埼玉県東松山市で空き巣の通報で逮捕
目撃者による通報によって空き巣が発覚して刑事事件化した場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。
埼玉県東松山市在住の主婦Bさんは、お昼時に居間でテレビを見ていたところ、隣家から大きな物音がしたため窓から覗いてみると、不審な男Aが隣家の屋根づたいに歩いているのを見かけました。
BさんはAが空き巣犯人に間違いないと思い、埼玉県警東松山警察署に通報し、Bさんはその後駆けつけた警察官を案内して犯人の行方を追う手伝いをし、間もなく、Aは住居侵入罪および窃盗罪の疑いで逮捕されました。
BさんはA逮捕の功績を表して東松山警察署から感謝状を贈られました。
(※フィクションです)
上記刑事事件例は、住宅を狙った窃盗罪の刑事事件の被疑者の逮捕に協力したとして、今年10月3日、愛知県警瑞穂警察署が名古屋市瑞穂区の女性に感謝状と報奨金1万円を贈った事案をモデルにしています。
住居侵入による空き巣窃盗の被害が多い愛知県など数件が8月に開始した「住宅ドロボウ通報応援制度」が適用された全国初の事案とのことです。
警察によると、8月9日朝、アパートの自室にいた女性が叫び声を聞いて外を見ると、別の部屋に空き巣に入った男が、帰宅直後の住人と鉢合わせして逃げようとしているのを目撃し、110番通報しながら男を追いかけ、住人とともに取り押さえましたことにより、女性は警察署から感謝状とともに報奨金を受け取りました。
愛知県警によると、愛知県の住居侵入による空き巣窃盗は、今年8月時点ではワースト5位、昨年まで12年連続全国ワーストを記録していたため、県や県警、住宅関連メーカーなどでつくる「県住宅防犯対策協議会」が、犯人検挙に結び付く通報をした人に報奨金を支払う制度を始めたとのことです。
空き巣とは、家人が不在の住居に侵入し、財産を窃取する犯罪を言いますが、刑事責任の観点からは、住居侵入罪および窃盗罪の両罪が成立することになるため、通常の窃盗罪一罪よりも悪質と考えられます。
また、空き巣犯は、一度財産の窃取に成功した場合、その犯罪の成功体験から罪を重ねることが大多数のため、犯罪の個数としても大きくなる傾向があるため、違法性が高くなりがちな犯罪形態と言えます。
このため、空き巣の刑事事件の場合、ただ単に他人の財産を詐取する窃盗罪であるのみならず、他人の住居に侵入するという計画的犯行である点で悪質であり、かつ、上記事案のように複数の共犯者による空き巣の場合、共謀者による口裏合わせや証拠物の隠滅の可能性が高まるため、より逮捕の可能性が高まると言えます。
このような刑事事件では、何もしなければ長期的な身体拘束が続く可能性が極めて大きいため、被害者との示談の成立によって身体拘束が解除され可能性があるほか、それ以外でも、再犯予防の取組みや被害弁償、贖罪寄附等の様々な情状主張の準備をすることが重要となりますので、刑事事件の経験豊富な弁護士にサポートを受けることがとても大切です。
埼玉県東松山市で空き巣の通報によって刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談または初回接見サービスをご利用ください。