埼玉県羽生市で店員への不満で殺人未遂罪で逮捕
埼玉県羽生市にある100円ショップに来ていたアルバイトのAさんは、商品の在庫について店員Vさんに問い合わせたところ、平坦で事務的な対応をされたことについて、侮辱されていると感じ、激高のあまり、店内に陳列されていた金属工具を手に取ってVさんの頭を複数回殴りつける暴行を行いました。
店内にいた他の客が悲鳴を上げて110番通報を行い、駆けつけた埼玉県警羽生警察署の警察官によってAさんは殺人未遂罪の疑いで現行犯逮捕されました。
市内の病院に搬送されたVさんは、頭を殴られたショックで意識を失ったものの、命に別状はないとのことです。
(フィクションです)
上記刑事事件例は、今年7月31日午後6時半頃、東京都八王子市の100円ショップにおいてで、男が客の女性の首をきりで刺したとして、殺人未遂罪の疑いで現行犯逮捕された事案をモデルにしています。
警視庁高尾警察署によれば、被疑者は事実を認めており、「誰かを殺そうと思って相手を探していた」と供述している模様です。
被疑者と被害者の女性には面識がなく、女性は病院に搬送されたところ、重傷ではあるものの命に別条はないとのことです。
昨今では京都アニメーションに対する殺人罪および現住建造物放火罪の刑事事件でも話題になっていますが、上記事案のように、相手に対するちょっとした不満やストレスに対して敏感になりすぎ、場合によっては全くの逆恨みで怒りを募らせ、あまりに過剰な暴力で仕返しをして刑事事件化する事例は以前から多く散見されました。
特にそのような怒りの矛先としてぶつけられやすいのが、商品やサービスを提供するお店や施設であり、時に、過剰やサービスや謝罪などを要求してくるモンスタークレーマーや、店員やスタッフに対して極めて暴力的な態度をとる方がおり、暴行罪や傷害罪、威力業務妨害罪や強要罪等によって刑事事件化することがあります。
頭書刑事事件例でも取り上げたとおり、このような事案における被疑者は、「客は神様」「店員のくせに生意気」といった優越的な固定観念を強く持っていることが多く、時に、不満を持った店員に対して暴力的な態度に出ることについて、「礼儀を教えてやった」「生意気な態度をこらしめてやった」と犯行を正当化することもあるようです。
店内や施設内といったオープンな場所で暴力的な行動を行った場合、他の客による通報や目撃情報、店内・施設内の防犯カメラといった逮捕につながりやすい状況や証拠が多く揃っていることが多く、しばしば現行犯逮捕が行われるだけでなく、捜査機関による迅速な証拠収集により、スピーディーな通常逮捕につながることが予想されます。
それに加え、前述のように、犯行の動機について自分を正当化する主張に固執しすぎたり、主張の方法によっては、被疑事実の一部否認につながることもあり得、捜査機関によるより厳しい追及や情状面での責任を重く見られることもあるでしょう。
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