【事例解説】酒気帯び運転で道路交通法違反で逮捕 その他付随する交通犯罪

【事例解説】酒気帯び運転で道路交通法違反で逮捕 その他付随する交通犯罪

酒気帯びの状態で自動車を運転したことによって道路交通法違反で刑事事件化した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部が解説します。

【報道紹介】

3月21日未明、富山市で酒を飲んで車を運転した疑いで42歳の会社員の男が逮捕されました。
男は女性をはねたということで、はねられた女性は死亡しました。
警察によりますと、酒気帯び運転の疑いで逮捕されたのは、富山市町村の会社員男性(42)で、被疑者は21日午前1時20分ごろ、車を運転し、富山市総曲輪1丁目の国道41号線の交差点を左折したところ、道路を歩いて渡っていた富山市西中野本町の女性(62)をはねたということです。
この事故で、被害者女性は腰などを強く打って救急搬送されましたが、外傷性ショックでおよそ12時間後に死亡しました。
警察は、事故後、被疑者の呼気から基準を超えるアルコールが検出されたため、酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕しました。
調べに対し、被疑者は「飲酒運転になると分かって運転した」と容疑を認めているという事です。
(令和6年3月21日の「富山テレビ」の記事をもとに、事実を一部変更したフィクションです。)

【酒に酔って自動車運転をする罪】

お酒を飲んだにも関わらずアルコールの影響が残っている状態で自動車等を運転して、道路交通法違反などの法令違反で刑事事件化する事案が後を絶ちません。
明らかにアルコールの酩酊状態によって通常の判断ができない状態で自動車等を運転する、いわゆる「危険運転」だけでなく、運転者の呼気に基準値以上のアルコールが検出される「酒気帯び運転」の状態でも道路交通法違反に問われる可能性があります。

酒気帯び運転罪は、酒気を帯びている状態で車両等の運転をした場合において、身体に血液1ミリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上にアルコールを保有する状態にあった場合に成立することになります(道路交通法65条、同117条の2の2第3号、道路交通法施行令44条の3)。
そして、酒気帯び運転罪の法定刑は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金となっています。

次に、酒酔い運転罪についてですが、酒酔い運転罪は、酒気を帯びている状態で車両等の運転をした場合において、酒に酔った状態すなわち、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態にあった場合に成立することになります(道路交通法65条、同117条の2第1号)。

酒酔い運転罪の成立にあたっては、酒気帯び運転とは異なり、身体に残っていたアルコールの数値について具体的な数値は定められていません。
あくまで「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」にあったかどうかによりますので、例えば、お酒に極端に弱い人であれば、呼気検査の数値が酒気帯び運転の成立に必要な数値より低い場合でもあっても、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態といえるのであれば、酒酔い運転罪が成立することになると考えられます。
こうした酒酔い運転罪の法定刑は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金となっています。

酒気帯び運転罪と酒酔い運転罪の法定刑を見比べてみると分かりますが、道路交通法では酒酔い運転罪の方が重く処罰されています。

【酒酔い運転に伴う他の交通犯罪~過失運転致死傷罪~】

上記のとおり、酒に酔った状態で自動車等を運転するだけでも道路交通法上の罪に問われますが、さらにその状態で人を傷つけてしまった場合には、過失運転致死傷罪の罪に問われる可能性もあり得ます。

まず、通常の過失運転致死傷罪は、「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた」場合に成立し、7年以下の懲役・禁錮または100万円以下の罰金が科されます。

また、過失運転致死傷罪を犯した者が犯行時無免許運転だった場合、罪が重くなり、10年以下の懲役が科されます。

他方、過失運転致死傷罪とは別に、危険運転致死傷罪という罪もあり、「アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行」している状態で、人を負傷させた者は15年以下の懲役が科され、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役が科されます。

さらに、アルコール等の影響下にあって本来適切に運転できない状態であるにも関わらず自動車を運転し、人を致死傷させた者が、その発覚を恐れて飲酒等の事実を隠滅したり免脱することを処罰するための「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」があり、12年以下の懲役刑が科されます。

【酒酔い運転で刑事事件化したときは】

お酒を飲んで自動車運転をして道路交通法違反などで警察から呼び出しの連絡が来たという方は、弁護士に相談して今後についてアドバイスを貰われることをお勧めします。
また、事件を起こしたことを認める場合は、弁護士を通して反省を示したり、再発防止のための取り組みを主張する等の情状主張をすることが重要になります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
酒酔い運転による道路交通法違反の疑い、およびそれに付随する交通犯罪で逮捕されたり、警察の捜査を受けてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

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