【報道解説】売春防止法違反で風俗店経営者ら逮捕

【報道解説】

売春防止法違反で風俗店経営者ら逮捕 売春防止法違反の疑いで派遣型風俗店の経営者らが逮捕された場合の刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【報道紹介】

「東京・台東区の派遣型風俗店で従業員の女性に売春をさせたとして、3店舗の経営者ら9人が逮捕されました。 合わせて17億円以上を売り上げていました。 派遣型風俗店の経営者で韓国籍のA容疑者(58)と他2店舗の経営者、従業員の男女ら9人は台東区のホテルに従業員の女性を派遣し、売春をさせた疑いが持たれています。 警視庁によりますと、3店舗は無店舗型風俗店として届け出を出していましたが、従業員に売春行為をさせ、これまでに3店舗、合わせて17億円以上を売り上げていました。 A容疑者ら8人は容疑を認め、1人は容疑を一部否認しています。 手口が同じことから、3店舗は同一のグループとみられています。」

(令和4年9月14日にテレ朝NEWSで配信された報道より一部匿名にして引用)

【売春防止法の処罰対象】

売春防止法2条では、「売春」を「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交すること」と定義して、売春防止法3条において、「何人も、売春をし、又はその相手方となってはならない」と規定して売春行為を禁止しています。 もっとも、売春防止法においては、売春行為をした女性や売春行為の相手となった男性に対する罰則規定は定められておらず、売春を助長するような行為を処罰の対象としています。

売春防止法が、どのような売春助長行為に罰則を科しているのか一部取り上げてみますと、例えば、売春防止法5条1項1号では、公衆の目にふれるような方法で、人を売春の相手方となるように勧誘した場合は、6か月以下の懲役又は1万円以下の罰金を科すとしています。 また、売春防止法6条1項では、売春を斡旋(あっせん)するした者に2年以下の懲役又は5万円以下の罰金を科すと定めています。 さらに、売春防止法11条1項では、売春に使われることを知って売春を行う場所を提供した者には3年以下の懲役又は10万円以下の罰金を科すと定めていますし、同条2項では、そのような場所の提供を業として行った者には7年以下の懲役及び30万円以下の罰金を科すと規定しています。

取り上げた報道では、逮捕された派遣型風俗店の経営者らがどのような行為をしたとして売春防止法に違反した疑いがあるかが必ずしも明らかではありませんが、売春の相手方となるように客を公衆の目でふれるような方法で勧誘したのであれば売春防止法5条1項1号に違反することになりますし、客がいるホテルに女性を派遣して売春させたということであれば、売春行為を斡旋したとして売春防止法6条1項に違反した可能性があります。

【売春防止法違反で刑事事件化したら】

今回取り上げた報道では、派遣型風俗店の経営者のみならず従業員も売春防止法違反の疑いで逮捕されています。 逮捕された従業員の方がどのような認識で日々の業務に当たっていたかは明らかではありませんが、一般論として、従業員は経営者の指示を受けて日々の業務をこなすことになるでしょうから、従業員としては、経営者から指示された業務が売春防止法に違反する行為であると知らずに日々の業務に当たっていたという可能性が想定されます。

そのような場合に、「売春防止法に違反するとは知らなかった」と警察に正直に話しても、信じてもらえずに「本当は知っていたんだろう」と警察に決めつけられて事実とは異なる供述調書が作成されるおそれがあります。 いったん正式に作成された調書については、その後に内容を訂正してもらうことは大変難しいですので、自分の言い分がきっちり反映された調書を作成してもらうためには、警察の取り調べ前に弁護士に相談されることをお勧めします。 弁護士に相談することで、取り調べにはどのようなことを話せば良いのか、自分の言い分と異なる調書が作成されないようにするためにはどうすれば良いのかといったことについて具体的なアドバイスを得ることができるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。 ご家族の中に、売春防止法違反の疑いで逮捕された方がいてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

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