに書いてあることは、捜査段階(被疑者勾留の段階)では、裁判官は保釈の決定権限を持たないということです。

では、被疑者段階で勾留されてしまうと、釈放(身柄解放)される可能性は一切ないのでしょうか。
上述のように被疑者勾留に保釈の制度はありませんが、身体拘束からの解放手段は存在します。
勾留の決定を争う準抗告(刑訴法429条1項2号)や検察官による勾留請求(同法205条1項)に対して意見を述べるなど、弁護士として被疑者に対する身体拘束が必要ない旨を主張していく方法があるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部は、監禁傷害を含む刑事事件全般を取り扱う刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件のプロフェッショナルである弁護士が、早期の身柄解放などに向けて最善を尽くします。
埼玉県さいたま市大宮区にて、ご家族が監禁傷害事件などの嫌疑で逮捕された場合、まずは年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)までご相談ください。

会社のクレジットカードを使い背任で逮捕

2022-02-02

会社のクレジットカードを使い背任で逮捕

会社のクレジットカードを使い背任で逮捕されてしまった事例を題材に、刑事弁護士の弁護活動等について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

事例

埼玉県越谷市在住のAは、勤務先の会社のクレジットカードを使用し、第三者Xのために会社に必要ない物品の購入を繰り返していました。
越谷市内を管轄する越谷警察署の警察官は、Aを背任の疑いで逮捕しました(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~背任で逮捕・背任と横領の違い~

本件の上記事例をぱっと見た瞬間、多くの人が思い浮かんだのは横領という犯罪ではないでしょうか。
たしかに、横領罪と背任罪は事案によっては、極めて微妙な判断が求められることがあることも少なくない犯罪です。
もっとも、本件では、横領罪は成立しないと考えられます。
横領罪(委託物横領罪や業務上横領罪)が成立するためには、自己の計算で横領行為を行ったことが必要となりますが、今回は会社のクレジットカードを使い(つまり会社の名義・計算で)物品購入を行っていることから、横領罪は成立しないと考えられるのです。

背任
第247条 他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

上記のとおり、刑法は247条において背任罪についての定めを置いています。
では、本事例において、横領罪が成立しないとしても背任罪が成立するのでしょうか。
まず、会社の事務処理者たるAは、会社が許諾した用途でのみクレジットカードを使うことが許されているのであって、会社に不必要な用途でクレジットカードを使用した行為が任務違背行為に当たることは明白といえます。
またAは、会社に必要のない物品を第三者Xのために購入していることから、「第三者の……利益を図」る目的があったといえます。
そして、物品購入代金という「損害」を会社に生じさせており、Aの行為に背任罪が成立すると考えることができると思われます。

なお、横領罪には未遂処罰規定がないのに対して、背任罪は未遂の場合も犯罪が成立することに注意が必要です(刑法250条)。
したがって、仮に結果が生じていなくても、未遂罪として処罰される可能性があることになります。
さらに付言すると、背任罪は会社法に特別背任罪という加重類型が定められている(会社法960条)ことから、こちらの罪に当たるかどうかも慎重な検討を要するでしょう。

~専門性の高い刑事弁護士による弁護活動とは~

背任罪で逮捕されてしまうと、勾留(刑事訴訟法207条1項・60条)される可能性は極めて高くなります。
すなわち、逮捕から勾留延長(同法208条2項)も含めた身体拘束は、最大23日間もの間続くことも覚悟しなければなりません。
したがって、刑事弁護士による弁護活動としては、起訴されるかどうか(刑事裁判となるかどうか)が最大の焦点となるでしょう。
不起訴となれば、前科も付かず、刑事処分も受けることがないため、被疑者(容疑者)となってしまった方にとって非常に大きな利益となり得ます。
特に犯罪の成立自体を争わない場合には、背任罪も財産犯ですから、被害者の被害の回復として被害弁償等するなどの情状弁護が重要になってくると思われます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部は、背任罪を含む財産犯事件を多数扱っている刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件の経験豊富な弁護士が、依頼者様のご相談等をお待ちしております。
背任事件で逮捕された方のご家族は、24時間365日対応のフリーダイヤル(0120-631-881)まで今すぐにご連絡ください。

スピード違反は青キップ?赤キップ?

2022-01-23

スピード違反は青キップ?赤キップ?

スピード違反で問題となる罪と青キップ赤キップの違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説致します。
【ケース】
埼玉県さいたま市浦和区在住のAは、さいたま市浦和区内の会社に勤める会社員です。
ある日休日、Aはさいたま市浦和区内の県道(一般道路)にて、法定速度を36km/h超過する96km/hで車を運転していたところ、交通機動隊により摘発されました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【青キップと赤キップの違い】

自動車を運転する方にとって、キップと点数は意識しない方は居ないと言っても良いでしょう。
ここでは、青キップ赤キップの違いや刑事罰・行政処分の違いについて見て行きます。

俗に青キップ赤キップと呼ばれるものは、正式名称を
青キップ…交通反則告知書
赤キップ…告知票
と呼びます。

例えば、ケースとして紹介したスピード違反について、道路交通法では
「車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない。」
と定められています。(道路交通法22条1項)
罰条は「六月以下の懲役又は十万円以下の罰金」です。(同法118条1項1号)

ここで、たとえ法定速度や制限速度を1km/hでも超過してしまった場合であっても、道路交通法22条1項法律に違反することになり、刑事罰が科せられることになります。
しかし乍ら、我が国には日々多くの車両が走行していて、軽微な違反も少なくありません。
それらすべてで捜査機関が捜査を行い、裁判官が判決を下すのでは、検察官や裁判官の負担が大きくなりすぎます。
そこで、一定未満の軽微な交通違反については、刑事手続きに乗せるのではなく、「交通反則通告制度」に基づき行政処分を科すことで、刑事罰を免除することができます。
この交通反則通告制度に則って手続きを行う場合に交付されるのが、いわゆる青キップです。
青キップの対象となる違反は、道路交通法施行令の別表に記載されている「反則点数」が6点未満の違反です。
青キップを交付された場合、反則点数が加点されることに同意し、反則金を納付することで、刑事罰が科せられないということになります。
この反則金は行政処分であり、罰金刑や科料とは異なり前科にはあたりません。
青キップの対象となるのは、シートベルト着用義務違反や一時不停止など様々で、どのような違反が何点加点されるのかについては警察署のホームページ等で確認することができます。

他方で、赤キップは、一定以上の重大な違反をした場合に交付されます。
赤キップを交付された場合、交通反則通告制度では処理されず、通常の刑事手続きとして処理されます。

【スピード違反は青キップ?赤キップ?】

では、ケースのようなスピード違反については、青キップ赤キップのいずれに当たるのでしょうか。
以下で検討してきます。

スピード違反について、道路交通法施行令の別表第六を見ると、飲酒運転の場合を除き、以下のような点数が規定されています。

20km/h未満                   1点
20km/h以上25km未満             2点
25km/h以上30(高速道路は40)km/h未満  3点
30(高速道路は40)km/h以上50km/h未満  6点
50km/h以上                  12点

よって、
一般道路では30km/h未満
高速道路では40km/h未満
の場合には、交通反則通告制度が適用されます。

青キップは、反則点数の加点と反則金の納付により
スピード違反で加算される点数は1点~3点までで、具体的な点数については超過した速度によって異なります。
一定期間内に一定以上の点数が加算された場合には、運転免許が停止されたり取り消されたりします。
反則金について、普通自動車の場合は9,000円~35,000円です。

しかし、ケースのAの場合には一般道で36km/hの超過をしているため、青キップの対象とならず、赤キップが交付されることになります。
よって、Aの場合は捜査機関で取調べを受け、検察官により起訴(あるいは略式起訴)されることになります。

埼玉県さいたま市浦和区にて、一定以上のスピード違反(速度超過)をしたことで赤キップを交付された場合、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部に御相談下さい。
事務所にて、無料で相談を受けることができます。

覚醒剤の所持事件で情状弁護

2022-01-13

覚醒剤の所持事件で情状弁護

覚醒剤所持した場合に問題となる罪と、刑事裁判になった際の情状弁護について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説致します。
【ケース】
埼玉県さいたま市浦和区在住のAは、浦和区内の会社に勤める会社員です。
Aは覚醒剤をネット上で購入して使用していたところ、ある日、さいたま市浦和区を歩いていたところ浦和市内を管轄する浦和警察署の警察官による職務質問を受け、その際の所持品検査で覚醒剤の所持が発覚してしまい、逮捕されました。
Aの家族は、覚醒剤を所持していたことにより問題となる罪と、情状弁護について、刑事事件専門の弁護士に質問をしました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【覚醒剤の所持について】

覚醒剤とは、「フエニルアミノプロパン、フエニルメチルアミノプロパン及び各その塩類」や「同種の覚せい作用を有する物であって政令で指定するもの」と定義されています。(覚醒剤取締法2条1項1号)
多くは結晶、あるいはそれを砕いて粉末にした状態で所持し、液体に溶かして注射器などで打つという方法で濫用される場合が一般的です。
また、ヤーバーなどと呼ばれる錠剤タイプの覚醒剤もあります。

覚醒剤は神経を興奮させる効力があるため、一時的な快楽を得られる場合もあるようですが、幻覚や幻聴に悩まされるなどの悪影響が大きいという特徴があります。
また、依存性が高いという特徴もあるため、一度手を出してしまうと、自分の意志ではやめられないという場合も少なくありません。

そのため、我が国では医師など一部の認められている者を除き、覚醒剤の使用や所持、密輸入、製造などを禁止しています。
Aの場合は覚醒剤の使用が問題となっていますので、覚醒剤取締法14条1項に違反します。
罰条は「10年以下の懲役」です。(覚醒剤取締法41条の2第1項)

【刑事手続と情状弁護】

刑事裁判では、まずは起訴された内容について、被告人側として事実に争いがあるのか否かを確認します。
これは一概にいうことは出来ず、例えば犯人性を否認する場合、とった行動は認めるが動機を否認する場合、回数などの行動の部分を否認する場合、全て認める場合など様々です。
検察官は捜査機関が収集した証拠を基に、被告人がこのような事件を起こしてしまったという主張をしていきます。
一方で弁護側は、否認事件であれば弁護側として否認の主張を行います。
最終的に、裁判官は検察側・弁護側が出した証拠を踏まえ、これまでの裁判での量刑も参考にして判決を言い渡すことになります。

弁護側は、判決を言い渡される前に、認めの事件であれ否認事件であれ情状弁護を行っていく必要があります。

弁護人が行う情状弁護とは、結論から言うと被告人に言い渡される刑をできるだけ軽くするというものです。
情状弁護には、否認や部分否認の場合については事実を争うことが考えられるほか、認めている事件については被害者との示談状況や贖罪寄付の説明、被告人の内省(反省の状況)状況の説明、家族の監督状況の説明、報道や失職などによる社会的制裁の状況の説明など、様々な説明が考えられます。
これらは弁号証というかたちで証拠書類として提示することもありますし、被告人質問や人証(情状証人質問)によって情状弁護を行うことが考えられます。

情状弁護で主張する内容は、事件の数だけあると考えて良いでしょう。
この情状弁護は、裁判になってから考えるものではありません。
事件を起こして直ぐ、あるいは保釈された直後などから、生活状況の改善や脱依存症プログラムへの参加・治療など、早期の対応が必要となります。
よって、裁判になる可能性がある刑事事件を起こしてしまった場合、裁判での情状弁護をも見越して早期に刑事事件を専門とする弁護士に弁護活動を依頼することをお勧めします。

埼玉県さいたま市浦和区にて、ご家族が覚醒剤所持などの罪で逮捕されてしまい、情状弁護について知りたいという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部にご連絡ください。
まずは弁護士が逮捕されている方の接見(初回接見)に行き、事件内容等を確認したうえで、今後の見通しや考えられる情状弁護についてご説明します。
(初回接見は有料です。詳細は、0120-631-881まで。)

埼玉県さいたま市で根拠なきデマの書き込みで偽計業務妨害罪

2022-01-01

埼玉県さいたま市で根拠なきデマの書き込みで偽計業務妨害罪

コロナウイルスの感染拡大により国民の間に不安が広がっている中、根拠のないデマ誹謗中傷によって偽計業務妨害罪が成立し得るケースとその刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。

<事件例>

埼玉県在住の自称自営業Aさんは、コロナウイルスの感染拡大が問題となっている中、以前その対応が気にいらず不快に思っていた飲食店V(埼玉県さいたま市見沼区所在)に対して、「あの店は店員にコロナ発症者がいる」「あの店の食材は中国の武漢から取り寄せている」などと根拠のないデマをSNS上に書き込み、広く拡散しました。
V店長はAさんによる書き込みを発見し、その指摘が事実無根であることから、書き込みの根拠を教えて欲しい等とAさんに対して連絡を試みたものの、Aさんはこれを無視していたため、Vは埼玉県警大宮東警察署偽計業務妨害罪の被害届を提出しました。
川越警察署は、Aが偽計業務妨害罪を行った疑いがあるとして、Aに対して任意の出頭要請を命じました。
(フィクションです)

上記刑事事件例は、自身の携帯電話からインターネット上の掲示板に、市内の特定の飲食店を名指して、「XX店が新型コロナ」などと、同店に新型コロナの感染者がいるかのような虚偽書き込みをして店の業務妨害したとして、令和2年4月10日、山形県警米沢警察署が、米沢市の会社役員を業務妨害罪の疑いで逮捕した事実をモデルにしています。

一般に、インターネット上におけるデマ誹謗中傷などによって何らかの損害や犯罪に該当し得る場合、当該インターネットサイトの運営者に対してIPアドレスの開示を要求したり、インターネットプロバイダに対して書き込みをした者の住所氏名などの開示を要請することが行われますが、これらの手続きは専門的な知識や経験と、数カ月の期間が必要であることから、一般的には民事の弁護士に依頼することが多いとされています。

他方、インターネットに書き込まれた事実が、被害者にとって明らかに無根拠のデマであったり、誹謗中傷業務妨害が目的であることが明白である場合には、被害届刑事告訴によって警察が捜査を開始することも考えられます。

刑法第233条によれば、虚偽の風説を流布したり、偽計を用いて、人の信用を毀損したり、または人の業務妨害した場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます(偽計業務妨害罪)。

この条文の「偽計を用いて人の業務妨害」する行為を特に偽計業務妨害罪と呼び、妨害行為の結果、実際に業務妨害されたことは必要ではなく、業務妨害する可能性がある行為であれば足りると解されています(判例)。

上記刑事事件例に類似した偽計業務妨害罪が成立した実際の刑事事件例として、平成30年9月8日、千葉県松戸市内にある大型商業施設の食品売り場で、賞味期限切れのチョコレート菓子計7個を陳列棚に置き、店の業務妨害したとして、偽計業務妨害罪の疑いで松戸市在住の女性が逮捕、検察官送致された事案があります。

前述のとおり、偽計業務妨害罪の成立にあたっては業務妨害の可能性があれば足り、上記事例において実際には賞味期限切れの食品を購入した客がおらず実損害が発生していなかった場合でも、賞味期限切れの食品が発覚した場合には食品店舗の業務運営に大きな妨害となりえた可能性があるため、店舗に対する業務妨害の抽象的危険は認定されると考えられます。

上記実際の事案においても、警察の調べに対し、被疑者は「賞味期限切れとは思わなかった」「口に合わなかったので戻した」等と話しており、店に対する嫌がらせや業務妨害目的は否認しているように、偽計業務妨害罪の被疑事実を否認する被疑者は比較的多いように見受けられ、捜査機関から厳しい事実認定の追求を受けることになると予想されます。

埼玉県さいたま市で根拠なきデマ書き込み偽計業務妨害罪により刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回接見サービスをご利用ください。

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