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埼玉県羽生市で改造銃を所持して逮捕

2019-07-15

埼玉県羽生市で改造銃を所持して逮捕

埼玉県羽生市在住の会社員男性Aさんは、重度のガンマニアで、所持の免許が無いにもかかわらず多数の拳銃猟銃等を所持していたとして、銃刀法違反の疑いで逮捕されました。
その中には、本来観賞用のとして所持していたものを改造したものもあり、警察はの部品の仕入れ先や同じ趣味の仲間等へ捜査網を拡大して捜査を続けています。
(※フィクションです)

上記刑事事件例は、改造拳などを所持していたとして、今年7月8日、山形市の無職男性が銃刀法違反(複数所持)の疑いで逮捕された事案をモデルにしています。
警察の調べでは、被疑者は今年1月、自宅の居間などに拳7丁と小13丁を隠し持っていた疑いがあり、本物の身に金属などで詰め物をして発射できなくした観賞用を殺傷能力のあるに改造していた疑いがあります。
兵庫県警などは昨秋、拳を密造していた姫路市内の男性を逮捕し、その拳の部品の仕入れ先として上記被疑者が浮上し、今年1月の捜索で拳など計20丁を押収していたとのことで、被疑者は「(改造によって)本物のに近づけたかった。約30年前から収集していた」と被疑事実を認めています。

銃刀法によれば、何人も、所定の事由を満たして許可等を得ている場合を除いては、砲または刀剣類を所持してはならないとされています(銃刀法第3条第1項)。

この規定に違反して拳等を所持した者は、1年以上10年以下の懲役が科され、この場合において、当該拳等の数が2以上であるとき(複数所持)は、1年以上15年以下の懲役が科されることになります。

また、拳等を所持するだけでなく、当該拳等に適合する実包または金属性弾丸および火薬と共に携帯し、運搬し、又は保管した者は、より罪が加重され、3年以上の有期懲役が科されます。

日本において拳等を所持することは、非常に反社会的で違法性が高いとみなされており、拳所持による銃刀法違反の罰則は、罰金刑との選択刑とはならず、懲役刑のみが科されることになります。
ゆえに、拳等所持による銃刀法違反刑事事件では、検察官が公判請求(起訴)して公開の刑事裁判が開かれることが多数であり、執行猶予がつかなければ実刑判決が下されることになります。

このように検察官によって起訴されることが強く見込まれる刑事事件では、捜査段階で不適切な供述や自分の意に反する事実の供述を行い、それが供述調書として記録されていた場合には、後の刑事裁判の事実認定において被告人に不利に働く危険があるため、捜査の早い段階から刑事事件専門の弁護士に相談することをお勧め致します。

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埼玉県本庄市で元交際相手宅への住居侵入罪で逮捕

2019-07-13

埼玉県本庄市で元交際相手宅への住居侵入罪で逮捕

埼玉県在住のアルバイト男性Aさんは、埼玉県本庄市在住の交際中の女性Vから別れを切り出されたものの、AさんはVに対して未練があったため承服せず、メールやSNSを通じて「別れたくない」「もう一度話したい」等とメッセージを送っていました。
これに対し、Vは「もう二度と話したくない。今度連絡してきたら警察に通報する」と返事をしてきたため、AさんはVとの交際が終わったと理解し、V宅に置いてあったAさんの私物を回収しようとV宅へ行きました。
AさんはV宅のチャイムを鳴らしたものの、誰も出てこなかったため、自分の荷物だけ回収すれば問題ないだろうと思い、空いていた裏口のドアからV宅に侵入して自分の荷物を回収し帰宅しようとしました。
Aさんは、帰宅途中で埼玉県警本庄警察署の警察官に職務質問を受け、自分がV宅に侵入した事実を認めたため、そのまま警察に連れていかれ、その後、住居侵入罪の疑いで逮捕されました。
(フィクションです。)

刑法第130条は、正当な理由なく、人の住居・人の看守する邸宅・建造物・艦船に侵入したり、退去要求を受けたにも関わらず退去しなかった場合には、3年以下の懲役または10万円以下の罰金を科すとしています。
行為の態様から区別して、前者を侵入罪、後者を不退去罪と言います。

実際に世の中で発生する刑事事件では、人の住居や建物に侵入住居侵入罪・建造物侵入罪)して、財産を奪ったり(窃盗罪、強盗罪など)、無理矢理わいせつ行為に及んだり(強制わいせつ罪など)することが多く、このように、ある犯罪行為の手段・前提として行われる犯罪を牽連犯と呼び、このような複数の犯罪行為は、成立する最も重い法定刑により処断すると規定されています(刑法第54条第1項)。

ただ、場合によっては住居侵入罪・建造物侵入罪のみで刑事事件化する例もしばしば見受けられ、上記刑事事件例のように、元交際相手や友人等の家に家主に無断で侵入したような事案では、捜査機関は、取り急ぎ住居侵入罪で迅速に逮捕し、その後余罪があるかどうかを調べていくというケースがあります。

特に、元交際相手のように複雑な人間関係にある者が被害者の場合、相手に対する憎しみや嫌がらせ等を目的に、住居侵入罪だけでなく、同時に窃盗罪や器物損壊罪が行われることもしばしば発生するため、罪が重くなることもあり得ます。

そして、元交際相手のような心理的な隔たりが大きい相手に対して、被疑者本人が謝罪したり被害弁償を行うことは事実上不可能である場合がほとんどであるため、このような住居侵入罪刑事事件では、被害者との示談の締結によって不起訴処分を獲得するためにも、刑事事件の示談交渉の経験豊富な弁護士に依頼することを強くお勧め致します。

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埼玉県東松山市で車で警察官を引きずって逮捕

2019-07-09

埼玉県東松山市で車で警察官を引きずって逮捕

ある日、埼玉県東松山市在住の会社員男性Aさん宅において、Aさんに児童買春、児童ポルノ規制法違反の疑いがあるとして、埼玉県警東松山警察署警察官数名が逮捕状および捜索差押許可状を持って訪れました。
Aさんは過去1年間で数名の女子児童に対して金銭を支払って性行為を行っており、一部の児童について、金銭を支払ってその裸の写真を撮って画像を保存していました。
Aさんは、スマートフォンの差し押さえによって被疑事実以外の複数の犯罪が明るみに出てしまうとパニックになり、警察官の監視が緩んでいる隙にスマートフォンを持って自動車の乗り込み逃走しようとしました。
Aさんの逃走に気付いた警察官が、発信直前のAさんの自動車に縋りついたものの、Aさんはそのまま自動車を発信させ、警察官引きずって振り落とし、警察官に擦り傷等の軽傷を負わせました。
その後、Aさんは応援に駆け付けた警察官によって公務執行妨害罪の疑いで逮捕されました。
(※フィクションです)

上記刑事事件例は、今年7月9日午前7時40分頃、熊本市西区の路上で40代男性が、家宅捜索のために男の家を訪れた警察官3人を振り切ろうとして車で引きずって逃走した事案をモデルにしています。

警察の発表によりますと、警察官が家宅捜索などのため男性の自宅を訪れたところ、男性は家の前に止めていた車に乗り込み、止めようとした警察官3人を引きずって車を発進させたとのことで、警察官は転倒するなどして膝などに擦り傷などの軽い負傷をしたとのことで、熊本県警は公務執行妨害罪の疑いで、男の行方を追っています。

刑法第95条によれば、公務員が職務を執行するにあたり、これに対して暴行または脅迫を加えた場合、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金が科されます(公務執行妨害罪)。

公務執行妨害罪は、個々の公務員個人を保護する規定ではなく、公務員によって執行される公務そのものを保護するものです(最高裁判例)。

そして、公務執行妨害罪の成立については、公務員の職務執行に対して暴行または脅迫が加えられれば直ちに成立するとされ、その暴行または脅迫により、現実に職務執行妨害の結果が生じたことは必要ではないと理解されています(最高裁判例)。

公務執行妨害罪における「職務」には、ひろく公務員が取り扱う各種各様の事務のすべてが含まれると解されていますが(最高裁判例)、実際には警察官に対する暴行によって公務執行妨害罪が成立する刑事事件例が非常に多く見受けられます。

公務執行妨害罪における「暴行」とは、上記刑事事件例と同様に、公務員の身体に対し直接であると間接であるとを問わず、不法な攻撃を加えることを言うとされます。

他方、公務員の身体に対する暴行・脅迫に限らず、司法警察員が証拠物として差し押さえた覚せい剤アンプルを足で踏みつけて損壊した事案において、当該行為は職務の執行妨害するに足る暴行であるとして公務執行妨害罪の成立を認めた最高裁判例もあります。

このような事案では、被疑者の逃亡が強く疑われるため、逮捕後に最大で20日間の勾留が決定する可能性が高く、上記事案のように複数の余罪が見込まれる場合には、再逮捕・再勾留によってさらに被疑者の身体拘束が長期化する可能性もあり得るため、早い段階で刑事事件専門の弁護士に相談することをお勧め致します。

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埼玉県久喜市で元交際相手に脅迫メールを送って逮捕

2019-07-03

埼玉県久喜市で元交際相手に脅迫文を送って逮捕

埼玉県久喜市在住の会社員男性Aさんは、交際していた女性Vから一方的に別れを切り出されたことに不満を抱いており、Vのスマートフォンに対して「お前には心がないのか。殺されたいか」「罰があたるぞ。夜道に気をつけろ」等、Vの生命や身体の安全を害する内容の脅迫文を通話アプリを通じて大量に発信しました。
Aさんが脅迫文を送信した翌日、Vが目覚めるとスマートフォンに100件近い脅迫文が残されていることに強い不安を覚え、そのまま埼玉県警久喜警察署脅迫被害の相談に行きました。
後日、Aさんは脅迫罪の疑いで逮捕され、事件がさいたま地方検察庁に送致された後、裁判所は10日間の勾留を決定しました。
(※フィクションです)

上記刑事事件例は、無料通話アプリLINEを使って元交際相手の女性を脅したとして、今年7月2日、高知県高知市の会社員男性が脅迫罪の疑いで逮捕された事案をモデルにしています。
警察の調べでは、被疑者は6月30日午前2時頃、高知市在住の元交際相手の被害者女性のスマートフォンにLINEで、「殺したいくらいやき」「死ね」「地獄へ落とす」などという内容を含む約500件のメッセージを送って脅迫した疑いがあり、被害者女性が、30日朝になって大量のメッセージが届いていることに気付き、警察署に相談して刑事事件化に至りました。
被害者は被疑事実を認めている模様です。

脅迫罪を定める刑法第222条は、生命・身体・自由・名誉・財産に対して害を加える告知をして人を脅迫した者に対して、2年以下の懲役または30万円以下の罰金を科しています。

この脅迫行為は、本人だけでなく、本人の親族に対する脅迫でも同様に脅迫罪が成立し(同条第2項)、また、脅迫行為によって必ずしも被害者が畏怖や恐怖の念を抱いたことは必要ないとされています(判例)。

つまり、具体的に脅迫行為とは、告知される害悪の内容が客観的かつ具体的で、一般的に見て畏怖に値するものであることが必要であり、実現可能性が著しく低い害悪の告知では脅迫とは言えないと判断する判例もあります。

ただ、「殺す」や「殴る」等、殺人罪や暴行罪および傷害罪の予告として理解される脅迫行為が行われた場合には、対等な当事者間の口喧嘩等でもない限り脅迫罪の成立を免れることは事実上困難であり、特に上記刑事事件例のように、ストーカー規制法や埼玉県迷惑防止条例違反における「つきまとい」行為と同等と見られる状況における脅迫行為について、より一層、被害者に対する害悪の告知の程度が重いと理解されます。

脅迫罪刑事事件では、被害者が加害者(被疑者)に対して強い恐怖や嫌悪感を抱いている可能性が極めて高く、加害者による被害者への威迫等により罪証(証拠)隠滅が懸念されるため、逮捕に引き続き最大10日間の勾留される可能性が高いと言えます。(さらに勾留期間が最大10日間延長される可能性もあり得ます。)

このような脅迫罪刑事事件において、少しでも処罰の可能性を低くするためには、適切な知識と経験を持った刑事事件弁護士を介して、被害者との示談締結の可能性を探っていくことが重要です。

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埼玉県さいたま市で警察に対する虚偽通報で逮捕

2019-06-29

埼玉県さいたま市で警察に対する虚偽通報で逮捕

埼玉県さいたま市在住の会社員Aさんは、日頃のストレスを発散するため、何か大掛かりな悪戯を仕掛けようと思い、警察に110番通報をして「たった今人を殺した。自首したい」と虚偽通報を行いました。
Aさんの虚偽通報に対して、埼玉県警浦和西警察署は、10名以上の警察官と5台のパトカーを配備して通報に基づく現場に駆け付けたところ、予想以上に大騒ぎになったことに不安を覚えたAさんは現場から逃げようとしましたが、捜査を開始した警察官によって職務質問され、先程の通報が自分の虚偽通報であることを認め、軽犯罪法違反の疑いで現行犯逮捕されました。
(※フィクションです)

上記刑事事件例は、今年6月27日、滋賀県大津市で「人を刺した」と110番の虚偽通報をしたとして、会社員男性を軽犯罪法違反の疑い現行犯逮捕した事案をモデルにしています。
逮捕された事実は、大津市の路上から「人が死にそうになっている。俺がやった」と自分が犯罪を犯したと称する虚偽通報を行った疑いで、警察に対し、被疑者は「警察をからかってやろうと思った」と動機を供述しているようです。
被疑者は犯行時、酒に酔った状態で、被疑者の虚偽通報により、警察官20人が一帯を捜索、パトカーなど約10台が駆け付ける騒ぎとなりました。

上記刑事事件では、現行犯逮捕の根拠法令として軽犯罪法が適用されています。

軽犯罪法は、日常生活上で起こり得る不適切行為について列挙し、その違反者に対して拘留または科料という軽い刑罰を科す法律ですが、捜査機関が軽犯罪法を安易に適用して逮捕等による国民の人権侵害行為を安易に行うことを戒めるべく、軽犯罪法の本来の目的を逸脱して他の目的のためにこれを濫用するようなことがあつてはならないと、あえて条文を設けています(第4条)。

軽犯罪法第1条第16号では、「虚構の犯罪又は災害の事実を公務員に申し出た者」と規定し、国家機構を運営する公務員を不当に混乱させたり、その業務妨害することを禁止しています。

また、警察に対する虚偽通報という行為に対しては、刑法第233条の偽計業務妨害罪が成立する可能性があり、具体的には、偽計を用いて、人の業務妨害した場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。

公務員の業務に対する不法な妨害行為について、一般的には公務執行妨害罪が適用されることになりますが、判例によれば、「公務」の中でも「強制力を行使する権力的公務」でない公務については「業務」性を認め、威力業務妨害罪偽計業務妨害罪などの成立を認める判例があります。

よって、警察に対する虚偽通報に対して軽犯罪法違反が適用された上記刑事事件について、被疑者が偽計を用いて警察の非権力的公務を妨害する意図によって虚偽通報を行ったことが認定された場合には、軽犯罪法違反と同時に偽計業務妨害罪が成立する可能性があり、刑事手続上、より法定刑の重い偽計業務妨害罪で刑事責任を問われることが考えられます。

上記の警察に対する虚偽通報に似た刑事事件として、覚醒剤に見せかけた白い粉が入った袋を交番前に落とし逃走し、警察官に追跡させたとして偽計業務妨害の罪で起訴された被告人に対して、名古屋高裁金沢支部は罰金40万円の一審判決を維持しています。

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埼玉県秩父市で墓石の不法投棄

2019-06-11

埼玉県秩父市で墓石の不法投棄

埼玉県材店を営むAさんは、葬儀会社等と連携して、様々な事情によりおを維持することができなくなった高齢者の方に対して「じまい」サービスを提供しており、不要となった墓石を引き取って適切に再利用または廃棄する仕事を請け負っていました。
ところが、長年屋外にあった墓石を再利用、または適切に廃棄物処理するにはコストもかかるため、Aさんはコスト削減のため、違法と知りつつ、引き取った墓石埼玉県秩父市の山中に不法投棄し、あたかも適切に処理したかのように報告して仕事をしていました。
このたび、事情を知った第三者の刑事告発により、Aさんの墓石不法投棄の事実が捜査機関に発覚し、Aさんは埼玉県警秩父警察署によって廃棄物処理法違反の疑いで逮捕されました。
警察の調べに対し、Aさんは墓石不法投棄したことを認めています。
(※フィクションです)

昨今では、高齢者の方が生前に自分の死後のことを考え死後の意思を残す「終活」が定着してきており、「離れて暮らす子どもにおのことで負担をかけたくない」「高齢になって遠方の参りが大変になってきた」「子どもの自立や独身であるための継いてくれる人がいない」等の事情により、従来のから新しいに移し替えたり、またはを維持することを止める決断をする人も増えてきており、「じまい」という言葉が生まれています。

葬儀会社等は、葬祭に関する様々な会社や業者と提携して、行政に対する書類手続の代行、遺骨の取り出し・移し替え、墓石の解体・撤去等の「じまい」をトータルでサービスする仕事を始めています。

このような事情の中、墓石の解体や撤去を行う業者による墓石不法投棄が社会問題化しつつあります。

廃棄物処理法は、廃棄物の排出を抑制し、廃棄物の適正な分別・保管・収集・運搬・再生・処分等の処理により清潔な生活環境を保全して公衆衛生の向上を図ることを目的で施行されており、「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの」を「廃棄物」と定義しています。

廃棄物には「産業廃棄物」と「一般廃棄物」があり、「墓石」そのものは明確に分類されていませんが、「がれき類」「鉱さい」「コンクリートくず」等として政令によって定められる産業廃棄物に該当する可能性が高いと言われています。

廃棄物処理法は、廃棄物処理業者の適切な業務運営とその違反に対する罰則等を定めており、「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。」と規定し(廃棄物処理法第16条)、これに違反した者に対して、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、または併科を科しています。

過去10年ほどの廃棄物処理法違反の判例と量刑を見ると、全体的には、懲役1~2年で執行猶予3年程度、および罰金40~100万円が併科された判決が多い印象ですが、業者(法人)による不法投棄で、長期的かつ累積して大量の廃棄物不法投棄していた事案では、実刑判決および高額の罰金刑が下される例も見受けられます。

また、廃棄物処理法違反のような社会的法益を侵害する刑事事件は、証拠隠滅の恐れが高いと認識されており逮捕や勾留のリスクが高いため、刑事事件の発覚または逮捕された場合には、すぐに刑事事件に詳しい弁護士に相談し、適切な見通しと捜査対応を知ることが大切です。

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埼玉県富士見市で被疑者が放火して行方不明に

2019-05-30

埼玉県富士見市で被疑者が放火して行方不明に

運送業の会社に勤務するAさんは、埼玉県富士見市にある会社の社員寮に暮らしていましたが、過酷な勤務実態に嫌気がさし、もうこれ以上働きたくないと思いつめていました。
ある日、その社員寮のAさんの部屋から出火し、火は社員寮全体に燃え広がり、駆けつけた消防員によって消し止められた頃には、社員寮は全焼していました。
幸い、火事による死亡者はおらず、2名ほどが軽い火傷をした程度でしたが、埼玉県警東入間警察署と消防の調べでは、Aさんが行方不明となる前後でAさんの部屋から出火した可能性が高いと判断し、Aさんが故意に放火した可能性を含めてAさんの行方を追っています。(※フィクションです)

刑法第9章は、「放火及び失火の罪」を定めています。

放火」とは、故意をもって、自分が点じた火が燃焼の目的である建造物等に燃え移り、独立して燃焼し続けることを意味します(判例)。

一方、「失火」とは、過失によって(放火の故意がなく)所定の対象物を焼損させた場合を言います。

刑法は、被疑者・被告人の責任(犯罪の故意等の主観的要素)を重要視し、罪を犯す意思(故意)がない行為は罰しない(刑法第38条第1項)としていることから、現住建造物等放火罪(刑法第108条)については、死刑または無期もしくは5年以上の懲役を科しているのに対して、失火罪(刑法第116条)については、50万円以下の罰金を科して法定刑に大きな差をつけています。

現住建造物等放火罪における「現住建造物」とは、建造物が人の住居に使用し、または人の現在するものであることであれば足りると解されており、その建造物使用の主な目的は問わないとされています(判例)。
そして、人が一時的に不在であることを知っており、結果として人の不在であった建造物を放火した場合であっても、その建造物に住んでいた者が戻ってくれば居住を継続するものと認識していた場合には、その建造物現住建造物に該当すると判断されています(最高裁判例)。

ただし、失火罪では、放火の故意なく火を生じさせて刑法所定の建造物等を焼損してしまった場合のみを規定しており、失火により他人に傷害を与えたり、他人を死亡させてしまった場合は含まれていないため、別途、過失致傷罪(刑法第209条)、過失致死罪(第210条)、重過失致死傷罪または業務上過失致死傷罪(刑法第211条)が成立して処罰される可能性は残ります。

さらに、放火および失火の認定で気を付けるべき点として、過失で火を生じさせてしまいながら、火の発生を恐れて消火活動を行わずに逃げてしまった場合には、不作為(義務を行わないことによる責任違反)の「放火」が認められる場合があるという点です(最高裁判例)。

具体的に言えば、たとえ放火の故意が無い場合でも、「火災を予防、消化するための積極的措置を講ずべき立場にいる人間が、火災発見の現実的危険性を認識し、それに対する措置を講ずることが容易かつ可能であったのに、これをせず漫然と放置した」場合には、失火ではなく放火罪が認定される可能性があることに注意が必要です。

放火に関する刑事事件で、現住建造物等放火罪が成立する可能性がある事案では、科される法定刑が非常に重く、自分が関わった行為について適切に捜査機関に主張していくことが極めて重要となりますので、自分が不当に重い刑事責任を負わないためにも、放火・失火の刑事事件に詳しい弁護士に相談することが大切です。

埼玉県富士見市で、被疑者の方が放火して行方不明、または放火が疑われて刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料相談や初回接見サービスをご検討ください。
(埼玉県警東入間警察署への初回接見費用:38,900円)

埼玉県川口市で偽装結婚で逮捕

2019-05-28

埼玉県川口市で偽装結婚で逮捕

埼玉県川口市のフリーターAさんは金銭的に困窮しており、地元の先輩から、中国人女性Bと偽装結婚すれば報酬を払うと違法な仕事の斡旋を受けました。
Aさんは偽装結婚は違法なことと聞いていましたが、先輩が言うには、Bさんと夫婦であるかのように偽装する証拠を作り上げれば、それ以降は無理にBと同居等をする必要はなく、実際には拘束時間は無きに等しいと聞かされ、実際に金に困って偽装結婚のパートナー役を務め、相手の中国人女性の滞在資格の更新が済んだ場合には、かなりの報酬が支払われることの説明を受け、偽装結婚の相手役を務めることに同意しました。
Aさんは、ブローカーと名乗る男の仲介で、中国人女性Bを出会い、二人が夫婦であるように偽装するツーショット写真や動画等を撮影した後、婚姻届に自分の情報を書き込み、その時点で報酬の前払いを受けました。
後日、埼玉県警川口警察署の警察官がAさんのアパートを訪れ、Aさんは電磁的公正証書原本不実記録・同供用罪の疑いがあるとして逮捕されました。
警察からAさん逮捕の連絡を受けたAさんのご両親はとても驚き、刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(※フィクションです)

【偽装結婚の違法性】

外国人が日本に一定期間在留するには、ある特定の在留資格を得る必要があります。
例えば、特定の技能を持っていることや、公職のためである要件等がありますが、特に「日本人の配偶者等」という資格があり、刑事弁護の分野では、この要件に関して偽装結婚を図り、不法な手段で在留資格を獲得しようとする者がいます。
特に、配偶者資格は、資格ごとに定められた日本国内での活動制限が少ないため、配偶者資格を取得した外国人は日本において比較的自由に活動することができること、そして昨今では、国際結婚結婚実態の流動化が進んでいることから、特に偽装結婚を目的とする者たちにとって比較的容易な手段として人気があるようです。

本来、民法の婚姻規定では「婚姻意思の合致」が必要と考えられていますが、上記のように規制を免れるために、不法な手段で公正証書等の記録を不正に作成したり共用したりする者は、日本の結婚制度や国籍制度を不当に歪める違法行為を行っているとして、偽装結婚による刑事事件として処罰されることになります。。
一般に、偽装結婚は刑法157条で規制されており、偽装結婚を行った者は、5年以下の懲役または50万円以下の罰金で処罰されます。

【偽装結婚の刑事事件の弁護活動】

偽装結婚に対する捜査としては、被疑者が婚姻届を提出した後の、同居の事実、定期的な交流、同一生計の事実、親族への紹介や報告の有無等を総合的に判断し、婚姻実態を調べていくことになるため、捜査機関からプライベートでの行動等について厳しい追及がなされることになると予想されます。

偽装結婚逮捕された場合、早い段階で弁護士を選任し、身柄解放の対応を行うことが大切です。
偽装結婚では、結婚相手や紹介者・仲介者など、共犯がいる例が多く、口裏合わせによる罪証隠滅が疑われるケースが多いです。
そのため、偽装結婚逮捕における身柄解放では多くの困難が予想されるため、刑事事件の経験豊富な弁護士に相談するのがよいでしょう。

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埼玉県警川口警察署への初回接見費用:36,600円)

埼玉県川越市で落書き?アート?外国人被疑者の逮捕

2019-05-24

埼玉県川越市で落書き?アート?外国人被疑者の逮捕

埼玉県川越市在住の外国語講師Aさんは、同郷のオーストラリアの友人たちが日本を訪れた際、酒を飲んだ状態で気分が盛り上がったため、友人らとともに、スプレー缶を使用して同市に家を構えるVさんの住宅の壁に落書きをしたところを目撃者に110番通報され、駆けつけた埼玉県警川越警察署によって器物損壊罪の疑いで現行犯逮捕されました。
警察の調べに対し、AさんらはV宅の壁にスプレーで絵や文字を書いていた事実は認めたものの、「これはアートだ。違法な行為ではない」と供述しています。
(フィクションです。)

最近、日本を旅行中または滞在中の外国人が、着色スプレー等を使用して違法な落書きを行い、器物損壊罪などの疑いで刑事事件化する報道が目立ちます。

まず、今年5月21日、京都市東山区の鴨川河川敷の看板に落書きをしたとして、オーストラリア国籍の職業不詳男性が器物損壊罪の疑いで現行犯逮捕されました。
英単語などを殴り書きしたような内容で、被疑者は警察の調べに対して事実を認める一方、「これはアートだ」などと供述しています。

上記事案では、まだ人通りのある午後9時半ごろ、七条大橋近くに設置した看板に、黒のフェルトペンで「GHOST」という大小の文字やイラストを落書きして汚損しているところを、通行人の男性が目撃して110番し、駆けつけた警察官が現場付近で被疑者を発見し刑事事件化しました。
京都市東山区の店舗の看板や民家の外壁、自販機やゴミ箱などに同様の落書きが36件発見されたことから、警察は余罪の疑いを調べています。

また、2018年2月には、青森市の十和田八幡平国立公園に指定されている八甲田山系で、樹氷数本とその周囲の雪面に蛍光スプレーで文字が吹き付けられているのが発見され、東京都内のミャンマー国籍の男が、ロープウェー会社の業務を妨げたとして威力業務妨害罪の疑いで逮捕されました。

一般に、国立公園は自然公園法によって厳しく管理されており、現場付近は植物の採取や損傷、広告物の設置の禁止など多くの規制があり、国立公園は自然公園法によって保護され、国立公園を正当な理由なく汚損する行為に対しては罰則が定められています。

また、国立公園のように、その環境を保護する団体や施設等の業務を妨害する行為として認定された場合には、威力妨害妨害罪の適用もあるということに厳に気を付けなければなりません。

特に、国立公園や特別保護地区のように、その稀少な環境ゆえに特別な保護が必要とされ、多くの観光客に支持されているような場所では、観光客のマナー向上を訴える啓蒙活動が活発に行われていますが、特に外国人観光客の増加を背景に、落書きや不法なゴミ廃棄等の行為に悩まされている地方公共団体や保護団体が多く、昨今では積極的に被害届を提出する傾向が強くなっているようです。

外国人被疑者の場合、法制度や法意識の文化的な違いにより、刑事事件化した場合でも事実の否認をすることが多い傾向にあると言われていますが、現行犯逮捕や防犯カメラ等の確固たる証拠がある中で事実の否認を貫くことは、身体拘束の長期化を招く恐れがある等の多くのデメリットを伴うことを説明し、被疑者にとって最善の刑事弁護を提供していくことが必要となります。

埼玉県川越市で、外国人被疑者による落書き等で刑事事件または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料相談や初回接見サービスをご検討ください。
埼玉県警川越警察署への初回接見費用:38,700円)

埼玉県さいたま市でアイドルに殺すと脅迫メールで逮捕

2019-05-20

埼玉県さいたま市でアイドルに殺すと脅迫メールで逮捕

埼玉県さいたま市在住の無職男性Aさんは、人気女性アイドルグループXの熱狂的なファンであり、XのメンバーであるVが人気男性俳優と交際している報道を知って怒りを覚え、「今まで応援してきた気持ちに泥を塗りやがって。絶対Vを殺す」といった殺人を予告する脅迫メールをX所属事務所やVのSNSアカウント等へ連続して送信したり、市内のコンビニからFAX送信しました。。
強い悪意のある文面と数十回におよぶ送信の執拗性に所属事務所は危機感を覚え、警察に被害届を提出しました。
捜査を開始した埼玉県警浦和東警察署は、脅迫FAXが送信されたコンビニ店から防犯カメラを解析してAさんの身元を特定し、Aさんを脅迫罪の疑いで逮捕しました。
警察の調べに対して、Aさんは被疑事実を認めています。
(フィクションです。)

上記刑事事件例は、人気アイドルグループNGT48のメンバーを「殺す」と脅迫したとして、新潟中央警察署などが今年5月20日、京都府在住の無職男性(24歳)を脅迫罪の疑いで逮捕した事案をモデルにしています。

警察の調べでは、被疑者は、新潟を拠点に活動するアイドルグループNGT48のメンバー1人を名指しして「殺す」と書いたFAXを、新潟県内の行政機関や一部報道機関に送信した疑いがあり、被疑者は被疑事実を認めているようです。

FAXの送信先である行政機関から代理人を通して被害者のアイドルに連絡があり、被害者が被害届を出し、警察が捜査を開始して刑事事件化に至ったようで、FAXの送信元の番号が京都市内のコンビニだったことから、防犯カメラの映像などの捜査で被疑者が浮上して逮捕に至りました。

生命・身体・自由・名誉・財産に対して危害を加える旨を告知して人を脅迫した場合、2年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます(刑法第222条第1項。脅迫罪)。

脅迫罪は、人の意思決定の自由が侵害されたことに対して刑罰を与える趣旨であり、上記のとおり危害を加える旨が告知されたことが社会通念上客観的に理解できる程度の言葉・文章で脅迫された事実があれば脅迫罪は成立し、実際に脅迫された者が、恐怖や畏怖の感情を抱く必要はないとするのが判例の立場です。

上記刑事事件では、被害者本人が警察に対して被害届を提出しており、事件を公にして被疑者の捜査を警察に求める強い意図が伺えるとともに、脅迫罪刑事事件では、被疑者が在宅のままでは罪証(証拠)隠滅や被害者に対するさらなる加害行為を行うことも懸念されることから、類型的に高い確率で逮捕され、さらに10日間の勾留および勾留延長10日で最大20日間の身体拘束がされる可能性が見込まれます。

また、アイドルのような広く社会で活動する人に対して脅迫を行った場合、例えば、「ライブ会場で殺す」等との脅迫文章を送った場合などでは、ライブ自体が中止になったり、あるいは脅迫に対して主催者側が通常以上に厳重な警備体制を強いられてしまうことにもなりかねず、このように広く被害者側の社会的・経済的活動を妨害する場合には、別途、威力業務妨害罪が成立することもあるでしょう。

このような脅迫罪刑事事件では、被疑者が被疑事実を認めているのであれば、被害者に対して心からの謝罪を行い、できうる限りの損害賠償と、再犯防止の誓約を申し出て、時には誓約事項を破った場合には違約金を払うことを示談書に盛り込むなどして、被害者からの問題解決に対する姿勢を引き出すことが重要であり、このような事案は刑事事件に長けた弁護士に依頼することが最も妥当と考えます。

埼玉県さいたま市アイドル等に殺す脅迫メールして刑事事件化または逮捕されたお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料相談や初回接見サービスをご検討ください。
埼玉県警浦和東警察署への初回接見費用:37,700円)

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