埼玉県春日部市の刑事事件に強い弁護士 本の自炊は著作権法違反で逮捕?
埼玉県春日部市で電子書籍の自炊代行業を行うAさんは、出版社や著作者らから連名で業務の差止めの通知を受けましたが、通知を無視してしばらく業務を続けていました。
後日、再度の差止め通知を受け、早急に差止めに応じない場合、著作権法違反として埼玉県警春日部警察署へ刑事告訴すると通知されました。
刑事事件化を恐れたAさんは、刑事事件に詳しい弁護士へ相談することにしました。
(フィクションです)
【著作物の私的利用とその限界】
本来、物の所有者はその物の使用や処分について自由に権利を行使できますが、著作物については、著作権者の利益を不当に害さないよう、また著作物の通常の利用が妨げられないように、その利用条件が厳密に規定されています。
自分自身や家族など、限られた範囲内で利用するために著作物を複製することができるが、デジタルデータとして著作物を複製する場合には、著作権者に対し補償金の支払いが必要となります。
私的使用目的の複製であっても、違法な著作物であることを知りながら著作物をインターネット上からダウンロードする行為は、自由な私的利用はできません。
【本の自炊と著作権法違反】
電子書籍に関する自炊とは、自ら所有する書籍や雑誌を、裁断や分解などを経てスキャナ等を使ってデジタルデータに変換する行為を言います。
アマゾン等を筆頭に電子書籍分野の市場が広がる一方で、まだ電子化されていないコンテンツ等を自力で電子化するニーズが一部で高まっています。
それを受けて書籍の自炊を代行する業者が続々と増え、特に悪質な著作権違反を行っていた業者について、全国で初の摘発がありました。
京都市の自炊代行業者の逮捕事件では、顧客から書籍を送付させ、自らスキャナでデジタル化し、そのデータをDVDやストレージを通じて顧客へ提供していたにとどまらず、顧客の求めに応じて既にデータ化してある著作物を使いまわして販売していました。
このような悪質な手段を受けて、出版各社は刑事告訴に踏み切ったとのことです。
上記事件は捜査官のインターネット巡回により発覚したことからして、今後も捜査当局の監視は継続するものと思われます。
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(埼玉県警春日部警察署への初回接見サービス費用:38,200円)