埼玉県所沢市で勤務先の預け金を不正引出
埼玉県所沢市の総合病院に勤める看護士女性Aさんは、プライベートでの金銭的なトラブルからまとまった現金が欲しいと思い、勤務先の病院で患者の入院時に預かる預け金を不正に引出しました。
当初はある程度少額の金額を引出し、後に補填して横領の事実が発覚しないよう細工をしていましたが、やがて不正な引出しの回数が頻繁になり、病院側に事実が発覚してしまいました。
Aさんは病院の事実究明に対して預け金の着服の事実を認めたものの、着服金額については正確には覚えていないと言います。
病院側は今後Aさんの被害弁償等を踏まえて対応を協議し、場合によっては業務上横領罪の刑事告訴も視野に入れていると言っています。
Aさんは今後の病院との対応や刑事処罰の可能性を不安に思い、埼玉県で刑事事件に詳しい弁護士事務所に法律相談に行くことにしました。
(フィクションです。)
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部にも、勤務先の現金等を不正に引出したり着服したりする等して刑事事件化の可能性がある、または刑事事件化してしまったとして法律相談にいらっしゃる方がおり、特に3月から4月にかけての新年度での会計監査等の機に発覚することが多いように思われます。
上記刑事事件例は、北九州市小倉南区の病院において、看護課長だった60代の女性が8年にわたり、入院患者の預け金約1660万円を不正に引出していたこと判明した事案をモデルにしています。
病院では入院患者から日用品代などとして現金を預かることがあるものの、2016年4月に職員から「預け金の管理が規定通りでない」と申し出があり、不正な預け金の引出しが発覚したようです。
被疑者は、病院側の事実確認に対して着服を認め、2008年以降に患者計37人の預け金約1660万円を引出していたことが判明し、半額は患者の日用品購入などに使い、半額を私的に流用したようです。
病院は市の指導を受け、引出し額の全額を被害者に弁済したようで、現在のところ着服をした看護課長に対する刑事告訴や被害届の提出は確認できません。
上記事案のように刑事事件化前の段階においては、着服・横領金額の全額返金や段階的返金の誓約、その他、被害者に対する真摯な謝罪や再犯防止のための誓約事項を申し出て被害者が合意する場合には、示談が成立し刑事事件化を回避できる可能性が残されており、少数ではありますが、弊所においても事件化前の示談成立により事件化を阻止した成功例がございます。
ただ、被害者が官公庁であったり公務所的性格を有する組織であったり(第三セクターなど)、また私企業でもコンプライアンス方針から従業員による財産犯罪に対して決して示談に応じない会社もあり、これらの被害者に対しては、民事上の問題解決の合意である示談が成立する見込みは非常に少ないため、あくまで被害者に与えてしまった損害を賠償する申し出を行うに留まる場合もあります。
このように、勤務先に対する業務上横領罪の刑事事件では、非常にデリケートな示談交渉が求められるほか、特に横領金額について被疑者と被害者の言い分が食い違うことが多くあり、被疑者の認識を超えた多額の金額を損害賠償しろと求められることもあるため、被害者対応はより一層に慎重な進め方が必要とされることもあります。
このように困難な示談交渉や被害者対応が予想される勤務先に対する業務上横領罪の刑事事件では、示談交渉に多くの経験を持つ刑事事件弁護士に依頼することが、ベストな結果につながる最善の選択だと考えます。
埼玉県所沢市で勤務先の預け金を不正に引出して業務上横領罪等で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
(埼玉県警所沢警察署への初回接見費用:40,800円)