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【事例解説】大麻栽培で大麻取締法違反で逮捕 勾留・接見禁止
【事例解説】大麻栽培で大麻取締法違反で逮捕 勾留・接見禁止
埼玉県熊谷市の大麻栽培事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
【事例紹介】
「Aさんは、埼玉県熊谷市にある自宅の2階で大麻草を栽培しており、栽培した大麻草を販売して生計を立てていました。
ある日、Aさんから大麻草を購入したBさんが大麻の所持で逮捕されたことをきっかけに、埼玉県警熊谷警察署の警察官がAさんの自宅に令状をもって現れて、Aさんの家の中を捜索した上でAさんを逮捕しました。
Aさんは、逮捕後、勾留されることが決まりましたが、勾留決定の際に一緒に接見等禁止決定が付いてしまいました。」
(この事例はフィクションです)
【営利目的の大麻栽培の罪】
大麻取締法では、大麻について所持していたり、譲り渡したり、逆に譲り受けたりといった、大麻に関係する様々な行為を規制の対象にしています。
このような大麻取締法で規制される行為のひとつには大麻を栽培した場合も含まれています。
具体的な規定を見てみますと、大麻取締法24条1項では、「大麻を、みだりに、栽培し…た者は、7年以下の懲役に処する」と規定し、その次にある大麻取締法24条2項では、「営利の目的で前項の罪を犯した者は、10年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役及び300百万円以下の罰金に処する」と規定されています。
事例のAさんは大麻草を売ることで生計を立てていますので、大麻取締法24条2項の営利目的による大麻栽培の罪に当たる可能性が高いと考えられます。
【接見等禁止決定とは?】
Aさんは逮捕後に勾留が決まっています。
逮捕されてから勾留が決まると、そのまま身柄が留置場で拘束されることになります。
勾留によって身柄が拘束される場合は、弁護人以外の家族の方とも留置施設で面会できるのが原則です。
ただ、裁判官が勾留を決定するにあたって、被疑者が逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があると判断した場合は、被疑者が弁護人以外の人と面会することをを禁止したり、弁護人以外の人と手紙のやり取りをすることを制限することができます(刑事訴訟法81条)。
このような制限を、一般的に接見等禁止と呼びます。
接見等禁止決定は、共犯者がいるような犯罪や組織的な犯罪に付くことが多いです。
【接見等禁止決定が付されている家族と面会したい方は】
事例のAさんのように接見等禁止決定が付されて長期間にわたって面会できないという状況は、身柄を拘束されているご本人様や、身柄が拘束されている被疑者のご家族様にとって、大変重い苦痛であると思います。
そのため、接見等禁止決定が付されて大麻取締法違反の疑いで勾留されているご家族の方と面会できずにお困りの方は、弁護士に依頼されることをお勧めします。
接見等禁止決定が付されている場合、弁護士は、接見等禁止決定の全部または一部を解除するように裁判官に申立てることができます。
このような接見等禁止決定の全部または一部の解除決定は、刑事訴訟法上に具体的な規定が置かれているわけではありませんが、弁護士が裁判官に働きかけて、裁判官の職権の発動を促すという形になります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
埼玉県熊谷市で大麻取締法違反の疑いで勾留されているご家族の方と面会できずにお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部まで一度ご相談ください。
【報道解説】高校生が集団で強盗致傷罪で逮捕
【報道解説】高校生が集団で強盗致傷罪で逮捕
男子高校生が強盗致傷の疑いで逮捕された場合の法的責任と手続について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
【報道紹介】
令和5年12月と今年1月に埼玉県さいたま市で2件続いた強盗事件で、18歳の高校生ら少年3人が逮捕されました。
強盗傷害の容疑で逮捕されたのは、埼玉県内に住む男子高校生ら18歳と19歳の少年3人です。
3人は今年1月3日早朝、埼玉県さいたま市にある集合住宅の敷地内で、男性(24)の顔を拳で殴るなどの暴行を加え、着ていたダウンジャケットやスマホなど合計14万6000円相当を奪った疑いが持たれています。
男性は頭や膝に軽傷を負いました。
また、3人のうち18歳の少年2人は去年12月にも、男性(19)をさいたま市内の神社に呼び出し「抵抗したら殺すぞ」と脅して首を絞め、現金8万円などを奪った疑いでも逮捕されています。
調べに対し18歳の少年2人は「遊ぶ金が欲しかった」と容疑を認め、19歳の少年は「何のことか分からない」と、否認しているということです。
警察によりますと、いずれの事件でも少年らはSNSで、女子高校生を装って男性と知り合い、現場に呼び出していたということです。
(令和6年2月20日のABCニュースより引用し、犯行場所等の事実を一部変更したフィクションです。)
【強盗致傷罪とは】
報道では18歳や19歳の男子高校生ら3人が集団で殴る蹴る等の暴行を加え、金品等を奪った強盗致傷罪と紹介されています。
まず、相手方の反抗を抑圧する程度の暴行・脅迫を加えた上で現金などの財物を奪う行為は強盗罪(刑法236条)にあたる行為です。
さらに、この強盗の機会に、暴行や脅迫の結果として被害者に傷害を負わせてしまった場合は、強盗致傷罪(刑法240条)が成立します。
この強盗致傷罪は、財物を奪うことに成功していなくとも、暴行・脅迫を加えた上で被害者の方が怪我すれば、成立します。
なお、強盗致傷罪の法定刑は無期または6年以上の懲役となっており、刑法の中でも罪が重い部類の犯罪であると言えるでしょう。
成人が被疑者の場合、強盗致傷罪は裁判員裁判の対象となり、一般人である裁判員も参加する手続きとなるため、非常に厳格に刑事手続きが進められることになり、またマスコミ等のメディアに注目されるリスクも高まります
【高校生が強盗致傷の疑いで逮捕された場合】
犯罪を犯した人が、犯行時に14歳以上20歳未満の場合は、少年法という法律が適用されることになります。
少年法の手続きでは、警察や検察による捜査の後は、通常家庭裁判所に事件が送致され、家庭裁判所が最終的な少年の処遇を決定するという流れが基本になります。
このように少年法が適用される場合は、通常の刑事手続とは異なる流れで事件が進んでいくことになりますが、死刑、懲役又は禁錮に当たる非常に法定刑の重い罪の事件については、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分が相当であると家庭裁判所が認めるときは、事件を検察官に送致(「逆送」といいます)して、通常の刑事事件と同様に取り扱われる場合があります。
強盗致傷罪は懲役刑のみが定められている犯罪で、前述のとおり、成人の被疑者であれば裁判員裁判の対象となる非常に重い犯罪であり、少年らが被疑者であっても、本事件の判断が通常の裁判所へ任される(逆送される)可能性があります。
なお、仮に、強盗致傷事件が検察官に逆送されて起訴となった場合は、成人被疑者の場合と同じく、裁判員裁判の対象になります。
【少年被疑者の強盗事案は少年事件に強い弁護士に相談を】
このように、高校生が強盗致傷の疑いで逮捕された場合は、複雑な手続きで事件が進んでいくことになりますので、早期に弁護士にご相談されることをお勧めします。
弁護士に相談されることで、今後の手続きについての説明や、弁護士に依頼した場合に、弁護士がどのような活動を採ることができるのかなどといったことについての説明を受けることが期待できるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
高校生のお子さんが強盗致傷罪の疑いで逮捕されてしまいお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
16歳未満の者に対する不同意性交等事件 自首検討前に弁護士に相談を
16歳未満の者に対する不同意性交等事件 自首検討前に弁護士に相談を
16歳未満の者に対する不同意性交等罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
【報道紹介】
埼玉県桶川市の公園の多目的トイレ内で、20歳代の男性が、相手方の女性が16歳未満であることを知りながら、わいせつな行為をした。
男性と被害者女性は、インターネット上のSNSを通じて知り合い、男性の側から、実際に会う話を持ち掛けた。
事件後に、被害者女性の家族に事件の経緯が発覚し、女性の家族が男性に連絡をしたことで、男性は「被害届が提出されるかもしれない」「逮捕を防ぐために自首をしたほうがいいのではないか」と考えて、埼玉県上尾警察署に自首をする前に、刑事事件に強い弁護士に法律相談をすることにした。
(過去に寄せられた法律相談の事実を一部改変したフィクションです。)
【16歳未満の者に対する不同意性交等罪】
令和5年7月13日に、刑法改正が施行されて、従来の「強制わいせつ罪」「強制性交等罪」は、新しく「不同意わいせつ罪」「不同意性交等罪」と罪名が変わり、犯罪成立の要件などが見直されました。
刑法改正により、わいせつ行為や性行為に同意できる性交同意年齢は、13歳から16歳に引き上げられました。
性交同意年齢に達しない被害者との、わいせつ行為や性行為については、被害者の同意が無いとして、「不同意わいせつ罪」「不同意性交等罪」が成立して、刑事処罰を受けます。
ただし、被害者が13歳~15歳の場合には、被害者より5歳以上年上の場合に限り、処罰対象とするという規定があります。
・刑法 177条3項(不同意性交等)
「十六歳未満の者に対し、性交等をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。」
不同意わいせつ罪の法定刑は「6月以上10年以下の拘禁刑」とされており、不同意性交等罪の法定刑は「5年以上の有期拘禁刑」とされています。
【不同意性交等事件で、警察が動く前段階の弁護活動】
被害者側により警察に被害届が提出されれば、警察による捜査活動が始まります。
被害届の提出前の段階では、弁護士に依頼することで、被害者側との示談交渉を行い、「被害届を提出しない約束」を含めた示談を成立させることが、事件解決に有効な弁護活動として考えられます。
また、逮捕の可能性を下げるため、刑事処罰を軽減するために、警察に自首をすることも、弁護活動の選択肢の1つには、なりえます。
ただし、自首という行為には、逆に警察の捜査が始まってしまうというリスクがあり、自首をする前に、「本当に自首をしたほうがいいのか」「自首をするにしても警察の取調べに対して、事件の経緯をどのように話すのか」などについて、事前に弁護士と綿密な計画を立てる必要があります。
まずは、16歳未満の者に対する不同意性交等事件が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕当日に、逮捕されている留置場に弁護士を派遣する、弁護士初回接見サービスのご依頼も承っております。
埼玉県で発生した16歳未満の者に対する不同意性交等事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。
【事例解説】酒に酔って器物損壊罪、暴行罪、傷害罪 示談締結で不起訴処分を目指す
【事例解説】酒に酔って器物損壊罪、暴行罪、傷害罪 示談締結で不起訴処分を目指す
忘年会の帰りに酒に酔った状態で起こしたトラブルについて警察から呼び出しの連絡が来た刑事事件例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事例紹介】
「Aさんは、昨年末、地元に帰省した際に、高校時代の同級生と、居酒屋で忘年会をしました。
数件の飲食店で酒を飲み、べろべろの状態になったAさんは、自宅に帰る途中で、お店の看板を蹴り飛ばして壊しました。
看板が壊されたことに気が付いた店主のVさんが、様子を見に外に出てきたところ、Aさんは『何見てんだ』と因縁をつけて、Vさんの顔面を拳で一発殴って、その場から離れました。
Aさんは、帰宅し、通常通りの生活を送っていたところ、年明けのある日、警察からお店の看板を壊して人の顔を殴ったことについて話を聞きたいと連絡がありました。」
(この事例はフィクションです)
【酒に酔って起こしたトラブルが刑事事件になることがある】
昨年の暮れに行われた忘年会や、年末年始で地元に帰省した際に親族や学生時代の友人たちとの飲み会、年明けに行われる新年会など、ここ最近でお酒を飲む機会がたくさんあった方がいらっしゃるかと思います。
その場の雰囲気が楽しくて、ついついお酒を飲みすぎてしまうこともあるかと思いますが、飲みすぎてトラブルを起こしてしまうと、警察が介入して刑事事件へと発展することがあります。
事例のAさんについていうと、酒に酔った状態でお店の看板を壊した行為は刑法261条の器物損壊罪に当たり、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料が科される可能性があります。
また、Vさんの顔面を拳で一発殴った行為は刑法208条の暴行罪に当たります。
また、暴行の結果、被害者Vさんが怪我をしたのであれば、刑法204条の傷害罪に当たります。
暴行罪の法定刑は、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料です。
傷害罪の法定刑は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金となっています。
【器物損壊の刑事弁護】
年末年始にお酒を飲んだ際に起こした器物損壊、暴行、傷害事件について警察から呼び出しの連絡が来たという方は、弁護士に相談して今後についてアドバイスを貰われることをお勧めします。
事件を起こしたことを認める場合は、弁護士を通して被害者の方と示談を締結することが重要になります。
もちろん、被害者の方がどこのだれかとういうこよが分かっている場合は、ご自身で直接被害者の方に謝罪して示談金を支払うということもできます。
しかし、被害者の方からしてみれば、事件を起こした人に会うことを怖がって直接会うことをためらったり、逆に被害を受けたことの怒りからまともに交渉を受け付けてもらえないということがあります。
このような場合でも、弁護士であれば「話だけは聞いてみるか」と交渉を開始することが可能になったり、粘り強く交渉をしていく中で、最初は怒りに震えていた被害者の方も考えを改めてくれて示談を受け入れてもらえるということも十分可能な場合があります。
そのため、被害者の方との示談をお望みの方は、弁護士に依頼されることをお勧めします。
特に器物損壊罪は、被害者からの告訴がなければ公訴を提起(起訴)することができない「親告罪」であるため(刑法第264条)、示談を締結して告訴をしない約束を取り付けることにより、不起訴処分を獲得することに繋がります。
【暴行や傷害の刑事弁護】
器物損壊罪と同じく、暴行罪や傷害罪においても被害者に対する示談が非常に重要です。
被害者に対して謝罪や被害賠償を行い、刑事責任を追及しないこととすると約束をすることができれば、きわめて高い確率で不起訴処分を獲得することが期待できます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
警察の捜査を受けてお困りの方や、被害者の方との示談を考えている方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
【報道解説】自動車で振り落とし・ひきずりして殺人未遂罪 示談で軽い処分を目指す
【報道解説】自動車で振り落とし・ひきずりして殺人未遂罪 示談で軽い処分を目指す
埼玉県深谷市で自動車事故と傷害事件、殺人未遂事件の違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
【報道事例】
埼玉県深谷市の消防士の男性(43歳)が、知人女性(43歳)を車でひきずり殺害しようとしたとして、殺人未遂罪の疑いで、埼玉県警深谷警察署に逮捕された。
女性は病院へ搬送されたが、右ひざをケガしているとのこと。
事件当時、男性は知人女性と口論になり、車へ乗り込み立ち去ろうとしたところ、女性が車にしがみついた状態で車を急発進させ、約10m引きずった。
警察の取調べに対して、男性は「殺してやろうという思いはなかったが、早く立ち去りたいという思いでアクセルを踏み込んだ」と、容疑を一部否認している。
(令和5年5月7日に配信された「MBS NEWS」の記事を基に、事実を一部変更したフィクションです。)
【自動車事故と殺人未遂事件の違い】
自動車を運転していて、過失により人をひいてしまった人身事故のケースでは、自動車運転処罰法の「過失運転致死傷罪」が成立し、「7年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金」という法定刑で、刑事処罰を受ける可能性が考えられます。
他方で、故意に被害者に怪我をさせようとして自動車でひいた場合や、「被害者が怪我をするかもしれないけれども、それでも構わない」と考えて自動車でひいた場合には、「傷害罪」が成立する可能性があります。
刑法の「傷害罪」の法定刑は、「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」とされています。
また、故意に被害者を殺害しようとして自動車でひいた場合や、「被害者が死亡するかもしれないけれども、それでも構わない」と考えて自動車でひいた場合には、「殺人罪」(殺人未遂罪)が成立する可能性があります。
刑法の「殺人罪」(殺人未遂罪)の法定刑は、「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」とされています。
事件捜査の初期段階での警察取調べにおいて、事件当時の状況や心境を、容疑者がどのように供述するかが、その後の刑事処罰の判断に大きく影響することとなります。
まずは、自動車ひきずり事件が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
【逮捕後の身柄拘束の流れ】
人身事故を起こして逮捕された後は、2、3日以内に「さらに10日間の身柄拘束(勾留)を続けるかどうか」という勾留判断がなされます。
逮捕・勾留されれば、逮捕後12、3日程度(勾留期間が延長されれば最長22、3日程度)で、担当の検察官により、刑事処罰の起訴・不起訴の判断がなされる流れとなります。
【示談交渉の重要性】
人間関係のトラブルから発展して、上記のような自動車の振り落としやひきずり等によって殺人未遂罪で刑事事件化してしまった場合、被害者に対する謝罪や被害弁償を行い、示談の締結に努力することが非常に重要です。
前述のとおり、殺人未遂罪の法定刑は重いですが、犯罪の背景に人間関係のトラブルが存在している場合、このような感情面で非を認め、少しでも被害者の処罰感情を和らげることに繋がれば、示談の内容において、軽い処罰へ繋がる文言を取り付ける合意に至る可能性も期待できます。
また、被害者に対して二度と連絡や接触しない等の様々な誓約事項を盛り込み、真摯な反省を示して示談の成立可能性を高めることも期待できるため、殺人未遂罪で示談を進めるのであれば、示談の経験豊富な弁護士に依頼することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕当日に、逮捕されている留置場に弁護士を派遣する、弁護士初回接見サービスのご依頼も承っております。
また、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件を専門とする法律事務所として、毎年数多くの示談交渉の経験を積み、多くの示談締結の実績を上げています。
自動車ひきずり事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。
【報道解説】業務上横領罪で逮捕 示談交渉で軽い処分を目指す
【報道解説】業務上横領罪で逮捕 示談交渉で軽い処分を
埼玉県で業務上横領の疑いで逮捕されたケースについて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
【報道紹介】
「会社の口座から自身の口座に振り込み入金し、現金を着服したとして、埼玉県警捜査2課と深谷署は1日、業務上横領の疑いで、麺類製造・販売会社元経理担当で自称パート従業員の男(48)=熊谷市=を逮捕した。」
(令和5年2月2日に埼玉新聞で配信された報道より、事実を一部変更したフィクションです)
【罪が重い業務上横領罪】
今回取り上げた報道では、男性が業務上横領罪の疑いで逮捕されています。
業務上横領罪は刑法253条に規定する犯罪で、「業務上自己の占有する他人の物を横領した」場合に成立する犯罪です。
業務上横領罪が成立する場合としては、会社から割り当てられた業務として会社の備品を管理する業務を担っていた人が管理している会社の備品を転売した場合や、経理として会社の口座を管理している人が会社の口座から自分の口座へと送金して会社の資金を着服した場合などが考えられます。
このような業務上横領罪の法定刑は10年以下の懲役刑となっています。
法定刑に罰金が定められていませんので、仮に検察官が業務上横領罪で起訴するという判断をした場合は、略式起訴することができず正式な裁判が開かれることになります。
【業務上横領罪が会社に発覚したら】
会社の資金を着服してしまったなどの業務上横領罪に当たる行為をしてしまった場合は、弁護士に今後の対応についてご相談されることをお勧めします。
業務上横領罪については、まず最初に会社内部で調査が行われて、調査の結果、会社が業務上横領罪について刑事告訴をしたところで警察などの捜査機関が捜査に乗り出すという流れで刑事事件化することが多いです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部に寄せられる業務上横領の相談事例についても、まず会社側が業務上横領の事実を認識し、横領が疑われている方と会社側で話し合いを行い、横領した金額を返せば、会社側は被害届や刑事告訴を行わないと申し入れるケースが見受けられます。
そのため、業務上横領罪について会社が被害届や刑事告訴する前に、弁護士を通して会社に対して謝罪や横領金額の返金などの示談交渉をして、会社が謝罪と被害の弁済を受け入れてくれるといった形で会社と示談を締結することができれば、警察が業務上横領罪について捜査に乗り出す前に当事者間で事件を解決することができる場合があります。
また、被害を受けた会社側も、少しでも横領された金額が返金されることを望むことが多いので、横領を疑われている方の段階的な財産処分を通じて被害弁償をすることで、事実上の示談が成立することもあり得ます。
このように業務上横領罪を刑事事件化する前に当事者間で示談ができれば業務上横領罪の前科を付けずに事件を解決することができるでしょう。
そのような解決を目指すには、業務上横領罪が会社に発覚してから、少しでも早く弁護士に相談することが重要になります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
埼玉県で業務上横領罪が会社に発覚してお困りの方や、業務上横領罪の前科を付けたくないとお考えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部まで一度ご相談ください。
【お客様アンケート】過失運転致傷の交通犯罪事件で執行猶予判決を獲得
【お客様アンケート】過失運転致傷の交通犯罪事件で執行猶予判決を獲得
本件は、成人男性の被告人が、埼玉県内の道路にて、安全確認不十分の過失により対向車の運転手に負傷を負わせたという過失運転致傷罪の交通犯罪事件でした。
(弁護士契約の守秘義務の観点から、犯行の概要のみお伝えします。)
【公判対応:被害者への謝罪と被害弁償】
本件は、過失運転致傷罪で立件したものの、被疑者の方は被疑事実を認めていたためか、逮捕されることはなく、在宅の状態で捜査が進みました。
弁護人は、身柄解放活動の必要がなかったため、被害者に対して謝罪や被害弁償を行いたい旨を申し出ることから弁護活動を開始しました。
本件が起訴された後、弁護人は公判記録を謄写して読み込むことと並行して、上記の被害弁償の提示を継続しました。
結果、被告人が被害者の方に対面で謝罪させていただく機会を得ることができ、かつその場にてお見舞い金という名目の謝罪金を受け取っていただくことに成功しました。
本件では、被告人は基本的に起訴事実を全面的に認めていたため、弁護人は、被害者の方に一定の被害弁償を行ったことや、被告人の反省等を示す情状資料をまとめ、来る判決言い渡しに臨みました。
【結果】
最終的に、本件は裁判所によって執行猶予付きの懲役刑が言い渡され、被告人が刑務所へ行くことは免れる結果となりました。
被告人は事実は認めており、被害者の方に謝罪するとともに、実刑は何としても回避したいと思って弊社にご依頼いただいたため、結果として弁護人の被害弁償の提示等により執行猶予付き判決を獲得したことに対して高く評価していただき、弊所の弁護活動に非常にご満足いただける結果となりました。
【事例解説】中学生によるひったくり窃盗事件
【事例解説】中学生によるひったくり窃盗事件
埼玉県草加市の中学生によるひったくり事件ついて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
【事例紹介】
「15歳の中学3年生のAさんは、後輩の13歳の中学1年生のBさんと一緒に、埼玉県草加市内で、自転車に乗りながら歩行者に近付いて、歩行者が持っているカバンを奪い去るというひったくり行為を繰り返し行っていました。
ある日、AさんとBさんは、これまでと同じようにひったくりをしようと、自転車に乗りながらVさんが持っているバッグをひったくろうとしましたが、失敗してしまい、そのままVさんに取り押さえられて、草加署に通報されてしました。
Aさんは、現場に駆け付けた草加署の警察官に逮捕されました。」
(この事例はフィクションです)
【ひったくりをするとどのような罪に問われる?】
路上を歩いている被害者の方の財布やカバンを追い抜きざまに奪い去る行為を一般的に「ひったくり」と呼びますが、このような「ひったくり」行為をした場合、具体的な事実関係によって成立する犯罪が異なります。
被害者の方に暴力を加えることなく、単に隙をついて財布やカバンを奪い去ったという場合は刑法235条が規定する窃盗罪が成立することになるでしょう。
また、窃盗罪については、刑法243条によって未遂の場合でも処罰の対象になっています。
そのため、ひったくりをしようとして相手のバックに手をかけたものの、被害者の方の抵抗にあってバックを奪い去ることができなかったという場合でも、窃盗罪の未遂として刑罰の対象になります。
【15歳の中学生がひったくりをすると逮捕される?】
15歳の中学生であるAさんが、このような窃盗罪(や窃盗罪の未遂)に該当するひったくり行為をした場合は、少年法という法律が適用されます。
そのため、Aさんは「罪を犯した少年」(少年法3条1項1号)として、その処遇を家庭裁判所が判断することになりますので、大人の場合と異なって刑事罰が科されることはありません。
ただ、15歳の中学生であっても、ひったくり行為をした場合には、警察に逮捕されて身柄が拘束される可能性は十分にあり得ますし、逮捕後も、勾留や観護措置といったかたちで警察署の留置施設や少年鑑別所で身柄が拘束され続ける場合もあり得ます。
中学生の方が身柄を長期間にわたって拘束されると、その間学校に登校できなくなりますから、中学生の日常生活・学校生活に与える影響は非常に大きなものと言えるでしょう。
【13歳の中学生がひったくりをすると逮捕される?】
上に挙げた事例では、13歳の中学生のBさんも一緒にひったくり行為をしています。
AさんとBさんは、一緒にひったくり行為をしていた点や、ふたりとも中学生という点で共通していますので、Aさんが逮捕されたことからBさんも逮捕されるのではないかと思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、刑法41条では、14歳未満の人を刑事未成年として、そのような刑事未成年の人の行為は罰しないと定めていますので、14歳未満の人が犯罪に当たる行為をした場合は、警察によって逮捕されることはありません。
こうした14歳未満の事件を起こした少年のことを触法少年と言いますが、触法少年の場合、警察によって逮捕されることは無くても、警察から保護者と一緒に呼び出しを受けて事件について話を聞かれる可能性がありますし、また、警察から児童相談所に事件が送致された場合、児童相談所が一時保護という形で、触法少年の身柄が児童相談所に拘束される可能性はあります。
【中学生のお子さんがひったくりをして警察の捜査を受けてお困りの方は】
このように中学生の方が一緒にひったくり事件を起こしたという場合でも、事件を起こした中学生の方の年齢がいくつなのかということでその後の手続きの流れが異なる場合があります。
そのため、中学生のお子さんがひったくり事件を起こして警察の捜査や調査を受けて、今後について何をどうしたら良いか分からずお困りの方は、弁護士に相談して、今後の流れや事件の見通しについてアドバイスをもらうことをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部は刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
埼玉県草加市で中学生のお子さんがひったくり事件を起こして警察の捜査や調査を受けてお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部まで一度ご相談ください。
【事例解説】覚せい剤の営利目的輸入事件
【事例解説】覚せい剤の営利目的輸入事件
埼玉県川越市の覚醒剤の営利目的輸入事件を事例に、その刑事手続きと刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
【事例紹介】
「Aさんは、お金に困ってSNSで闇バイトに応募しました。
Aさんが応募した闇バイトの内容は、海外から送られてくる覚醒剤が入った荷物を受け取った後、荷物をそのまま指定の場所に届けるというものでした。
Aさんは受け取った荷物が覚醒剤であることを知っていましたが、お金欲しさにこの闇バイトを続けました。
Aさんは、その後、自宅に来た埼玉県警川越署の警察官に覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで逮捕されました。」
(この事例はフィクションです)
【営利目的で覚醒剤を輸入するとどのような罪に問われる?】
Aさんは、覚醒罪取締法違反(営利目的輸入)の疑いで逮捕されています。
覚醒罪取締法13条では、「何人も、覚醒剤を輸入し、又は輸出してはならない。」と規定していています。
そして、この規定に違反して、「覚醒剤を、みだりに、本邦若しくは外国に輸入し」た者は、覚醒罪取締法41条1項によって、1年以上の有期懲役刑が科される可能性があります。
そして、覚醒剤を営利目的で輸入した場合には、覚醒罪取締法41条2項によって、罪が重くなり、無期若しくは3年以上の懲役刑が科されるか、又は情状により無期若しくは3年以上の懲役及び1000万円以下の罰金刑が科される可能性があります。
このように、覚醒剤の営利目的輸入罪の法定刑には「無期」が含まれています。
そのため、覚醒剤の営利目的輸事件は、裁判員裁判の対象となる事件のひとつである「死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件」(裁判員裁判法2条1項1号)に当たることになりますので、仮に、覚醒剤の営利目的輸入罪で起訴されてしまうと、裁判員裁判という通常の刑事裁判とは異なる形で裁判が開かれることになります。
【ご家族が覚醒剤の営利目的輸入の疑いで逮捕されたことを知ったら?】
ご家族様の中に、覚醒剤の営利目的輸入の疑いで警察が逮捕されていることを知った場合、弁護士に初回接見に行ってもらうことをお勧めします。
この初回接見では、弁護士が、現在、逮捕されているご家族様の身柄がある警察の留置施設に出向いて、逮捕されているご家族様から直接事件についてお話を聞くことができます。
そのため、初回接見によって、事件の概要を把握して、今後の手続きの流れや事件の見通し、弁護士がどのような弁護活動を行うことができるかといったことについてアドバイスをもらうことができるでしょう。
覚醒剤の営利目的輸入罪は、先ほども説明した通り、法定刑に無期懲役刑が含まれていますので、薬物事犯の中でも非情に刑が重い犯罪と言えます。
そのため、逮捕されたご家族様のためにも、いち早く弁護士に初回接見に行き、今後についてしっかりとしたアドバイスを得ておくことが重要になるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部は刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
埼玉県川越市で、ご家族が覚醒剤の営利目的輸入罪で逮捕されてお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部まで一度ご相談ください。
【報道解説】公園トイレ盗撮常習事件で逮捕
【報道解説】公園トイレ盗撮常習事件で逮捕
盗撮常習犯の刑事処罰と弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
【報道紹介】
埼玉県警久喜警察署は、令和5年2月16日に、埼玉県迷惑行為防止条例(常習盗撮)などの疑いで、埼玉県久喜市の会社員の男性(40歳)を逮捕した。
逮捕容疑は、昨年2月17日~8月27日に、埼玉県久喜市の久喜菖蒲公園で女性用トイレに侵入し、個室内にいた女子中学生ら計16人の動画をスマートフォンのカメラで撮影した疑い。
久喜警察署によると、押収したスマホ3台から、延べ145人の動画が見つかっているという。
(令和5年2月16日に配信された「京都新聞」を参考に、事実を一部変更したフィクションです。)
【盗撮常習犯の刑事処罰とは】
トイレ内やスカート内を隠れて撮影するなどの、盗撮行為をした場合には、各都道府県の制定する「迷惑防止条例」に違反するとして、刑事処罰を受けます。
「迷惑防止条例」では、盗撮を繰り返す常習犯に対して、通常の盗撮罪よりも、さらに重い刑罰が規定されています。
「盗撮の常習性」を判断する際には、前科前歴や、事件の犯行態様、余罪の存在など、容疑者に関する複数の事情が考慮されますが、前科前歴の回数や、直近の前科前歴が何年前であったかといった事情が、特に重視されると考えられます。
例えば、京都府の迷惑防止条例違反の事案であれば、通常の盗撮罪の法定刑は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」とされており、他方で、常習盗撮罪の法定刑は「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」と刑罰が重くなっています。
また、トイレに不法侵入して行った盗撮事件の場合には、建物の管理権者の許可無しに女性用トイレに侵入したとして、刑法の「建造物侵入罪」に問われる可能性も考えられます。
「建造物侵入罪」の法定刑は、「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」とされています。
【盗撮常習犯の弁護活動】
盗撮常習事件を起こした場合には、まずは弁護士と法律相談をすることで、警察取調べに対して、事件当時の状況を、どのように供述していくかの弁護方針を、弁護士とともに綿密に検討することが重要となります。
盗撮事件では、被害者に対する謝罪や慰謝料支払いの意思を、弁護士を仲介して被害者に伝えることで、被害者側の許しを得られるように示談交渉を行うことも、刑事処罰の軽減のために必要な弁護活動となります。
また、盗撮常習者の再犯を防止するために、適切な病院カウンセリング等を行うなど、今後の再発防止に向けた取り組みを行うことが、刑事処罰の軽減に結び付くケースも考えられます。
まずは、トイレ盗撮常習事件が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕当日に、逮捕されている留置場に弁護士を派遣する、弁護士初回接見サービスのご依頼も承っております。
埼玉県のトイレ盗撮常習事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。
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