複数の器物損壊罪 罪数と刑事責任 埼玉県川口市の刑事事件弁護士

2018-10-05

複数の器物損壊罪 罪数と刑事責任 埼玉県川口市の刑事事件弁護士

埼玉県川口市在住の無職Aさんは、市内で駐車されている車のタイヤを次々にパンクさせたとして、埼玉県警武南警察署によって器物損壊罪の疑いで逮捕勾留されていました。
勾留の延長の満期の日、勾留中に捜査が進み、また新たな器物損壊の事実が判明したため、ふたたび器物損壊罪の疑いで再逮捕されました。
(平成30年10月4日埼玉新聞社の記事を元に、場所等の事実を変更したフィクションです。)

【捜査中に発覚した余罪の影響は?】

上記刑事事件例は、埼玉県春日部市内で車のタイヤのパンク被害が相次いだ事件をモデルにしており、別の場所でも車のタイヤをパンクさせた余罪があるとして、埼玉県警は今年10月4日、現在窃盗罪で公判中の男性を再逮捕する方針です。

一般に、犯罪の罪数は、犯罪の構成要件に該当し、侵害された法益の数だけ成立すると解されており、例えば、強盗罪は個人の法益を侵害する罪であるため、その犯罪の罪数は被害者の数だけ成立します(最高裁判例)。

ただし、確定裁判を経ていない2個以上の罪は「併合罪」とされ、有期の懲役・禁錮を科す場合には、最も重い罪の法定刑の長期にその2分の1を加えたもの(1.5倍)を長期とします。

ここまでは刑法における罪数の問題ですが、実際の刑事手続においては、罪数の数だけ逮捕勾留されたり、起訴されるかと言うと、必ずしもそうではありません。

被疑者を通常逮捕する場合、裁判所が発行する逮捕状には、被疑者が犯した罪名と被疑事実の要旨を記載しなければならないため、その時点で犯罪を犯したと疑うに足りる相当な理由がある被疑事実によって逮捕されます。

その後、逮捕事実について勾留が決定される可能性もありますが、その後の捜査の進展で余罪が発覚した場合、その余罪について捜査の必要性や、逃亡・罪証(証拠)隠滅のおそれがある場合には、さらに別件逮捕(再逮捕)・勾留がされる場合もあり得ます。

上記実際の事件では、ミニバイク1台の窃盗罪の疑いで逮捕起訴され、現在公判中であり、器物損壊罪の容疑については処分保留として捜査を継続しており、約半年という長期間にわたって春日部市で約130台、越谷市で約20台の車のタイヤをパンクさせたとして、器物損壊罪余罪多数のため再逮捕が必要と判断したものと考えられます。

ある犯罪事実で刑事事件化または逮捕された場合、その後本人が黙っていた事実で再逮捕の可能性もありますので、刑事事件の経験豊富な弁護士へ相談し、全体の刑事責任の見通しを得ることを強くお勧めします。

埼玉県川口市で、複数の器物損壊罪等で刑事事件化または逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回無料の法律相談または初回接見サービスをご検討ください。
埼玉県警武南警察署への初回接見費用:38,400円)

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