保険金目的で事故を起こしたら 蓮田市の刑事事件(傷害事件)に強い弁護士
埼玉県蓮田市在住のフリーターAさんは、お金に困っていた友人Bさんから、事故に見せかけて保険金を請求するので、Aさんが運転する車でBさんに軽くぶつけてくれと依頼されました。
当初、これを断っていたAさんでしたが、Aさんもお金に困っており、Bさんから保険金の半分を分けることを約束し、これを了承しました。
そうして、蓮田市内の深夜の路上で、AさんはBさんに車をぶつけたところ、予想外に強くぶつけてしまい、Bさんは頸椎を捻挫してしまいました。
Aさんは、事故の経緯について埼玉県警岩槻警察署で取調べを受けることになりました。
(※フィクションです。)
【保険金目的の傷害行為はどんな罪になる?】
他人を怪我させるつもりで車を運転し、他人にぶつけた結果怪我をさせた行為は、傷害罪(刑法204条)が成立するように思われます。
ただ、今回の場合、被害者であるBさんが怪我をすることに同意していますが、この場合でも傷害罪が成立するのか問題となります。
傷害罪については、相手の同意がある場合、刑事上違法ではなくなることがあります(スポーツや医療行為など)が、被害者の同意ある場合でも傷害罪の成立を認める下級審判例があります。
これらの判例では、同意傷害が公序良俗(民法90条)に反する場合は違法性は阻却されないとして、傷害罪を認める判断をしています。
この判例に従えば、上記事例では、保険会社から保険金を騙し取る目的であり、これは違法で公序良俗に反しますので、Bさんの同意は無効であり、傷害罪が成立することになります。
なお、予定通りBさんの怪我が軽微であり、Bさんが保険会社に保険金を請求した場合、詐欺罪(刑法246条)という別の犯罪が成立することになります。
その場合、Aさんも詐欺罪の共同正犯として刑事責任を負うことになるでしょう。
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(埼玉県岩槻警察署への初回接見費用:37,500円)