埼玉県川越市で窃盗罪で逮捕・起訴されたら
窃盗罪で逮捕され、起訴されるまでの刑事手続の流れと刑事処分の見込みについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
【事件例】
埼玉県川越市では、10月の台風による河川の浸水被害によって一部で漏電による停電が発生していたため、市内の漏電被害地域に発電機を置いて対策を取っていたところ、その内数点の発電機が盗まれる被害が発生しました。
埼玉県警川越警察署が捜査を進めていたところ、埼玉県川越市に住む農業従事者のAさんが発電機を窃盗していたことを突き止め、窃盗罪の疑いで逮捕・勾留しました。
Aさんは当初から黙秘を続けていましたが、Aさんの管理する倉庫から窃盗した発電機と同種のものが他に発見されたことから、警察は窃盗罪の疑いでAさんを再逮捕しました。
(※フィクションです。)
上記刑事事件例は、今年11月27日、千葉県警交通捜査課はが、台風15号による停電の影響で消えた信号機に取り付けられていた発電機を盗み、信号機を停止させて交通の危険を生じさせたとして、道路交通法違反の疑いで、千葉県成田市の農業従事者男性(38歳)を千葉地検木更津支部に追送致した事案をモデルにしています。
追送致事実は、今年9月15日午後9時半から16日午前1時ごろ、千葉県芝山町と同県横芝光町の計3カ所の道路に設置された発電機を盗み、信号の表示を停止させて交通の危険を生じさせたというものです。
上記被疑者は、台風15号による停電の影響で消えた信号機に取り付けられていた発電機を盗んだとして窃盗罪の疑いで逮捕、起訴されており、捜査機関の調べに対し、黙秘している模様です。
窃盗罪の法定刑は、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金と幅広く設定されており(刑法235条)、被害金額や犯行態様の悪質さ、組織的犯行の是非や反復性によって、軽く処分されることもあれば非常に重く処分されることもあります。
これは窃盗罪の刑事弁護を進める上での難易度にも通ずる問題であり、例えば被害金額が大きければ大きいほど被害弁償や示談が困難になる傾向があり、また、犯行態様が悪質であったり、組織的な窃盗であったり、反復的な犯行である場合には、刑事責任が重大であるため、身体拘束の期間が長期化したり、法定刑が重くなる傾向にあると言えます。
上記刑事事件例の場合、例えば新品の発電機を店から盗んだというケースであれば、真摯な謝罪と損害賠償を行い、被害者との間で民事上の問題解決の合意に至ること(示談)さえできれば、不起訴処分となる可能性も残されていると思われます。
しかし、上記事案のように、災害時に乗じて窃盗を行ったという責任の重さ、そして信号機という交通インフラに重大な支障を生じさせる態様での犯行であることを鑑みるに、発電機所有者との示談が極めて困難であることは想像に難くありません。
このような窃盗罪の刑事事件では、刑事事件発覚時から、事実を認めて謝罪し、示談の可能性を上げるために注力するべきか、あるいは事実の否認ないし黙秘により被疑者としての防御権を行使していくのか、刑事弁護の専門家である弁護士の助言を仰ぎ、自分にとっての最善の方法を決めていくことが重要となります。
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