埼玉県志木市で商品値札すり替えの詐欺罪
店舗に並ぶ商品の値札やバーコード等をすり替えたり細工をして不正な利益を得ようとする詐欺行為に関して、その詐欺罪の刑事事件の展望と刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
<事件例1>
埼玉県志木市のファッション店に買い物に行った女性Aさん(35歳)は、中古ブランドバッグ欲しさゆえに、本来の値札とその金額よりも数万円低い値札をすり替えて購入しようとしたところ、バッグの値札に不審に思った店員が気付いて警察を呼び、Aさんは駆けつけた埼玉県警朝霞警察署の警察官によって詐欺罪の疑いで逮捕されました。
Aさんは事実を認めていたため、警察で調書を作成された後、翌日に釈放されましたが、事件は在宅のまま進めるため、再度警察に呼び出すことになると言い渡されました。
Aさんは、今後、自分がどのような刑事処分を受けるのか不安になり、埼玉県で刑事事件に詳しい弁護士に法律相談することにしました。
<事件例2>
埼玉県志木市のファッション店に買い物に行った専門学校生男子Aさん(23歳)は、店に展示されている自分が欲しい高級ヘッドフォンについて、自作したバーコード値札にすり替えてレジで精算をすませ、不当に安い値段で商品を購入する詐欺行為を行いました。
後日、店が売上と在庫の確認をしている際に、本来とは異なるバーコード値札で販売していた事実に気づき、詐欺の被害にあったと埼玉県警朝霞警察署に被害届を提出し、その後間もなく、Aさんは詐欺罪の疑いで逮捕されました。
(フィクションです)
上記刑事事件例1については、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部にて数回法律相談をいただいた類似の事例をモデルにしています。
上記刑事事件例2については、今年2月17日、埼玉県警浦和西警察署が、富士見市の専門学校生男子(20歳)を詐欺罪の疑いで逮捕した事案をモデルにしています。
逮捕容疑は今年1月20日午後7時14分ごろ、さいたま市桜区の大型家電量販店で、実際より安価な商品バーコードに張り替えたワイヤレススピーカーとヘッドセットマイク(計約4万8千円相当)の購入を申し込み、だまし取った疑いで、被疑者はパソコンやプリンターで作った偽のバーコードを元の商品に貼り付けて、3万5千円ほど安く見せかけていた。だまし取った商品はインターネットで転売していたとのことです。
前日に埼玉県ふじみ野市内の系列店で同様の被害があり、同店が販売実績と在庫を確認したところ、被害が発覚したため110番し、付近の防犯カメラなどから不審なバイクが浮上し、被疑者の関与が判明しました。
被疑者は容疑を認め、「お金欲しさにやった」と供述し、余罪を数件ほのめかしており、警察で関連を調べています。
【詐欺罪】
詐欺罪を定める刑法第246条によれば、人を欺いて財物を交付させた場合、10年以下の懲役が科されます。
日本の刑法の法定刑では、窃盗罪は10年以下の懲役または50万円以下の罰金であるのに対し、詐欺罪は窃盗罪は10年以下の懲役のみとなっており、これは人を騙して財産を奪うという行為態様の悪質性を考慮して刑を重くしていると解釈されています。
昨今では、組織的な特殊詐欺グループに対する刑事責任の追及は厳格化しており、成人であれば実刑判決、少年であっても少年院送致を決定する厳しい処分(措置)が多く見られます。
他方で、特に少年を含む若者に多いとされる「出し子」や「受け子」等のグループの末端的な者に対する刑事事件や少年事件では、しっかりした弁護活動を行っていれば、執行猶予付き判決であるとか保護観察処分が下される例も多いところです。
また、詐欺罪のような財産犯罪の刑事事件では、一度欺罔行為によって被害者から財産や利益を得ることに味を覚えてしまった場合、極めて高い確率で累犯を行うため、被害総額が高額になる傾向も多く見られます。
そのため、このような詐欺罪の刑事弁護においては、多数の被害者と示談交渉を行わなければならないという労力の重さに加えて、単純に被害者に対する被害弁償の総額も高額になるため、被疑者が既に犯罪収益を費消してしまった場合には、被害弁償に回す経済的余裕がなく、より重い刑事処分となる可能性が高まってしまうことがあり得ます。
ですので、このような詐欺罪の刑事弁護においては、様々な詐欺の刑事事件を経験し、様々な弁護活動の実績を挙げてきた刑事事件専門の弁護士に弁護を依頼し、ベストな解決策を模索していくことが大切です。
埼玉県志木市で商品値札すり替えの詐欺罪で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料相談や初回接見サービスをご検討ください。