【報道解説】刃物による暴行事件で現行犯逮捕 傷害と殺人未遂

【報道解説】刃物による暴行事件で現行犯逮捕 傷害と殺人未遂

埼玉県さいたま市の刃物による暴行事件を例に、傷害・暴行事件と殺人未遂事件の違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。

【報道事例】

令和6年10月13日昼ごろ、埼玉県さいたま市の商業施設で33歳の女が60歳の男性を包丁で刺し、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されました。
きのう午前11時45分ごろ、さいたま市大宮の商業施設で「包丁を持った女が暴れている。今、刃物を取り上げた。男性がけがをした」と目撃者から110番通報がありました。
警察によりますと、容疑者はその商業施設で60歳の会社員の男性の太ももなどを包丁で突き刺し、全治2週間のけがを負わせたということです。
容疑者はその場で目撃者と男性に取り押さえられ、現行犯逮捕されました。
容疑者と男性に面識はありませんでした。

(令和6年10月14日に配信された「Yahooニュース」の記事を参考に、犯行場所等の事実を一部変更したフィクションです。)

【傷害・暴行事件と殺人未遂事件の違い】

他人に対して、正当な理由が無いにも関わらず、何らかの物理的な力を加えるなどの暴行行為をした場合、暴行罪が成立します。

そしてその暴行の結果、相手がケガをした場合には傷害罪が成立します。

暴行罪の法定刑は「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」であり、傷害罪の刑事処罰の法定刑は「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」となっており、暴行行為の悪質性や被害者の負傷の程度等を総合的に考慮して、法定刑の範囲内で罪の軽重が判断されることになります。

そして、暴行行為の際に、「相手を殺そうとする意思」(殺人の故意)があった場合には、殺人未遂罪が成立する可能性があります。
殺人未遂罪の刑事処罰の法定刑は「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」とされています。

「殺人の故意」とは、「これをやれば、相手が死ぬかもしれないけれども、それでも構わない」と考えて、暴行行為などをした場合にも、(未必の)故意が認められるとされています。

【暴行事件・殺人未遂事件の刑事弁護】

警察の取調べにおいて、事件当時の具体的な暴行行為の程度や、事件発生に至った経緯などを、どう供述するかが、その後の刑事処罰の判断に大きく影響すると考えられます。
事件捜査の初期段階で、刑事事件に強い弁護士と法律相談することで、警察取調べの供述対応を、弁護士とともに検討することが、その後の刑罰軽減のために重要な弁護活動となります。

また、被害者側との示談交渉活動を、弁護士が仲介して行うことで、被害者側からの許しを得られるような示談が成立した場合には、示談成立の事情が、刑事処罰の軽減に影響することが期待されます。

まずは、刃物による暴行事件が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕当日に、逮捕されている留置場に弁護士を派遣する、弁護士初回接見サービスのご依頼も承っております。

埼玉県さいたま市の刃物による暴行事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

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