Archive for the ‘刑事事件’ Category

【報道解説】アイドルをストーカーして逮捕

2022-05-20

【報道解説】アイドルをストーカーして逮捕

好きになったアイドルに対してストーカー行為を行ったことによって、ストーカー規制法違反の疑いで逮捕されたケースを弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。

【報道紹介】

「ジャニーズJr.のメンバーの男性にストーカー行為を繰り返したとして、17歳の女子高校生が警視庁に逮捕されました。
横浜市の17歳の女子高校生は、ジャニーズJr.のアイドルグループ『7MEN侍』のメンバー・佐々木大光さん(19)に、先月から4回にわたりつきまとい、東京・JR渋谷駅の改札口でカッターナイフを突きつけるなど、ストーカー行為をした疑いが持たれています。
警視庁によりますと、女子高校生は去年からつきまとい行為を始めていて、警視庁から、ストーカー規制法に基づく「警告」を4回受けていました。
取り調べに対し『街中ですれ違って一目惚れした』『好きでしょうがなかった』と容疑を認めているということです。」
(令和4年5月18日に配信されたTBS NEWS DIGより引用)

【ストーカー行為とは?】

※以下で、かっこ内に記載された条文は、ストーカー規制法の条文になります。

報道では、ストーカー規制法違反の疑いで逮捕されたとありますが、「ストーカー行為」について解説します。
ストーカー規制法では、ストーカー行為を「つきまとい等」や、承諾なく相手方の位置情報を取得する行為などの「位置情報無承諾取得等」を反復して行う行為としています(2条4項)。
前者の「つきまとい等」については、「等」という言葉のとおり、以下に示す①から⑧の8つの行為のうち、いずれかの行為を「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」で、「当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者」に対して行うことをいいます(2条1項柱書)。
つきまとい・待ち伏せ・立ちふさがり・見張り・押しかけ・うろつき行為(同項1号)
②監視していると思わせるような事項を告げ、又は知りうる状態に置く行為(同項2号)
③面会・交際等義務のないことの要求(同項3号)
④著しく粗野又は乱暴な言動(同項4号)
⑤無言電話・電話拒否後の連続した電話・文書送付・FAX送信・電子メールの送信等の行為(同項5号)
⑥汚物などの送付(同項6号)
⑦名誉を害する事項を告げ、又はその知りうる状態に置く行為(同項7号)
⑧性的羞恥心を侵害する事項を告げる等行為(同項8号)
なお、①から④までの行為と、⑤のうち電子メールの送信等の行為については、「身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に」という限定が付くことになります(2条4項)。

報道では、逮捕された女子高生は、「好きでしょうがなかった」と供述しているとのことですので、アイドルに対して恋愛感情を抱いていたと考えられます。
そして、そのような恋愛感情に基づいて、過去4回つきまとい行為を行い、その中でカッターナイフを突きつける行為という身体の自由を害するような方法で2条1項1号の「つきまとい」を行っているので、身体の安全が害されるような方法により行われたといえ、「ストーカー行為」に当たることになるでしょう。

【ストーカー規制法に基づく警告とは?】

報道では、逮捕された女子高生は警察から、ストーカー規制法に基づく警告を受けていたとの記載があります。
ストーカー規制法第4条では、つきまとい等の被害を受けた方が警察に対して申出を行った場合、警察がつきまとい等を行った者に対して、更に反復してつきまとい等の行為をしてはならないと警告を出すことができます(4条1項)。
この警告が出されると、当該警告の内容や警告を出した日時が、警告の申出をした方に通知されることになります(4条3項)。

【ストーカー行為をした場合に科せられる罰則】

報道では、ストーカー行為をしていた人が、17歳の女子高生ですので、実際に刑罰が科されることはなく、家庭裁判所による保護処分に付されるでしょうが、仮に20際以上の者が、ストーカー行為を行うと、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられることになります(18条)。

【ストーカー規制法違反でお困りの方は】

ご家族の中で、ストーカー規制法違反逮捕されてお困りの方は、まずは刑事事件に精通した弁護士に依頼して、接見に行ってもらうことをお勧めします。
この弁護士による接見をきっかけに、早期に弁護士が事件に介入することが出来れば、身柄拘束の解放に向けた弁護活動をとることができ、身柄拘束による社会生活への影響を最小限に抑えることが期待できます。
また、ストーカー規制法違反の事件では、被害者の方との示談が大事になってきますが、示談交渉についても、示談経験が豊富な弁護士に依頼された方が、よりよい結果になる可能性が高くなるといえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、ストーカー規制法違反の事件の弁護経験が豊富な弁護士が在籍しております。
ご家族の中にストーカー規制法違反の疑いで逮捕された方がいる、あるいは、自身がストーカー規制法違反の疑いで警察から捜査を受けているという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度御相談ください。

【解決事例】過失傷害罪で示談成立、刑事事件化を阻止

2022-05-14

【解決事例】過失傷害罪で示談成立、刑事事件化を阻止

成人女性による自転車接触事故による過失傷害被疑事件の刑事弁護活動とその結果について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が紹介します。

【被疑事実】

本件は、埼玉県在住の女性被疑者Aが、自転車を運転している際に過失により接触事故を起こし、被害者Vに対して負傷を負わせたという過失傷害罪の事例です。
本件では、Vの傷害の程度も軽く、Vが警察には被害を申告していない状況で、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へ示談を念頭においた弁護活動の依頼が持ち込まれました。

【刑事弁護の経緯 示談交渉】

本件のように、被害者が警察に被害の申告をしていない状況では、被害者に対して十分な謝罪と被害弁償を済ませて示談が成立すれば、刑事事件化を阻止することが十分に期待できるます。

そのため、A家族から依頼を受けた弁護人は、被害者に対して丁寧に謝罪と被害弁償の意向を伝え、被害者の被害感情や示談に対する意向の程度を探っていきました。

本件では、VはAが事故現場にて、立ち尽くしたまま助けることもなく、謝罪を一度もしなかったこと等について立腹しており、一部損壊したVの乗っていたスポーツ自転車の部品代金として、若干高めの賠償金額を請求してきました。

弁護人は、Vの主張を丁寧に聞いた上で、Vの被害にあったスポーツ自転車の損壊状況を実況見分させていただき、その市場価格を調査し、また、自己のあった現場へ実況見分し、事故状況下でのAとVの過失の状況について調査を進めました。

最終的に、弁護人は賠償金額を大幅に引き下げてVと示談を締結することに成功し、Vから事件化しないとの約束を示談書上で取り交わし、刑事事件化することなく事態は終了しました。

【依頼者からの評価】

本事件は、刑事弁護の依頼を受けてから示談締結による問題解決まで、約1カ月ほどで解決に導くことができました。

当初は被害者から高めの賠償金額の主張なされていたものの、弁護人による粘り強い調査と交渉により、最終的には数万円の示談で締結に至ったことから、Aおよび契約依頼者のA家族から大変高く評価していただきました。

【刑事事件の解決のために】

上記刑事事件のように、自転車過失運転などによる過失傷害の事案では、被害者に対する謝罪や被害弁償の話をまとめあげ、刑事事件化しないとの示談内容をまとめることが刑事弁護活動の核心となります。
このような場合、刑事事件示談交渉を多数経験し、実績をあげた刑事事件に精通した弁護士に法律相談や弁護の依頼をすることが望ましいでしょう。

自転車事故等による過失傷害罪でお悩みの方、またはご家族が刑事事件化の可能性があってお悩みの方は、過失傷害事件事件化回避に実績のある、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への弁護の依頼をご検討ください。

【報道解説】友人宅で浴室を借りた際にスマホ設置の盗撮事件

2022-05-11

【報道解説】友人宅で浴室を借りた際にスマホ設置の盗撮事件

愛知県日進市の盗撮事件の報道およびその刑事弁護活動としての示談交渉について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【報道】

令和4年4月28日に、愛知県愛知警察署は、日進市立小学校常勤講師の男(24歳)を愛知県迷惑行為防止条例違反(のぞき見、盗撮)の疑いで逮捕した。
警察の発表によると、男は、令和4年4月23日午後10時半頃に、愛知県日進市の友人男性宅で、浴室の脱衣所に設置したスマートフォンを使い、男性の交際女性を動画で撮影した疑い。
この日、男は、友人男性宅に泊まることになっており、女性の入浴前に浴室を借りた際、カメラを起動させた状態で脱衣所にスマホを残したという。
(令和4年4月25日に配信された「読売新聞オンライン」より抜粋)

【スマホ設置による盗撮事件の刑事処罰とは】

盗撮事件を起こした場合には、各都道府県の制定する「迷惑防止条例」に違反するとして、刑事処罰を受けるケースが多いです。
愛知県迷惑防止条例での、盗撮罪の刑罰の法定刑は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」とされています。

迷惑防止条例盗撮罪は、処罰の対象となる「盗撮行為の場所」が列挙されており、愛知県迷惑防止条例の場合には、①「公共の場所又は公共の乗物」、②「学校、事務所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用することができる場所又は乗物」、③「住居、浴場、便所、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」での盗撮行為が、処罰の対象とされています。
上記の事例のような、友人宅の浴室内にスマホカメラを設置した場合には、③に該当して、迷惑防止条例違反に当たると考えられます。

愛知県迷惑防止条例 第2条の2(卑わいな行為の禁止)
第3項「何人も、住居、浴場、便所、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所において、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。」
1号「人の姿態をのぞき見し、又は撮影すること。」
2号「前号に掲げる行為をする目的で、写真機等を設置し、又は人の姿態に向けること。」

【盗撮事件の被害者示談成立による事件解決】

友人宅でスマホ設置盗撮事件では、まずは刑事事件に強い弁護士と法律相談することで、警察取調べにおける供述対応を、弁護士とともに検討することが重要です。
また、盗撮事件は被害者のいる犯罪であり、被害届が出されることで捜査が開始されているため、被害者女性との示談交渉を行い、弁護士の側より謝罪と慰謝料支払いの意思を示すことで、被害者女性に許してもらう形での示談を成立させることも、刑事処罰の軽減のために重要な弁護活動となります。

トイレに不法侵入して、盗撮行為を行ったような盗撮事件のケースにおいては、住居侵入罪建造物侵入罪の成立も問題となることがあり、住居建造物の管理者との示談が必要となるような盗撮事件も想定されます。

まずは、スマホ設置盗撮事件が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、容疑者が身柄拘束されている逮捕案件であれば、逮捕当日に警察署に弁護士を派遣して、直接の弁護士接見(面会)のご依頼も承っております。

スマホ設置盗撮事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

【報道解説】自宅トイレで知人を盗撮して逮捕

2022-05-08

【報道解説】自宅トイレで知人を盗撮して逮捕

トイレなど、通常人が衣服を身に着けない場所を盗撮することによる刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【報道紹介】

「自宅のトイレなどに小型カメラを設置し知人の女性を盗撮したとして、京都市内の男子大学生が京都府迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは京都市左京区の22歳の大学生の男です。
調べによりますと、男は去年3月から12月にかけて、自宅のトイレや洗面所に小型カメラを設置し、知り合いの女子大学生3人の下半身などを盗撮した疑いがもたれています。
男は歯磨き粉のチューブや植木鉢の中などにカメラを仕込み、盗撮した動画をツィッターに投稿していたということです。
男のパソコンやスマートフォンからは20人以上の女性の盗撮動画がおよそ400本見つかっていて、調べに対し男は『性的な欲求を満たすためと動画を売ったらお金になると思った』などと話しているということです。」
(令和4年4月12日にKBS京都より配信された報道より引用)

【報道解説】

京都府迷惑行為等防止条例では盗撮行為を禁止していますが、令和2年1月18日より、着衣の全部又は一部を着けない状態の人に対する盗撮行為について、条例が一部改正されました。

改正前は「公衆便所、公衆浴場、公衆が利用することができる更衣室その他の公衆が通常着衣の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」(改正前京都府迷惑行為等防止条例第3条3項)と、「公衆」が立ち入る場所における、着衣の全部又は一部を着けない状態の人に対する盗撮行為について禁止していました。
これに対して、現行の京都府迷惑行為等防止条例第3条3項は、そのような「公衆」の存在を前提とせずに、「住居、宿泊の用に供する施設の客室、更衣室、便所、浴場その他人が通常着衣の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」での着衣の全部又は一部を着けない状態にある人の姿態を、著しく羞恥させ、又は不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法での盗撮行為を禁止し、盗撮行為が禁止される場所を拡大しました。

報道によれば、今回逮捕された男性が盗撮した場所は男性の自宅トイレや洗面所とのことですので、京都府迷惑行為等防止条例第3条3項1号違反として逮捕されたと考えられます。

ちなみに、京都府迷惑行為等防止条例第3条3項1号違反に違反すると、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科されることになり(同条例第10条2項)、常習として違反した場合は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科されることになります(同条例第10条4項)。

なお、引用元の報道では盗撮した動画をツイッターに投稿してきたとありますが、このような行為は、わいせつ物頒布等罪(刑法175条1項)に当たる可能性があります。
わいせつ電磁的記録頒布罪が成立する場合、2年以下の懲役または250万円以下の罰金もしくは科料が科されるか、または懲役と罰金の両方が科されることになります。

【昨年に報道された同様のケース】

ここ数年、着衣の全部又は一部を着けない状態の人に対する盗撮行為が禁止される場所を拡大するため、迷惑行為等防止条例を改正した自治体が多いです。
改正によって、今回取り上げた報道と同様に自宅のトイレでの盗撮行為により逮捕・検挙されたケースが他の県でもありましたのでご紹介します。

1つ目は、兵庫県で自宅のトイレで知人女性を盗撮したとして逮捕されたケースです。
「自宅トイレに小型カメラ7台を仕掛けて女性を盗撮したとして、兵庫県警生活安全特別捜査隊と神戸西署は11日、県迷惑防止条例違反の疑いで神戸市西区の大学2年の男(27)を逮捕した。
逮捕容疑は昨年2月10日午後6時半から同9時半ごろまでと、同月18日午後4時から同7時半ごろまでの間、自宅のトイレに小型カメラ7台を設置し、知人の女性=当時(26)=を盗撮した疑い。容疑を認めているという。」
(令和3年10月11日に神戸新聞で配信された報道より引用)

兵庫県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例第3条の2第3項は、平成28年に新しく追加された条文です。
同項は、「何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。」とし、これに違反すると、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されることになります(同条例15条1項)。
改正によって、自分の家のトイレにおける盗撮行為を規制することが可能となり、紹介した兵庫県のケースも同条例第3条の2第3項違反の疑いで逮捕されたと考えられます。

2つ目は、香川県で自宅のトイレで知人女性を盗撮して書類送検されたケースです。
「自宅のトイレなどで知人女性を盗撮したとして、香川県警は21日、県警本部に勤務する30歳代の男性巡査長を県迷惑行為防止条例違反容疑で書類送検し、停職3か月の懲戒処分とした。巡査長は同日付で依願退職した。
発表では、巡査長は昨年8月~今年5月、自宅のトイレや脱衣所に小型カメラを設置し、5回にわたり、30、40歳代の知人女性2人の動画を盗撮した疑い。県警の調べに「女性の下着姿を見たいという欲求が抑えられなかった」と話しているという。
巡査長が必要以上にトイレやシャワーを勧めてくることを不審に思った30歳代の女性が5月、警察署に相談して発覚したという。」
(令和3年7月21日に読売新聞オンラインで配信された報道より引用)

香川県においても、令和2年に迷惑行為等防止条例が改正される前までは、公衆の存在を前提とした場所における衣服の全部又は一部を着けない状態でいる人に対する盗撮行為を規制対象にしていたため、自宅のトイレや脱衣所での盗撮行為は規制の対象外という状況でした。
こうした中で、令和2年の改正により追加された香川県迷惑行為等防止条例第3条3項は、「浴場、便所、更衣室その他の人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所における当該状態にある人の姿態」の盗撮行為を禁止することで、自宅のトイレや脱衣所における盗撮行為を規制対象とすることが可能になりました。
これに違反すると、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられることになります(同条例第12条1項)。
紹介した香川県のケースも、この香川県迷惑行為等防止条例第3条3項違反の疑いで書類送検されたと考えられます。

【盗撮の場合の刑事弁護活動】

盗撮事件の場合の刑事弁護活動としては、被害者の方との示談が重要になってくるでしょう。
弁護士に依頼して、被害者の方に対して謝罪の意思を示すことで示談を締結することが可能となれば、検察官による起訴を回避することも十分に考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、盗撮行為の被害者の方に対する示談交渉の経験が豊富な弁護士が在籍しております。
盗撮行為をしてしまってお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

【報道紹介】わいせつな画像を要求して青少年健全育成条例違反で逮捕

2022-05-05

【報道紹介】わいせつな画像を要求して青少年健全育成条例違反で逮捕

18歳未満の女子高生にわいせつな画像を要求して各都道府県の青少年健全育成条例に違反した場合の刑事手続きと刑事適任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【報道紹介】

埼玉県大宮東署は令和4年4月5日、埼玉県青少年健全育成条例違反の疑いで、東京都西東京市住吉町4丁目、会社員の男(47)を逮捕した。 
逮捕容疑は、令和3年年7月18日~8月1日、県内居住の10代の女子高校生が18歳に満たないことを知りながら、『定期契約しませんか』『毎月3千円とか』『画像も欲しいです』などとメッセージを送信し、わいせつ画像を要求した疑い。
同署によると、同年8月11日に女子高校生の両親が『スマートフォンの中を確認したところ、わいせつ画像が保存されていた』と同署に相談し、通信状況などから男とのやりとりを発見した。2人は共通の趣味から交流サイト(SNS)で知り合ったという。『裸が見たかった』と容疑を認めているという。」
(令和4年4月6日に埼玉新聞の報道より引用)

【報道解説】

埼玉県青少年健全育成条例第19条の3では、18歳未満の者である青少年に対して児童ポルノ等の提供を求めてはならないとされています。
児童ポルノ等」とは、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第2条第3項に規定するものを言います。
具体的には、18歳未満の実在する児童性行為している様子や児童の裸などの写真、動画を撮影したDVD、メールで送らせた画像データといったものがあります。

そして、青少年に拒まれたにもかかわらず児童ポルノ等の提供を求めた場合には、罰金30万円が科されることになります(同条例第29条第3号イ、同条例第29条柱書)。
また、青少年を威迫し、欺き、困惑させたりする方法で児童ポルノ等の提供を求める場合や、青少年に対して実際に対償を供与して児童ポルノ等の提供を求める場合、対償の供与を申し込むか若しくは約束する方法で児童ポルノ等の提供を求めた場合にも、罰金30万円が科されることになります(同条例第29条第3号ロ、同条例第29条柱書)。

引用元では、18歳未満の女子高生に対して、「定期契約しませんか」「毎月3千円とか」「画像も欲しいです」といったメッセージを送信して、わいせつ画像を要求したとのことなので、青少年に対して対償を供与することを申し込んで児童ポルノ等の提供を求めた疑いがあるとして逮捕されたのでしょう。

【逮捕された場合の刑事弁護活動】

ご家族の中に青少年に対して児童ポルノ等の提供を求めた疑いで逮捕された方がいる場合、まずは弁護士に初回接見を依頼されることをお勧めします。

突然、警察に逮捕されてしまった場合、逮捕されたご本人の方はもちろんのこと、ご家族の方にとっても、いまどのような状況に置かれているのか、今後どうなってしまうのかといったことが何も分からず、不安になるかと思います。
初回接見によって、弁護士がご本人の方から事件についてお話をしっかりと伺うことで、事件の見通しや事件が今後どのような手続で進んでいくのかということについて、ご本人様・ご家族様にしっかりと御説明させて頂くことができます。
これによって、今後について不安に思う気持ちを和らげることが期待できるでしょう。

また、この初回接見をきっかけに弁護士逮捕直後に事件に介入すれば、逮捕後に続く勾留という更なる身柄拘束の処分を回避するための刑事弁護活動を取ることができる場合もあります。
勾留が決まってしまうと、原則として勾留請求がされた日から10日間、やむを得ない事情がある場合には最大で更に10日間、つまり、最長で20日間身柄を拘束されてしまう場合があります。
こうした長期の身柄拘束は、逮捕されたご本人の方の生活に与える影響が大きいです。
このような身柄拘束による影響を最小限にするためにも、逮捕直後の身柄解放に向けての弁護活動が重要になります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、青少年健全育成条例違反の事件で勾留の決定を阻止した経験がある弁護士が在籍しております。
ご家族の中で、各自治体が定める青少年健全育成条例違反の疑いで逮捕された方がいる場合には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度御連絡ください。

【解決事例】強制わいせつ罪の逮捕事案で起訴、執行猶予判決を獲得

2022-05-02

【解決事例】強制わいせつ罪の逮捕事案で起訴、執行猶予判決を獲得

成人男性による強制わいせつ罪被疑事件および起訴後の同被告事件に関する刑事弁護活動とその結果について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が紹介します。

【被疑事実】

本件は、男性被疑者Aが、埼玉県さいたま市の路上で声をかけた女性V1に対して、V1の股間や尻や胸等を触ったという強制わいせつ罪の事例です。

Aは犯行を行った翌日に強制わいせつ罪の疑いで逮捕され、Aが逮捕された警察から連絡を受けたA母より、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に刑事弁護の依頼が入りました。

【刑事弁護の経緯 身柄解放活動】

本件の弁護士契約を締結した時点でAは逮捕されていたため、Aが逮捕に引き続き身体拘束(勾留)をされないよう検察官に働きかけることが弁護人の最初の身柄解放活動となりました。
弁護人は、検察官に対して勾留請求をしないよう意見書を提出しましたが、検察官は勾留が必要と判断したため、裁判所へ勾留請求を行いました。

これに対し、弁護人は裁判所に対しても勾留を認容しないよう意見書を提出しましたが、裁判官はAに対して10日間の勾留決定を下しました。

刑事訴訟法では、決定された勾留に対して一度だけ不服申立て(準抗告)を行うことができるため、弁護人は迅速に準抗告申立てを行った結果、勾留決定を下した別の裁判体によって準抗告申立てが認められたため、Aは勾留決定が取り消され、釈放されることになりました。

以後、事件は在宅捜査へと切り替わりました。

【刑事弁護の経緯 余罪の発覚と再逮捕】

事件は在宅捜査となったため、Aが警察署や検察庁へ呼び出されて取調べを受ける際には、弁護人から適宜法的助言を与え、Aの取調べ対応を支えていきました。

この後、検察官は強制わいせつ罪の疑いで刑事訴追の必要があると判断し、Aの公判提起(起訴)を行いました。
以後、弁護人刑事裁判に備えて、捜査機関が収集した証拠資料等を謄写請求して読み込んだり、AとV1の主張の齟齬を検証するために犯行現場を見分する等して、今後の公判に備えて準備を進めました。

しかし、当初の強制わいせつ罪の発覚および逮捕から約2か月半ほど経過した時点で、この時点から数年前に、AがV1とは別の女性V2に対して、V2に対してAの男性器を触らせる等の強いてわいせつ行為を行っていたことが発覚し、別の強制わいせつ罪の疑いで逮捕されました。

この余罪に対しても、逮捕に引き続いて勾留をしないよう働きかけを行いましたが、余罪については不服申立て(準抗告)が通らなかったため、特別抗告を行い勾留の可否を争っていきました。

この余罪の強制わいせつ罪については、犯行時から公訴時効が経過したため、検察官はAを不起訴処分として釈放しました。

よって、これ以降、本罪のV1に対する強制わいせつ罪刑事裁判に向けて準備を再開しました。

【刑事弁護活動 公判活動と判決言渡し】

Aの主張としては、V1の同意があったという否認であり、Aの代理人である弁護人としては、起訴事実を否認する方向での証拠の収集や書面の準備を進めていくことになりました。

本件は、わいせつ行為の同意の有無について、被告人であるAと被害者V1の主張が真っ向から異なる形となったため、Aの公判は長期化し、公判は5回に渡って開廷されました。
結果として、Aに対して執行猶予付きの有罪判決が下されることになりました。

本件では、起訴から判決言渡しまで、約10カ月を要する大変長期の公判活動となりました。

【依頼者からの評価】

強制わいせつ罪のような法定刑の重い犯罪では、被害者との示談が成立しなければ、検察官によって公判提起(起訴)されるのが実務上多数です。

A母からは、Aの余罪逮捕でも迅速に対応し不起訴処分まで導いたこと、強制わいせつ罪の中でも悪質な犯罪態様である本件について執行猶予つき判決を獲得し、実刑を免れたことについて感謝の言葉をいただきました。

【刑事事件の解決のために】

前述のとおり、強制わいせつ罪のような法定刑の重い犯罪では、被害者との示談が成立しなければ、検察官によって公判提起(起訴)されるのが実務上多数です。

本件のように、被告人と被害者の主張が食い違う強制わいせつ罪のような性犯罪では、起訴される前の取調べ段階から、首尾一貫した事実の主張を行い、不当な事実認定をされないよう慎重に調書作成に対応するよう指導することが弁護人の大きな仕事となります。

このような強制わいせつ罪性犯罪起訴される刑事事件では、当初から起訴された後の公判活動も踏まえた適切な捜査対応の初動を行うことが重要であり、執行猶予つき判決など少しでも軽い処分を目指したい方は、刑事事件を専門とする多数の刑事裁判の経験のある弁護士弁護を依頼することが望ましいでしょう。

強制わいせつ罪などの性犯罪刑事事件化してお悩みの方、またはご家族が逮捕されてお悩みの方は、強制わいせつ罪を含む性犯罪の刑事裁判の経験豊富な弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への弁護の依頼をご検討ください。

【報道解説】酒を浴びせる暴行罪で現行犯逮捕

2022-04-29

【報道解説】酒を浴びせる暴行罪で現行犯逮捕

他人に酒を浴びせかけた暴行罪現行犯逮捕されたケースの刑事手続と法的責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。

【報道紹介】
 
「同棲している女性の頭に酒をかけたとして令和4年4月5日、48歳の男が逮捕されました。
暴行罪現行犯逮捕されたのは、札幌市白石区に住む建築業の48歳の男です。
警察によりますと、男は5日午後9時10分ごろ、白石区の自宅で同棲している内縁関係の女性の頭に酒をかけました。
女性が『一緒に暮らしている男に酒をかけられた』などと警察に通報し、事件が発覚。
駆け付けた警察官が状況を確認し、現行犯逮捕しました。
酒は、2リットルの紙パックに入った焼酎で、半分くらい女性にかけていたということです。」
(令和4年4月6日に北海道ニュースUHBより引用)

【裁判例の紹介】
 
ニュースを読んで、お酒をかけただけで暴行罪の疑いで現行犯逮捕されるのかと思われた方がいらっしゃるかもしれません。
確かに、暴行罪が成立する典型的な例としては、人を殴ったり、蹴ったりするような相手方に対して怪我を負わせるような行為があります。
このような典型的な暴力行為にとどまらず、相手方に身体的な接触がなく、怪我をさせる危険性がない行為であっても、暴行罪は成立する可能性があります。
 
例えば、福岡高等裁判所昭和46年10月11日判決では、被告人が、職場で対立する女性に対して、お清めの塩だと称して、女性の頭、顔、胸および大腿部に、塩を数回振りかけた行為によって暴行罪が成立するかが問題になりました。
裁判所は、暴行罪について、「必ずしもその性質上傷害の結果発生に至ることを要するものではなく、相手方において受任すべきいわれのない、単に不快嫌悪の情を催させる行為といえどもこれに該当する」とし、塩を数回振りかける行為は、「相手方をして不快嫌悪の情を催させるに足りるものであ」って、相手方が塩を振りかけられたことについて「受忍すべきいわれのない」ことであるとして、塩を数回振りかけた行為が暴行罪に当たると判断しました。

このように、裁判例では、暴行罪が成立するにあたって相手方を怪我をさせる危険性がある行為であるか否かは問われていません。塩や酒を相手にかけることでも暴行となりえるのです。

【刑事事件の解決のために】

ご自身が暴行罪の疑いで警察から捜査を受けている、あるいはご家族の中で暴行罪の疑いで逮捕された方がいらっしゃるという場合には、いち早く弁護士にご相談あるいは初回接見をご依頼されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、暴行罪をはじめとした刑事弁護の経験が豊富な弁護士が所属しております。

暴行罪でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に一度ご連絡ください。

【報道紹介】風俗店の経営者を装って準強制性交等罪で逮捕

2022-04-23

【報道紹介】風俗店の経営者を装って準強制性交等罪で逮捕

京都府で準強制性交等罪の疑いで逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。

【報道紹介】

「京都府警中京署は令和4年4月14日、準強制性交の疑いで、京都市右京区のコンビニアルバイト店員の男(27)を逮捕した。
逮捕容疑は同年3月22日午後9~10時ごろ、中京区のビジネスホテルで、自分がデリバリーヘルス(派遣型風俗店)の経営者であるように装い、採用のために必要な勤務の講習と信じさせ、大阪市の無職女性(46)を乱暴した疑い。
中京署によると、男は同日に女性と交流サイト(SNS)で知り合ったという。」
(令和4年4月14日に京都新聞より引用)

【解説】

13歳以上の者に対して暴行脅迫を用いたうえで性交・口腔性交・肛門性交(この3つをまとめて「性交等」といいます)を行った場合は、刑法177条が規定する強制性交等罪が成立します。
今回報道でとり上げた事件では、準強制性交等罪の疑いで逮捕されたとあります。
この準強制性交等罪は、刑法178条2項に定められている犯罪で、強制性交等罪とは異なり、暴行脅迫を用いずに性交等を行った場合に成立し得る犯罪になります。
具体的には、準強制性交等罪は、「人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした」(刑法178条2項)場合に成立します。

「心神喪失」とは、失神・熟睡・泥酔・高度の精神障害などによって、自分に対して性交等が行われることの認識がない状態をいいます。
「抗拒不能」とは、自分に対して性交等がなされる認識はあるものの、物理的・心理的に抵抗できない場合をいいます。
報道では、逮捕された方が風俗店経営者であると装って、被害者の方に対して乱暴をしたとあります。
被害に遭われた方からすれば、勤務を希望する風俗店経営者と称する人から、これからの勤務の際に必要な講習であると性交を求められた際には、これを断って不採用となる事態を回避するために、性交を受け入れざるを得ない心理的状況であったのでしょう。
このように、風俗店勤務希望の人に対して風俗店経営者であると騙って、心理的に性交を断ることができなくなる状況を作ったことが、「抗拒不能」にさせたとして、準強制性交等罪の疑いで逮捕された可能性があります。

なお、準強制性交等罪が成立すると、5年以上の有期懲役の刑が科せられることになります。

【刑事事件の解決のために】

準強制性交等罪を犯してしまった場合の刑事弁護活動として、被害者の方との示談交渉が非常に有効です。
弁護士を通じて、被害者の方に誠心誠意謝罪の意思を示して、許してもらうことが出来れば、検察官による起訴を回避する可能性を得られます。

準強制性交等事件でお困りの方は、まずは刑事事件に精通した弁護士にご相談されることをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、準強制性交等事件などの風俗に関連する事件についての弁護活動の経験が豊富な弁護士が在籍しております。

風俗関連のトラブルで警察沙汰になってしまった方や、ご家族の方が準強制性交等罪の疑いで逮捕されたという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

【報道解説】裸の自撮り動画と不正アプリで個人情報を抜き取り恐喝

2022-04-20

【報道解説】裸の自撮り動画と不正アプリで個人情報を抜き取り恐喝

京都府でSNS上で性的な自撮り動画を入手した上で、不正アプリをダウンロードさせて個人情報を抜き取り、更に金銭を要求するという恐喝事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【報道紹介】

「京都府警によると、府内に住む10歳代の男性は令和3年8月、出会い系サイトで知り合った女性に求められ、自身の下半身が映った動画をSNSで送った。
女性から『私のも見たかったらこれを入手して』と促され、指示されたアプリをインストールすると、文面が急変。『(男性の)動画を親族や友達に送りつける。嫌なら金を払え』とのメッセージが送られてきたという。女性側に伝えていないのに、男性がスマホの電話帳に登録する親族の電話番号も示されていた。」
「男性が府警に相談し、金銭的被害はなかったが、動画の回収はできないままだ。府警は、個人情報を抜き取る不正アプリが使われたとみている。」
「こうした不正アプリはネット上で多数確認されており、情報セキュリティー会社「トレンドマイクロ」(東京)によると、不正アプリをインストールすると、遠隔操作などで電話番号やメールアドレスなどを抜き取られてしまうという。」
不正アプリの送信者に対して、警察当局は不正指令電磁的記録供用罪の疑いなどで摘発している。」
(令和4年4月13日の読売新聞より引用)

【罰則の解説】

上記報道の被疑事実に関連して、同様の事案で成立する可能性がある犯罪としては、児童ポルノ法違反青少年健全育成条例違反不正指令電磁的記録供用罪恐喝罪が考えられます。

1.児童ポルノ法違反の可能性

まずは、児童ポルノ法(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律)違反の可能性についてです。
報道では10代の男性が、出会い系アプリで知り合った女性の求めに応じて、下半身の自撮り動画を送ったとの記載があります。
仮に、下半身の自撮り動画を送った男性が18歳未満であれば、その動画を受け取った者は、児童ポルノ禁止法違反になり、刑罰が科される可能性があります。
具体的には、自分の性的好奇心を満たす目的での児童ポルノの所持・保管は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金になります(児童ポルノ禁止法7条1項)。
また、第三者に提供する目的で児童ポルノを所持・保管していた場合は3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(児童ポルノ禁止法7条3項・2項)が、不特定又は多数の者に対して提供する目的で児童ポルノを所持・保管していた場合は、罪が重くなって、5年以下の懲役若しくは500万円の罰金が科せられ、又はこれらを併科されることになります(児童ポルノ禁止法7条7項・6項)。

2.各都道府県の青少年保護育成条例違反の可能性

なお、18歳未満の者に対して下半身の自撮り動画を要求はしたが、送ってもらえなかった場合には、青少年保護育成条例違反に問われる可能性がある自治体があります。
例えば、東京都では、東京都青少年健全育成条例の第18条の7に違反することになり、30万円以下の罰金となります(同条例第26条7号)。

3.不正指令電磁的記録供用罪の可能性

報道では、男性が動画を送った相手方の女性の裸を見たいがために、女性の指示に応じて女性が指定した不正アプリをダウンロードしたとあります。
この不正アプリをダウンロードさせる行為は、不正指令電磁的記録供用罪に当たる可能性があります。
不正指令電磁的記録供用罪は、正当な理由なく、コンピューターウイルスなどの「電磁的記録」を、他人のスマホやパソコンといった「電子計算機」のなかで、「実行の用に供する」場合に成立する犯罪です(刑法168条の2第2項)。
「実行の用に供する」とは、スマホやパソコンの使用者の意思とは無関係に、コンピューターウィルスを実行される状態に置くことを言います。
そのため、正式なアプリを装って、ウィルスが組み込まれている不正アプリをインストールさせる行為は「実行の用に供する」場合に当たることになるでしょう。
この不正指令電磁的記録供用罪が成立すると、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金となります。

4.恐喝罪の成立可能性

続けて報道では、ダウンロードさせた不正アプリによって、男性のスマホから家族や友人の連絡先などの情報を抜き取った上で、下半身の動画を家族などに拡散されたくなければ金銭を支払えと要求したとの記載があります。
このような脅迫によって実際に金銭を受け取ると、恐喝罪(刑法249条1項)が成立することになるでしょう。
恐喝罪が成立すると、10年以下の懲役となります。
なお、恐喝罪は未遂でも処罰することになっていますので(刑法250条)、報道のように、被害者が金銭を支払う前に警察に相談したため、実際には金銭を支払わずに済んだような場合でも、脅迫をした側は処罰の対象になります。

【刑事事件の解決のために】

引用元の報道では「性行為や裸の画像をネット上で公表されたり、他人に送られたりしたとする相談は、昨年1628件あり、5年連続で過去最多を更新した。」とあります。
そのため、警察はこうした被害を防ぐために、積極的に捜査に乗り出している可能性があります。
SNSで繋がった児童から裸の画像等を入手した方、個人情報を抜き取るウィルスを相手方に送ってしまった方、裸の画像を拡散すると恐喝をした方などは、一度弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談下さい。

【報道解説】ストーカー規制法違反で逮捕

2022-04-17

【報道解説】ストーカー規制法違反で逮捕

ストーカー規制法違反刑事事件化した場合における刑事手続と刑事処罰について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。

【事例紹介】

「令和4年4月7日、兵庫県警伊丹署は同僚女性(46)の携帯電話に行動を監視しているようなメッセージを送ったとして、伊丹市交通局職員の男(60)を、ストーカー規制法違反の疑いで逮捕した。」
「発表によると、男は同年4月5から7日、無料通信アプリ「LINE」で、仕事中の同僚女性を撮影した写真とともに「俺は見ているぞ」などのメッセージを送った疑い。令和3年1月頃からメッセージが増え始め、多い日には昼夜を問わず50件届いたという。」
(令和4年4月8日に読売新聞より配信されたニュースより引用)

【ストーカー規制法で逮捕されるケースとは】
 
ストーカー規制法では、大きく「ストーカー行為」をしたことにより逮捕されるケースと、「禁止命令等」に違反したことにより逮捕されるケースがあると考えられます。

まず、「ストーカー行為」に当たる場合についてですが、「ストーカー行為」とは、同一の者に対して、「つきまとい等」の行為を反復してすることを言います(2条4項)。
なお、「その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知りうる状態に置くこと」(2条1項2号)や「拒まれたにもかかわらず、連続して、電子メールの送信等をする」(2条1項5号)といった一定の場合には、「ストーカー行為」が成立するためには「身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に」という限定が付きます

それでは、どのような行為が「つきまとい等」に当たるのでしょうか。
ストーカー規制法では「つきまとい等」に当たる行為として大きく8つの行為を定めていますが、ここでは、冒頭でとりあげたニュースの内容に関わる限りで「つきまとい等」について説明します。
ニュースでは、3月5日から7日にかけて、同僚女性に対して、仕事中に撮影した女性の写真と一緒にLINEで「俺は見ているぞ」などのメッセージを送り、このようなメッセージを昨年1月ごろから、多い日には昼夜を問わず50件送ったとの記載があります。

ストーカー規制法では、「その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置く」行為(2条1項2号)を、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し」で行った場合には、「つきまとい等」に当たるとしています。
「俺は見ているぞ」というメッセージは、監視していると告げる行為そのものですから、2条1項2号によって「つきまとい等」に当たることになるでしょう。

そして、同僚の女性に対して仕事中の女性の姿を撮影した写真と一緒に「俺は見ているぞ」というメッセージを多い日には昼夜を問わず50件もLINEで送った場合、そのようなメッセージを受け取った側からすれば、「自分は常に監視されている」と思い、「いつか何かされるのではないか」「家に突然押し掛けるのではないか」などど「身体の安全」や「住居等の平穏」が害されるような不安を感じたり、あるいは、「自分が行く場所が全て把握されているのはないか」と「行動の自由」が著しく害される不安を覚えさせるような「つきまとい等」として、「ストーカー行為」に当たる可能性が十分にあります。

ストーカー行為」をした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられることになります(18条)。

【刑事事件の解決のために】
 
今回は、ニュースの内容に沿って、監視していると告げる行為によってストーカー規制法違反になり得る場合について説明しました。
監視していると告げるメッセージでなくても、LINEでしつこく「会いたい」「忘れられない」などのメッセージを送った場合にも、「つきまとい等」に当たる場合があります(2条2項1号、2条1項5号)。

また、昨年令和3年にはストーカー規制法が改正され、相手方の承諾を得ないでGPS機器などを用いて位置情報を取得する行為や、相手方の所持する物にGPS機器などを装着する行為などについては、「位置情報無承諾取得等」として新しく規制の対象になりました(2条3項)。
「位置情報無承諾取得等」を同一の者に対して反復して行った場合には「ストーカー行為」に当たることになりますし、一定の場合には「禁止命令等」が出され、これに違反すると罰則が科されることになります。
 
このようにストーカー規制法違反といっても様々な場合があり得ます。
そのため、警察からご家族の方をストーカー規制法違反逮捕されたという連絡があった場合、まずは弁護士にご相談して、現状を把握されることをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、ストーカー規制法違反をはじめとした刑事事件弁護経験が在籍しております。
ご家族の方がストーカー規制法違反逮捕されてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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