線路への悪質ないたずらで捜査開始 埼玉県桶川市の刑事事件に詳しい弁護士
埼玉県在住の無職Aさんは、いたずら目的で、深夜、埼玉県桶川市のJR高崎線の線路上に盗んだ自転車を乗り捨てました。
その後、夜間の貨物列車がこの自転車に衝突しましたが、幸いにも怪我人はなく、列車にも損傷はありませんでした。
埼玉県警上尾警察署は、何者かが悪質ないたずらを行ったとみて、列車往来危険罪や威力業務妨害罪の疑いで捜査を開始しました。
(平成30年8月8日時事通信社の記事を元に、場所や態様の事実を創作または変更したフィクションです。)
先日も、線路上にカラーコーンを置いたことによる電車往来危険罪の刑事事件例を紹介したところですが、今年8月8日にも、静岡県浜松市西区のJR東海道線の舞阪-高塚駅間において、線路上に置かれていた自転車に、上り貨物列車が衝突したという事件が起こりました。
同区間では、8月6日にも貨物列車が線路上にあった複数のコンクリートブロックに衝突する事故があり、警察は、何者かが悪質ないたずらを続けたとみて、列車往来危険罪や威力業務妨害罪の疑いで捜査を進めています。
刑法第125条(往来危険罪)については先日のブログで紹介したとおりですが、上記事案では、危険犯である往来危険罪と同時に、人の社会・経済活動等の円滑な遂行を保護する威力業務妨害罪(刑法第234条)が適用されています。
威力業務妨害罪における「威力」とは、一般に人の意思を圧迫するに足る有形・無形の力の行使を言うとされており、鉄道事業者は鉄道事業法により様々な安全確認を義務づけられており、線路へ故意に自転車の放置すれば、鉄道事業者は自転車を取り除き、安全点検を行わなければならず、それによって電車のダイヤが乱れる等の不利益が生じる以上、威力業務妨害罪が成立する見込みは高いと思われます。
このような線路に対するいたずらの刑事事件では、被疑者が事件現場である線路への立ち入りを防止することが難しく、証拠隠滅の可能性が疑われるため、逮捕やその後の勾留の可能性は非常に高いと思われます。
埼玉県桶川市で、線路への悪質ないたずらにより刑事事件化、または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回接見サービスをご利用いただき、適切な事件の見込みと捜査対応の知識を得ることを強くお勧めいたします。
(埼玉県警上尾警察署への初回接見費用:36,400円)