【報道解説】薬物使用のわいせつ目的略取誘拐事件で逮捕

【報道解説】

薬物使用のわいせつ目的略取誘拐事件で逮捕 埼玉県草加市で発生した、わいせつ目的略取誘拐罪と準強制性交等罪の刑事事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。

【報道紹介】

埼玉県警捜査1課と埼玉県草加警察署は、令和4年11月16日、わいせつ誘拐罪と準強制性交等罪の疑いで、千葉県松戸市在住の自営業の男性(22歳)を逮捕した。 逮捕容疑は、5月4日午後10時40分頃に、東京都足立区の路上で、都内居住の10代の女子高校生を自身の普通乗用車に乗せ、八潮市内のホテル客室に連れ込んで誘拐し、翌日午前9時10分頃までの間、性的暴行を加えた疑い。

男性は、車内と客室内で睡眠作用を有する薬物を被害者女性に摂取させ、抵抗できない状態にさせていた。 帰宅した被害者女性の異変に気付いた40代母親が事情を聴き、警視庁成城警察署に通報し、被害者女性の供述やホテル周辺の防犯カメラの解析などから男性を特定した。 男性は警察取調べに対して、「ホテルには行ったが、そのようなことはしていない」と容疑を否認しているという。

(令和4年11月17日に配信された「埼玉新聞」より抜粋)

【わいせつ目的略取誘拐罪とは】

「略取」とは、暴行や脅迫といった強制的手段を用いて、被害者を自己や第三者の支配下に置くことをいいます。 「誘拐」とは、欺罔や誘惑などの間接的な手段を用いて、被害者を自己や第三者の支配下に置くことをいいます。 略取や誘拐といった行為が、刑事犯罪に該当するための要件として、未成年者を略取誘拐した場合や、営利目的、わいせつ目的、結婚目的、生命若しくは身体に対する加害目的、身の代金目的、所在国外移送目的で略取誘拐した場合に、刑事処罰の対象となります。

・刑法第225条

「営利、わいせつ、結婚又は生命若しくは身体に対する加害の目的で、人を略取し、又は誘拐した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。」

【準強制性交等罪とは】

被害者の同意無しに性行為があった場合には、「強制性交等罪」が成立します。 他方で、被害者が飲酒や薬物の影響下にあったり、睡眠状態にあるなど、被害者の心神喪失や抗拒不能という状態を利用して、性行為があった場合には、「準強制性交等罪」に当たるとして、「強制性交等罪」と同様の法定刑での刑事処罰を受けます。

・刑法第178条2項

「人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。」

性犯罪においては、事件当時の具体的な経緯を、警察取調べでどのように供述していくかが、まずは重要になります。 捜査初期の警察取調べで供述する段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することで、事件の認め/否認をどう話すかといった供述方針を検討することが、その後の刑事弁護に大きく影響を与えます。

また、被害者のいる性犯罪事件において、容疑を認めて謝罪をする方針の場合には、弁護士が仲介して、被害者やその保護者との示談交渉活動を行い、謝罪や慰謝料支払いの意思を示すことで示談が成立すれば、その後の被害者の被害感情の緩和と、刑事処罰の軽減に繋がることが期待されます。

まずは、わいせつ目的略取誘拐事件が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕当日に、逮捕されている留置場に弁護士を派遣する、弁護士初回接見サービスのご依頼も承っております。 埼玉県草加市のわいせつ目的略取誘拐事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

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