埼玉県秩父市の死体遺棄罪で自首を検討

埼玉県秩父市の死体遺棄罪で自首を検討

<事例1>
埼玉県在住の無職Aさんは、地元の友人グループ内で金銭の貸し借りを巡って対立し、先輩であるBさんが金を貸していたVさんに対して殴る蹴る等の暴行を加えて借金の返済を迫っていたところ、行き過ぎた暴行によりVさんを死亡させてしまったため、グループ内で支配的な影響力を持つBさんに命令され、Vさんの死体埼玉県秩父市内の山中に埋めることを手伝わされました。
しかし、AさんはVさんの死体を埋めたことについて良心の呵責に耐え兼ね、また、普段から暴力的な言動で仲間に命令を下すBさんの命令に逆らえず仕方なく死体遺棄した点も主張したいと考え、自首すべきかどうか、どのような刑事処分が見込まれるのかを刑事事件に詳しい弁護士に相談することにしました。

<事例2>
上記事例と同様の事実について、Aさんは良心の呵責に耐えて生活していたところ、山を散策中の夫婦がVさんの死体の一部を発見したとの報道がテレビで流れたため、Vさんの死体が発覚した以上、今すぐ自首して少しでも罪を軽くした方が良いとAさんは考えていますが、刑事事件の専門家の意見を求めて弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

刑法の分野では、被疑者・被告人の責任(犯罪に関する主観や精神的側面)も重要な要素と考えられており、例えば、犯罪行為に該当する行為を行った場合でも、意図的に(故意をもって)行ったのか、それとも意図せず(故意なく)行ったのかによって、成立する刑が変わることがあります(例えば傷害罪と過失致傷罪)。

同じ責任に関する規定でも、犯罪が成立し、被害者の法益が侵害される等の被害が発生した後で、事後的に被疑者・被告人の責任が軽減される余地があり、その数少ない例として、「自首」が規定されています。

刑法上の「自首」(刑法第42条)は、犯罪事実または犯人が捜査機関に発覚する前に、捜査機関に自ら犯罪事実を申告して、刑事処分を委ねる行為を言うとしています。
よって、上記事例2のように、死体の発見という死体遺棄罪の犯罪事実が捜査機関に発覚した後で、もう逃げられない、隠し通せないと観念して捜査機関に犯罪事実を申告しても、刑法上の「自首」が成立することはありません。

刑法上適切な「自首」が成立した場合、その犯罪に対する刑を減軽することができるとされており、具体的には、公判(裁判)における裁判官の判断に委ねられます。

死体遺棄罪(刑法第190条)は、死体・遺骨・遺髪・納棺物を損壊・遺棄・領得した場合に成立し、3年以下の懲役が科されると規定されています。

事例1のように、犯罪事実発覚前の適法な「自首」が成立した場合、死体遺棄罪については、法定刑の長期の2分の1を減軽され、1年6月以下の懲役という範囲内で刑が下されることが期待できます。

ただし、自首は、そもそも犯罪事実を自ら告げる行為であることから、自首をしなければ発覚しなかった犯罪事実が明るみに出てしまうというリスクを内包しています。

犯罪事実を自ら明るみに出すことと、自首が成立することで刑事処罰が軽減される可能性あることを踏まえ、自首すべきか迷ったら一度刑事事件を専門とする弁護士に相談し、適切な情報を仕入れた上でご判断なさることが大切です。

埼玉県秩父市死体遺棄罪自首をお考えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
埼玉県警秩父警察署への初回接見費用は、0120-631-881にお問い合わせください。)

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