器物損壊罪の逮捕事実を否認、矛盾証拠の発見 埼玉県さいたま市の刑事事件弁護士

器物損壊罪の逮捕事実を否認、矛盾証拠の発見 埼玉県さいたま市の刑事事件弁護士

埼玉県さいたま市の店舗先に展示していたピアノに対して、市内在住の専門学校生Aさんが乱暴に扱って壊したとして、埼玉県警浦和警察署はAさんを器物損壊罪の疑いで逮捕しました。
警察の調べに対し、Aさんは「確かにピアノには触ったが壊れるほど乱暴に扱ってはいない」と事実を否認していますが、犯行時間帯の防犯カメラにはAさんがピアノ鍵盤のカバーを叩きつけるようにしている様子が撮影されていました。
(平成30年8月2日日テレNEWS24の記事を元に、場所等の事実を変更したフィクションです。)

【取調べに対する供述と矛盾する証拠の発見】

上記刑事事件例は、石川県金沢市で、にぎわい創出のため街中に設置しているピアノを壊したとして、19歳の男子学生が器物損壊罪の疑いで逮捕された事件をモデルにしています。

犯行時間帯の防犯カメラには、ピアノ付近に集まる不審な男が写っており、この防犯カメラの映像や周辺への聞き込みなどから男子学生を特定し、逮捕に至ったようです。

実際の事件では、男子学生は「ピアノのふたを強引に開けて壊したことに間違いない」と容疑を認めていますが、上記事例のように、捜査機関に対する供述では被疑事実を否認しておきながら、それと矛盾する証拠が発見された場合、事態は複雑になります。

刑事手続において、証拠は、主に「物的証拠」と「供述証拠」に大別され、検察官および刑事弁護人は、それぞれの提出した証拠に対して証明力を争う主張を行い、最終的には裁判官の自由な判断により証拠の合理性(証明力)が決定されます。

一般的に、供述証拠は、虚偽や誇張、錯誤や偏見等により、当事者間で証明力が大いに争われるのに対し、物的証拠については、証拠の捏造や鑑定結果の信憑性等以外では争われることが少なく、供述証拠に比べて証明力が高いと考えられています。

上記のように、取調べ時には監視カメラ等の物的証拠があるとは知らずに被疑事実を否認していた場合、後の刑事手続において被疑者(被告人)の供述の信用性が大きく損なわれることがありますので、刑事事件逮捕された場合には、まずは刑事事件に詳しい弁護士を依頼し、適切な対応を取ることが重要です。

埼玉県さいたま市で、器物損壊罪等で逮捕され、適切な刑事事件対応でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回接見サービスをご検討ください。
埼玉県警浦和警察署への初回接見費用:35,900円)

keyboard_arrow_up

0120631881 無料相談予約はこちら LINE予約はこちら