埼玉県深谷市でゴミ捨てで廃棄物処理法違反で逮捕
埼玉県深谷市在住の建設作業員Aさんは、毎朝建設現場へ出かける道すがら、自動販売機で缶コーヒーを購入し、飲み終わった空き缶をVさん宅のコンクリート塀の上に捨てて立ち去ることを繰り返していました。
ほぼ毎日自宅敷地内にゴミを捨てられて怒りを禁じえないVさんは、埼玉県警深谷警察署に自宅にゴミが捨てられていると相談したところ、警察はパトロールを強化すると約束はしたものの、Vさん方でも監視カメラの設置を購入するなど防犯に努めてくださいと助言を受けました。
これを受けて、Vさんは自宅周辺に防犯カメラを設置し、およそ2週間ほどの映像を確認したところ、建設作業着を着た男性(Aさん)が朝の特定の時間帯に空き缶を捨てて行っていることが明らかとなり、後日、この時間帯にコンクリート塀裏でAさんによるゴミ捨ての現場を押さえるべく待ち伏せし、予想通りAさんが空き缶をVさん宅に捨てたところを取り押さえ、深谷警察署に通報を行いました。
駆けつけた警察官に対してVさんは事情を説明し、警察はAさんを廃棄物処理法違反の疑いで現行犯逮捕しました。
警察の調べに対し、Aさんは被疑事実を認めており、およそ1年ほど前から、Vさん宅にゴミを捨てるようになり、習慣化してしまったと供述しています。
(フィクションです。)
有名な観光地等では、ゴミをポイ捨てすることに対して罰金や所定の日数の奉仕(ボランティア)義務を課す等の罰則を法律で定めていることは有名な話ですが、しかし、これは有名観光地等に限らず、日常生活においてもゴミを不法投棄することにより、刑事罰を負う可能性があることに注意しなければなりません。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)では、「廃棄物」を「ごみ・粗大ごみ・燃えがら・汚泥・糞尿・廃油・廃酸・廃アルカリ・動物の死体・その他汚物・その他不要物」と定義し、人が廃棄物を特別の許可が無いにも関わらず捨てた(不法投棄)場合、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金または併科が科されます。
廃棄物処理法違反で刑事事件化する例としては、例えば、大量の家庭ゴミ等を人のあまり立ち寄らない山や空き地に不法投棄した事例であるとか、あるいは廃棄物処理業社が、免許の範囲を超えた内容・方法で廃棄物を処理することによって刑事事件化する例が多いところです。
しかし、人が通常の生活において、特定の場所でゴミのポイ捨てを繰り返していたりすると、その土地の所有者の被害感情を強く刺激し、捜査機関による厳しい処罰を求めるよう至ってしまうケースもあります。
実際に、福岡県福岡市において、数年間にわたって、使った後に丸めたティッシュペーパーを他人の家の駐車場に捨て続けていたとして、今年2月25日、50代の男性被疑者が廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで逮捕されています。
この事件では、被疑者はゴミを投げ捨てていた土地の所有者に嫌がらせをする目的で不法投棄を長年繰り返していたと供述しており、繰り返される犯行に対して怒りを抱いた被害者が防犯カメラを設置したり、犯行時刻付近で待ち伏せする等して対策をとり、今回の立件に至ったようです。
過去10年ほどの廃棄物処理法違反の判例と量刑を見ると、懲役1~2年で執行猶予3年、罰金40~100万円が併科された判決が多く、一般的には検察官によって起訴される可能性が高い傾向にあると言えます。
この点、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部では、昨年度に廃棄物処理法違反の刑事事件を受任する機会があり、初期段階で逮捕されていた被疑者の方の身柄解放に成功し、その後も被疑者の方の心からの反省を示す情状主張を様々な方面で展開し、その事案は不起訴処分で終わることとなりました。
このような廃棄物処理法違反の刑事事件では、弊所の刑事事件弁護士にお任せいただければ、上記経験を活かした実効的な弁護活動ができ、依頼者様にご安心いただけます。
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(埼玉県警深谷警察署への初回接見費用:41,660円)