埼玉県熊谷市で塾講師が生徒を拘束して逮捕監禁罪で逮捕

埼玉県熊谷市で塾講師が生徒を拘束して逮捕監禁罪で逮捕

教師や講師、インストラクター等が行き過ぎた指導のあまり暴力的な手段に出て刑事事件化してしまうケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。

【事件例】

埼玉県熊谷市で学習を経営するAさんは、普段から落ち着きがなく先生の指示に従わない中学生男子生徒Vに苛立ったあげく、Vをゴム製のロープで机と椅子に縛り付けて拘束し、そのまま授業を行いました。
後日、Vがこの事実を母親に打ち明けたため、Vの母親が起こって埼玉県警熊谷警察署に被害を訴えたため、警察はAさんに事情聴取を求めた上で、逮捕監禁罪の疑いでAさんを逮捕しました。
警察の調べに対し、Aさんは「Vに対する苛立ちとどうにか真面目に授業を受けさせたいという気持ちから行き過ぎた行動に出てしまった」と事実を認めており、Aさんの妻は、Aさんがどのような刑事責任を負うことになるのか不安になり、刑事事件に詳しい弁護士弁護を依頼するつもりです。
(※フィクションです)

上記刑事事件例は、今年1月7日、学習の教え子の少女に犬用の首輪をつけて監禁したとして、奈良県警奈良西警察署が、奈良市藤ノ木台の学習の経営者男性(62)を逮捕監禁罪の疑いで逮捕した事案をモデルにしています。
警察の発表によると、事件当時、被疑者と被害者は1対1の個別指導中で、被疑者は被害者少女の首と両足首につけた犬用の首輪(幅2センチ)をひもでつないだ状態でいすに座らせ、授業を受けさせたといういい、その3日後、被害者少女から話を聞いた母親が警察署に事実を訴えて相談し刑事事件化に至った模様です。
被害者少女に負傷はなく、警察の調べに対し、被疑者は「全て私がしたこと」と容疑を認めているとのことです。

【逮捕監禁罪】

不法に人を逮捕し、または監禁した場合、3月以上7年以下の懲役が科されます(刑法第220条)。

逮捕とは、直接に人の身体の自由を拘束することを言い、監禁とは、有形であると無形であるとを問わず、一定の場所からの脱出を不可能にして、継続して人の行動の自由を不法に拘束することを言うとされています。

監禁と認定されるためには、人の行動の自由を不法に拘束する程度の時間は拘束状態が継続することが必要とされており、個別具体的事案において暴行・脅迫により八畳間に約30分間拘束することも監禁に該当すると判示した判例があります。

監禁罪は、女性を監禁する事案においては、性犯罪の対象として身体を拘束しつづけるために行われることが多いとされていますが、広く一般的には、相手に受け入れがたい要求に応じさせるために特定の場所に監禁して心変わりを迫る場合等にも行われており、実際の発生した刑事事件として、無断欠勤した男性従業員を押し入れに監禁したとして、警視庁葛飾警察署は、キャバクラ店経営の男性等を逮捕監禁罪の容疑で再逮捕した事案があります。
この事案では、被害者は被疑者らによって制裁が加えられ、暴行の結果死亡しており、警察は逮捕監禁致死罪の可能性も視野に調べを進めています。

逮捕監禁罪に対する刑事弁護活動としては、被害者に対する示談の申し出が最も効果的と考えられますが、一般に、被害者は逮捕監禁を行った被疑者本人と直接示談交渉を行うことはあり得ず、弁護士等の専門知識を持った公正な第三者の仲介が前提となります。
被疑者による一方的な監禁であれば示談交渉そのものが難しくなる可能性も予想されますが、特に被害者側にも道徳的な非があり、それに対する指導や制裁として監禁に至った事案では示談条件、特に再犯防止や誓約事項等の提示次第では、被疑者の罪を許す旨の文言も引き出すことも可能と考えられます。

このような被害者とのデリケートな示談交渉が要求される刑事事件では、刑事事件の示談交渉の経験を多く積んだ刑事事件弁護士に依頼することを強くお勧めいたします。

埼玉県熊谷市講師が生徒を拘束してなど行き過ぎた指導で逮捕監禁罪刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。

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