物を破壊して盗む器物損壊罪と窃盗罪 埼玉県本庄市の刑事事件弁護士
埼玉県本庄市のフリーターAさんは、ある晩の仕事帰り、駅から帰宅するのに歩いて帰ることが嫌になり、駅の駐輪場の自転車の鍵の部分をコンクリート片で破壊し、鍵を取り外してその自転車に乗って帰宅しました。
埼玉県警児玉警察署は監視カメラの映像からAさんを特定し、Aさんを窃盗罪の疑いで逮捕しました。
(フィクションです。)
【物を壊して盗むとどのような罪が成立する?】
今年8月23日、福岡市中央区天神の繁華街で路上駐輪場の鍵を破壊したとして、建築作業員の男性が器物損壊罪の疑いで逮捕されました。
上記刑事事件では、被疑者は、駐輪場に駐車していた自分の自転車が紛失または盗難されたことの腹いせとして駐輪機器を破壊したと供述しています。
最近ではロードバイク等の人気上昇のため、自転車や各種パーツも高額化しており、自転車に関わる刑事事件としては、自転車泥棒(窃盗罪)が非常に多く、自転車全部を窃盗するものから、ホイールやサドル、ライト等の高価なパーツが窃盗されることもあります。
自転車メーカーでは、盗難対策のために、チェーンやワイヤーのロック(錠)を広く販売していますが、時に、ロックを機械工具等で破壊して窃盗するケースも発生しているようです。
自転車のロックやセキュリティ部分等を破壊して窃盗する場合、犯罪の構成要件としては、器物損壊罪と窃盗罪が成立しますが、犯罪全体の評価としては、両罪は犯罪の手段と結果で2つ以上の罪に触れているため、刑法第54条第1項後段の牽連犯として、成立する最も重い刑で処罰されることになります。
最終的には、より罪の重い窃盗罪の法定刑(10年以下の懲役または50万円以下の罰金)の範囲内で刑罰が決まりますが、物を破壊して盗む悪質さから、通常の窃盗罪より重い処罰を下される可能性があるため、早期に刑事事件に詳しい弁護士に事件を依頼し、示談交渉を行ってもらうことが大切です。
埼玉県本庄市で、自転車等の物を破壊して盗む窃盗罪で刑事事件化または逮捕されてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回接見サービスをご検討ください。
(埼玉県警児玉警察署への初回接見費用:44,760円)