埼玉県志木市の老人ホーム職員による財産犯罪
<事例1>
埼玉県志木市にある老人ホームに勤務する職員Aさんは、自分の借金の返済に充てるため、高齢による認知症が進む入所者を狙って、入所者が自室から離れている隙にキャッシュカードを無断で使用して現金を不正に引き出すことを繰り返していました。
このたび、Aさんのキャッシュカード無断使用による不正な現金引出の事実が発覚し、被害者である入所者の家族が埼玉県警朝霞警察署に被害届を提出したため、Aさんは詐欺罪の疑いで任意の取調べを受け、事実を認めたため、同日中に逮捕されました。
<事例2>
埼玉県志木市にある老人ホームに勤務する職員Aさんは、自分の遊行費に充てるため、日々のコミュニケーションで仲良くなった高齢の入所者に対して、「銀行のキャッシュカードを更新する必要があるので私が代わりにやっておきますね」等、様々な理由をつけてキャッシュカードを借りるために虚偽の説明を行い、「手数料がかかりました」等と虚偽の説明をして現金を不正に自分のものとしていました。
ある日、Aさんによる詐欺行為の被害にあったいた高齢女性Vさんの家族が、Vさんの預金残高が不自然に減っていることに気づいて埼玉県警朝霞警察署に相談し、警察がAさんに任意の事情聴取を求めたところ、AさんがVさんに対する詐欺行為を認めたため、警察はAさんを詐欺罪の疑いで同日逮捕しました。
【高齢者を狙った財産犯罪の流行】
厚生労働省による「人口動態統計」によれば、日本の総人口は平成17年をピークに今後減少をつづけ、現在では人口の4人に1人が65歳以上の高齢者となっており、今後も少子高齢化は加速することが強く予想されています。
埼玉県の有料老人ホームは、平成24年には203件でしたが平成26年には250件に増加し、埼玉県の特別養護老人ホームは、平成24年には298件でしたが平成26年には348件になっています(厚生労働省「社会福祉施設等調査」「介護サービス施設・事業所調査」)。
また、介護事業においては人材不足が叫ばれて久しく、かといって一般的には介護事業の所得水準はそれほど高くないことも相まって、若者の就労希望者が比較的少なく、外国人人材の活用も注目されています。
このような中、昨今では、老人ホームや介護施設等という閉鎖的な環境において今まで顕在化してこなかった、職員による高齢入所者への暴力犯罪や財産犯罪が注目を集めています。
上記刑事事件例のように、高齢の入所者が物忘れが激しいことを利用したり、また親切を装って、入所者の財産を少しずつ不法に窃取または詐取する事案も昨今見受けられ、今年1月24日には老人ホームに入居する80代女性のキャッシュカードを使って現金を不正に引き出したとして、神奈川県警は介護福祉士の男性を窃盗罪の疑いで逮捕しています。
老人ホームや介護施設等における犯罪では、被害者に対する威迫等によって口裏合わせによる罪証(証拠)隠滅が強く懸念されるため、逮捕・勾留の可能性が高いため、刑事事件に強い弁護士による迅速な身柄解放を依頼することをお勧めします。
埼玉県志木市の老人ホーム職員による窃盗罪や詐欺罪等の財産犯罪で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所への初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
(埼玉県警朝霞警察署への初回接見費用:39,600円)