埼玉県の有印私文書偽造事件で逮捕 不起訴処分を獲得する弁護士
埼玉県さいたま市緑区で、電磁波で顔の小じわを取るとされる国内未承認の美容機器の不正販売事件が起こった。
埼玉県浦和東警察署は、機器を輸入するため虚偽の書類(輸入報告書)を作成したとして、有印私文書偽造・同行使の疑いで、Aさんと、Bさんを逮捕した。
Aさんは「Bさんが独断でやった。私は指示もしていない」と容疑を否認し、Bさんは「自分が指示した」と話し、共謀は否認している。
(平成29年10月15日(日)の時事通信のニュースを基にしたフィクションです)
~有印私文書偽造罪とは?~
そもそも、有印私文書偽造罪とはどのような犯罪なのでしょうか。
有印私文書偽造罪とは、「行使の目的」で、「他人の・・署名」を使用し、「事実証明に関する文書」等を「偽造」することにより成立する犯罪です(刑法159条1項)。
「事実証明に関する文書」とは、具体的には、社会生活上で重要とされる事実を証明する際に用いられる文書を意味します。
本件の輸入報告書は、適正に輸入したことという社会生活上の事実を報告する重要な資料となるもので、「事実証明に関する文書」に該当します。
また、「偽造」とは、作成者と名義人(文書から読み取れる作成したとされる者)との人格の同一性を偽ることを言い、具体的には作成者と名義人が異なることを意味します。
本件の場合には明らかではないですが、実際の作成者は医師でないBさんであるにもかかわらず、名義人は医師であるBさんであるという点で、両者に異なりがあり、有印私文書偽造罪のいう「偽造」に当たる可能性があります。
提出する形で「行使の目的」があり、明らかではないですが、「他人である」医師であるBさんの「署名」を用いることで、Bさんは有印私文書偽造罪にあたる可能性があります。
そして、そのBさんと共謀していることをもって、Aさんは有印私文書偽造罪の共同正犯として逮捕された可能性があります。
今回の事例でAさんに弁護士がつくとすれば、そもそもBさんとAさんには共謀がない以上、実際に偽造していないAさんは責任を負わないことや、仮に共謀があったとしても主導的地位になくAさんが真摯な反省している等の事情があればそれを主張することで、不起訴処分を獲得出来る可能性があります。
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有印私文書偽造事件のような刑事事件は、早期に弁護士に依頼する事が、その後の処分に大きな影響を及ぼします。
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(埼玉県浦和東警察署までの初回接見費用:37,700円)