埼玉県鶴ヶ島市で電子マネーを狙った特殊詐欺

埼玉県鶴ヶ島市で電子マネーを狙った特殊詐欺

ある日、埼玉県鶴ヶ島市在住の会社員Vさんのもとにアダルトサイトの料金管理会社を名乗るAから「有料コンテンツの利用料金の支払いが確認できません」とのメールが送信されてきて、未納料金を電子マネーを利用して支払うよう要求してきました。
不安に思ったVさんは、市内のコンビニで電子マネーカードを購入し、その番号をAに対して知らせました。
アダルトサイトの利用に心当たりがあったため電子マネーによる料金支払いに応じてしまったものの、あとから冷静になって考え、よく調べてみると、本来利用していたアダルトサイトの利用料金は定期的にクレジットカードから引き落とされており、AはVさんが料金を支払うべき会社とは全く関係がないことが分かりました。
Vさんは、この事実を埼玉県警西入間警察署に連絡したところ、埼玉県内で同様の詐欺被害が寄せられているとのことでした。
(フィクションです)

上記刑事事件例は、奈良県内において電子マネーを購入させる手口の詐欺が増加傾向にあるとの報道をモデルに刑事事件例を構成したものです。

特殊詐欺の手口として以前から有力であるのが、金に困った被害者の息子等を名乗る「オレオレ詐欺」、有料サイト利用料等を不正に請求するの「架空請求詐欺」、医療費や税金が戻ると偽る「還付金詐欺」の手口であり、この3つの手口で認知された特殊詐欺全体の95%を占めるそうです。

ただ、詐欺グループは捜査機関による厳しい追及を免れるため様々な手法を開発しており、警察によると、電子マネーを使った詐欺被害は、今年初めから先月末までに奈良県内で18件発生しており、去年の同時期と比べ13件増加しており、被害額はほぼ2倍の約590万円に増加しており、警察で注意するよう呼びかけています。
詐欺の手口は、いずれもよく似ており、まず、被害者の携帯に「有料コンテンツの利用料金の支払い確認が取れない」というショートメールが送られてきて、不安に思って連絡してきた被害者に対して、未納料金の支払いとしてコンビニで電子マネーカードを購入させた上、カードの番号を電話で聞き出すことが流行しているようです。
警察では「電話で、電子マネーを買って番号を教えてほしいと言われたら、必ず詐欺を疑ってほしい」と呼びかけています。

詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役であり、特殊詐欺における主犯格的人物やより悪質な手口に携わった者については実刑判決が下されています。
他方、特殊詐欺グループの末端の実行役に過ぎない者で、かつ詐欺の事実を認めており、被害者に対する謝罪や被害弁償、その他情状面で効果的な主張をしている者については、執行猶予付きの判決が下されているケースも見受けられるため、様々な特殊詐欺のケースに詳しい刑事事件弁護士弁護を依頼し、ベストな解決策を模索していくことが大切です。

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